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後編*ヴィルヴィとラントラファス*15
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ヴィルヴィは祭殿の扉を開いた。扉のすぐ外に控えていたラントラファスは、ヴィルヴィの様子にはっとした。
ヴィルヴィからは血の気が引いていた。唇を引き結んだ顔に表情は無く、全身に硬い殻を纏(まと)ったようだった。このヴィルヴィの様子は無理からぬものだ。何しろ、設計者と時という絶対的超越者との戦いに赴(おもむ)くのだ。表面が無表情であろうと殻を纏(まと)っているようであろうと、ヴィルヴィの胸中(きょうちゅう)にある決意と覚悟がどれほどのものか、とラントラファスは思った。
「ラントラファス。」
ヴィルヴィの声は珍しく硬く、ラントラファスはそれを、極度の高揚と緊張のせいだと受け取った。
「はい。」
だが、ラントラファスの想像は大きく外(はず)れた。
「そなたとはここまでだ。今まで本当に良く、私に尽(つ)くしてくれた。そなたの忠義は決して忘れぬ。だがここから先は、我らエウデアトの運命である。そなたの任(にん)は、この場で解(と)く。」
まさに、青天(せいてん)の霹靂(へきれき)だった。膝から力が抜けそうになりながら、ラントラファスはヴィルヴィに訴えた。
「恐れながら女王、私はどこまでもお供するとお誓(ちか)い申し上げました。お忘れでしょうか。」
「忘れなどしない。」
「では、なぜでございましょう!」
ヴィルヴィは痛みを伴(ともな)った目で、ラントラファスを見た。
「わかり過ぎるほどわかるはずだ、ラントラファス。そなたは長い間、我らエウデアトを裏切り続けた。」
ラントラファスの喉がぐうっと詰まった。
「そなたに事情があったのはわかる。だがそなたは、我らの消滅の運命の筋書きを立て、容赦(ようしゃ)なく実行した。我らにそなたを深く信頼させ、それを利用した。我らを消滅に導くのが、そなたの仕事であった。エウデアトはそれを許せない。」
ラントラファスはすくみ、言葉もなかった。
「私も悩んだ。本当はそなたに、最後まで共にいて欲しかった。だが、エウデアトの消滅に抗(こう)するに当たり、私はどうしてもそなたの過去の行いを思い返す。そしてそれは、他のエウデアトなら尚更だ。設計者と時に対峙(たいじ)する今、私は、混沌のお力をいくらでも必要とする。だから私には、全てのエウデアトの力が絶対に必要なのだ。全エウデアトの力無くして、設計者と時に対峙することはできぬ。」
ヴィルヴィの瞳には、苦悩があった。
「ずっと、なんとか、そなたと共に戦えぬものかと考えてきた。だが、道は見つからなかった。全エウデアトで戦う以上、そなたのこれまでの行為に目をつぶることは、できなかった。」
ラントラファスは、ヴィルヴィが、自分に繋がる道をすでに断ち切ってしまったことを知った。その決断に異(い)を唱(とな)えることはできなかった。ラントラファスがやってきたことは、消せない。ラントラファスは打ちのめされた。
これまで長い間、ラントラファスはいくつもの仕事をしてきた。だが、自分の仕事が何に、どのような影響を及ぼすのか、考えてこなかった。考えに上(のぼ)らせることもなかった。その結果がこれだった。
ラントラファスはヴィルヴィを愛している。ヴィルヴィのためなら命は惜しくないし、混沌や設計者、時を裏切ることもできた。実際そのつもりで、ヴィルヴィに最後まで従うと決めたのだ。
だがヴィルヴィは、ラントラファスとの繋(つな)がりを断(た)つ決断をした。ヴィルヴィは、己(おのれ)の生涯最大の勝負にラントラファスが加わることを拒(こば)んだ。ヴィルヴィがこれから赴(おもむ)く先は、勝算(しょうさん)の低い無謀(むぼう)な対決だ。それなのにラントラファスは、ヴィルヴィを支えたり守ったりすることができない結果を迎えてしまった。
ここにきてようやく、ラントラファスは己(おのれ)の行状(ぎょうじょう)を省(かえり)みた。
世の変遷(へんせん)は、設計者が理(ことわり)として決めたことだ。造られた者たちがその是非(ぜひ)を問うことはできない。ラントラファスは命令に従って、設計者と時がやりやすいように仕事をしていただけだ。仮にそこに感情を持ち込んだとしたら、あるいは種の一つ一つの事情を考慮していたら、仕事にならなかっただろう。だから、ラントラファスが悪いと決めつけることはできない。
しかし、ラントラファスが仕事を遂行(すいこう)する陰には、その種(しゅ)が抱(かか)える重いものが常に存在していた。そしてラントラファスは、そのことに何も気付いていなかった。今さらながらラントラファスは、自分が遂行(すいこう)してきた仕事が、消滅させられた種にとってどんな仕打ちだったか、思い至った。愕然(がくぜん)とし、完膚(かんぷ)なきまでに打ちのめされた。
(私はこれまで何ということを、どれだけやってきたのだろう。私は何も考えておらず、感じてもいなかった。だが、これは私の生まれ持った性質ではないはずだ。なぜならば今この瞬間、私の行状が情けも容赦(ようしゃ)もないものであったことに愕然としているからだ。また、私の感覚が封(ふう)じられていたのではないかと、強く感じるからだ。誰かによって故意(こい)に、私の中の、他者への共感が遮断(しゃだん)されていたのではないか?これは、ただの言い逃れとは、私には思えない。)
ラントラファスは、ヴィルヴィの視線が自分に注がれているのに気付いた。彼はうなだれ、ヴィルヴィの前に膝をついた。
「エウデアトの皆様には、非情な運命を編(あ)み上げてしまいました。深くお詫び申し上げます。あまりに惨(むご)いことで、お許しを請(こ)うことができません。私には過去を作り直す力はなく、お詫びを繰り返すことしかできません。真(まこと)に真に申し訳ないことを致しました。」
謝罪するラントラファスからは、それまでの強い自信や慈愛、深い知恵に満ちた姿が剝(は)がれ落ちていた。
ヴィルヴィは近くに寄り、ラントラファスの肩に手を置いた。
「確かに我らはそなたを許すことはできない。だが同時に、私は感謝している。そなたは私と共にいてくれ、力になってくれた。それは真実だったと私は思う。そなたの我らに対する行(おこな)いとは別に、私はそなたに感謝する。」
「ヴィルヴィ様、どうぞそのようなお言葉はおやめください。私にはお受けする資格がございません。」
ヴィルヴィは尚(なお)もラントラファスを見つめていたが、やがて言った。
「では、もうここまでだ、ラントラファス。皆が待っている。私は行くことにする。」
「はい。これでお別れを申し上げます。短い期間でございましたが、ヴィルヴィ様にお仕えでき、私は幸福でございました。ありがとうございました。また、数えきれないほどの非礼を、改めて、心よりお詫び申し上げます。」
ラントラファスは深く頭を下げた。「最後に、エウデアトの皆様のご武運(ぶうん)を、どこにおりましてもお祈り申し上げております。」
ラントラファスに最後にかけたヴィルヴィの声は、優しかった。
「そなたも、息災(そくさい)であれ。」
そしてヴィルヴィは身を翻(ひるがえ)し、ラントラファスから歩み去った。凛々(りり)しい後姿だった。ヴィルヴィはこれから戦いに赴(おもむ)く。ラントラファスは見送りながら、心に強い痛みを感じていた。
(私は、最後までヴィルヴィの側(そば)にいると、自分に誓ったのだがな…。ヴィルヴィが死を迎えるなら、それを見届ける覚悟だったのに、許してもらえなかった…。)
痛みは、とても重かった。そしてゆっくりと、ラントラファスの心の奥底に落ちていった。痛みは、ラントラファスの心の奥の蓋(ふた)を開けた。
蓋の奥から、夥(おびただ)しい数の記憶があふれ出した。ラントラファスの古くからの記憶、行い、感情、情景、関わった者たち等が、後から後からラントラファスに迫(せま)った。流され、つぶされ、呑み込まれそうになりながら、ラントラファスはひたすら記憶を受け入れた。
頭の中を過ぎてゆく夥しい記憶は、ラントラファスが気の遠くなるほど昔から、設計者と時のために働いてきた証拠でもあった。
ラントラファスは、記憶の奔流(ほんりゅう)に耐えながら思った。
(もう、設計者達の仕事は無理だ。これから私はどこで、どうやって生きていこう?それとも、生きていくことはないのだろうか?)
ヴィルヴィは祭殿の扉を開いた。扉のすぐ外に控えていたラントラファスは、ヴィルヴィの様子にはっとした。
ヴィルヴィからは血の気が引いていた。唇を引き結んだ顔に表情は無く、全身に硬い殻を纏(まと)ったようだった。このヴィルヴィの様子は無理からぬものだ。何しろ、設計者と時という絶対的超越者との戦いに赴(おもむ)くのだ。表面が無表情であろうと殻を纏(まと)っているようであろうと、ヴィルヴィの胸中(きょうちゅう)にある決意と覚悟がどれほどのものか、とラントラファスは思った。
「ラントラファス。」
ヴィルヴィの声は珍しく硬く、ラントラファスはそれを、極度の高揚と緊張のせいだと受け取った。
「はい。」
だが、ラントラファスの想像は大きく外(はず)れた。
「そなたとはここまでだ。今まで本当に良く、私に尽(つ)くしてくれた。そなたの忠義は決して忘れぬ。だがここから先は、我らエウデアトの運命である。そなたの任(にん)は、この場で解(と)く。」
まさに、青天(せいてん)の霹靂(へきれき)だった。膝から力が抜けそうになりながら、ラントラファスはヴィルヴィに訴えた。
「恐れながら女王、私はどこまでもお供するとお誓(ちか)い申し上げました。お忘れでしょうか。」
「忘れなどしない。」
「では、なぜでございましょう!」
ヴィルヴィは痛みを伴(ともな)った目で、ラントラファスを見た。
「わかり過ぎるほどわかるはずだ、ラントラファス。そなたは長い間、我らエウデアトを裏切り続けた。」
ラントラファスの喉がぐうっと詰まった。
「そなたに事情があったのはわかる。だがそなたは、我らの消滅の運命の筋書きを立て、容赦(ようしゃ)なく実行した。我らにそなたを深く信頼させ、それを利用した。我らを消滅に導くのが、そなたの仕事であった。エウデアトはそれを許せない。」
ラントラファスはすくみ、言葉もなかった。
「私も悩んだ。本当はそなたに、最後まで共にいて欲しかった。だが、エウデアトの消滅に抗(こう)するに当たり、私はどうしてもそなたの過去の行いを思い返す。そしてそれは、他のエウデアトなら尚更だ。設計者と時に対峙(たいじ)する今、私は、混沌のお力をいくらでも必要とする。だから私には、全てのエウデアトの力が絶対に必要なのだ。全エウデアトの力無くして、設計者と時に対峙することはできぬ。」
ヴィルヴィの瞳には、苦悩があった。
「ずっと、なんとか、そなたと共に戦えぬものかと考えてきた。だが、道は見つからなかった。全エウデアトで戦う以上、そなたのこれまでの行為に目をつぶることは、できなかった。」
ラントラファスは、ヴィルヴィが、自分に繋がる道をすでに断ち切ってしまったことを知った。その決断に異(い)を唱(とな)えることはできなかった。ラントラファスがやってきたことは、消せない。ラントラファスは打ちのめされた。
これまで長い間、ラントラファスはいくつもの仕事をしてきた。だが、自分の仕事が何に、どのような影響を及ぼすのか、考えてこなかった。考えに上(のぼ)らせることもなかった。その結果がこれだった。
ラントラファスはヴィルヴィを愛している。ヴィルヴィのためなら命は惜しくないし、混沌や設計者、時を裏切ることもできた。実際そのつもりで、ヴィルヴィに最後まで従うと決めたのだ。
だがヴィルヴィは、ラントラファスとの繋(つな)がりを断(た)つ決断をした。ヴィルヴィは、己(おのれ)の生涯最大の勝負にラントラファスが加わることを拒(こば)んだ。ヴィルヴィがこれから赴(おもむ)く先は、勝算(しょうさん)の低い無謀(むぼう)な対決だ。それなのにラントラファスは、ヴィルヴィを支えたり守ったりすることができない結果を迎えてしまった。
ここにきてようやく、ラントラファスは己(おのれ)の行状(ぎょうじょう)を省(かえり)みた。
世の変遷(へんせん)は、設計者が理(ことわり)として決めたことだ。造られた者たちがその是非(ぜひ)を問うことはできない。ラントラファスは命令に従って、設計者と時がやりやすいように仕事をしていただけだ。仮にそこに感情を持ち込んだとしたら、あるいは種の一つ一つの事情を考慮していたら、仕事にならなかっただろう。だから、ラントラファスが悪いと決めつけることはできない。
しかし、ラントラファスが仕事を遂行(すいこう)する陰には、その種(しゅ)が抱(かか)える重いものが常に存在していた。そしてラントラファスは、そのことに何も気付いていなかった。今さらながらラントラファスは、自分が遂行(すいこう)してきた仕事が、消滅させられた種にとってどんな仕打ちだったか、思い至った。愕然(がくぜん)とし、完膚(かんぷ)なきまでに打ちのめされた。
(私はこれまで何ということを、どれだけやってきたのだろう。私は何も考えておらず、感じてもいなかった。だが、これは私の生まれ持った性質ではないはずだ。なぜならば今この瞬間、私の行状が情けも容赦(ようしゃ)もないものであったことに愕然としているからだ。また、私の感覚が封(ふう)じられていたのではないかと、強く感じるからだ。誰かによって故意(こい)に、私の中の、他者への共感が遮断(しゃだん)されていたのではないか?これは、ただの言い逃れとは、私には思えない。)
ラントラファスは、ヴィルヴィの視線が自分に注がれているのに気付いた。彼はうなだれ、ヴィルヴィの前に膝をついた。
「エウデアトの皆様には、非情な運命を編(あ)み上げてしまいました。深くお詫び申し上げます。あまりに惨(むご)いことで、お許しを請(こ)うことができません。私には過去を作り直す力はなく、お詫びを繰り返すことしかできません。真(まこと)に真に申し訳ないことを致しました。」
謝罪するラントラファスからは、それまでの強い自信や慈愛、深い知恵に満ちた姿が剝(は)がれ落ちていた。
ヴィルヴィは近くに寄り、ラントラファスの肩に手を置いた。
「確かに我らはそなたを許すことはできない。だが同時に、私は感謝している。そなたは私と共にいてくれ、力になってくれた。それは真実だったと私は思う。そなたの我らに対する行(おこな)いとは別に、私はそなたに感謝する。」
「ヴィルヴィ様、どうぞそのようなお言葉はおやめください。私にはお受けする資格がございません。」
ヴィルヴィは尚(なお)もラントラファスを見つめていたが、やがて言った。
「では、もうここまでだ、ラントラファス。皆が待っている。私は行くことにする。」
「はい。これでお別れを申し上げます。短い期間でございましたが、ヴィルヴィ様にお仕えでき、私は幸福でございました。ありがとうございました。また、数えきれないほどの非礼を、改めて、心よりお詫び申し上げます。」
ラントラファスは深く頭を下げた。「最後に、エウデアトの皆様のご武運(ぶうん)を、どこにおりましてもお祈り申し上げております。」
ラントラファスに最後にかけたヴィルヴィの声は、優しかった。
「そなたも、息災(そくさい)であれ。」
そしてヴィルヴィは身を翻(ひるがえ)し、ラントラファスから歩み去った。凛々(りり)しい後姿だった。ヴィルヴィはこれから戦いに赴(おもむ)く。ラントラファスは見送りながら、心に強い痛みを感じていた。
(私は、最後までヴィルヴィの側(そば)にいると、自分に誓ったのだがな…。ヴィルヴィが死を迎えるなら、それを見届ける覚悟だったのに、許してもらえなかった…。)
痛みは、とても重かった。そしてゆっくりと、ラントラファスの心の奥底に落ちていった。痛みは、ラントラファスの心の奥の蓋(ふた)を開けた。
蓋の奥から、夥(おびただ)しい数の記憶があふれ出した。ラントラファスの古くからの記憶、行い、感情、情景、関わった者たち等が、後から後からラントラファスに迫(せま)った。流され、つぶされ、呑み込まれそうになりながら、ラントラファスはひたすら記憶を受け入れた。
頭の中を過ぎてゆく夥しい記憶は、ラントラファスが気の遠くなるほど昔から、設計者と時のために働いてきた証拠でもあった。
ラントラファスは、記憶の奔流(ほんりゅう)に耐えながら思った。
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