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テオの場合(Ω)④欲求不満
しおりを挟む「セックスが物足りないんです。」
極度の恥ずかしがり屋で性生活は淡白な方だという自信があった僕が、こんな告白をするなんて夢にも思わなかった。
一世一代の告白をした僕に、顔色ひとつ変えず「そうですか。」と事務的に頷いたライマ君。
僕の心の中で、ほっとした気持ちと、残念な気持ちが複雑に混ざり合っている。
「最近・・・オスカーの射精が早くて・・・何回もシてくれるんですけど、どこか上の空な気がして・・・。」
治療が始まってから毎晩営みはあるけれど、オスカーは別の誰かを想っているようなそんな気配がするのだ。神経質になっているせいかと思ったけれど、やはり気になって仕方ない。
「子作りのための性行為だと意識すると集中できない方もいるので、あまり気にしなくて大丈夫だと思いますよ。」
ライマ君は幼い顔立ちに似合わず、とてもしっかりしている。
「あの・・僕、フェラが下手で・・・あ、ごめんなさい。こんなことまでライマ君に言ったりして・・」
「大丈夫ですよ。」
事務的で淡々とした彼の態度に、安心する。
感情があまり表に出ない彼は、どんな話でも顔色を変えずに仕事という範疇で処理してくれた。
「教えて・・くれませんか・・・?」
「え・・・?」
ライマ君が沈黙したのを見て、僕は急に怖くなる。
「さ、さすがにそんな図々しいこと、無理ですよね。」
「いいですよ。」
彼はいつもの事務的な口調で、にこりと笑った。
♢♢♢
ラテックスの刺激だけで、イッてしまいそうになる。
大嫌いなはずの病院、苦手なはずの医療行為で、僕はどうしてこんなにも興奮しているのだろう。
「あっ・・・う~ッ・・・・」
「ここ、気持ちいいですよね。」
裏筋の弱いところをライマ君の指先が、何度も往復する。
「ひっ・・き・・もちいいっ・・・・」
答えるのもやっとなくらい、気持ちイイ。
僕はもう射精してしまいそうで、情けなく腰が引けている。
「ここを舌先で舐め上げたり、往復して刺激してあげてください。」
「あ・・ダメっっ・・・出ちゃう・・・っ」
「ちょっと我慢してくださいね。」
ぎゅっと竿を握られて我慢させられる感覚さえ、興奮に置き換わってしまう。
オナホのような機械があてがわれ、ニュルリと冷たくて気持ち良いジェルに包まれた。
「あ~っ、ダメェ、出ちゃう・・・ぅ」
「いいですよ、いっぱい出してくださいね。」
僕の精液が出なくなるまで、ライマ君は何度も何度も根気強く僕のペニスを愛撫してくれた。
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