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『自意識過剰』
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「そんな格好してたら、今度は湯冷めするぜ。」
縁側に出て涼んでいると、瀬凪が私の隣に座り羽織りをかけてくれた。
「あ・・瀬凪くん、ありがと。」
「具合は大丈夫なのかよ?・・・倒れたって聞いた時は、心臓止まるかと思った。」
(え・・・瀬凪くん、そんなに心配してくれたの・・・・?!)
イケメンの一言に一喜一憂する私は、毎日忙しい。
「心配してくれたの・・・?」
「なんで?当たり前だろ、弓は俺の家族だし。」
心なしか彼の頬が赤い気がする。温泉の効果だろうか。
そっけない口調だけれど、彼がくれる言葉はいつだって温かい。
「海音さんとなんかあった?」
「え・・・?」
「さっき・・二人の様子がいつもと違ったから、なんかあったのかなと思って。」
(瀬凪君って・・・鋭すぎない?もしかして私のことが好きで・・いつも見てるとか・・・・?)
また勝手な思い込みで妄想を爆発させそうになる自分を、なんとか抑え込む。
「・・この旅行って、本当は海斗兄さんとのデートだったんだろ?」
「瀬凪君・・・知ってたの?」
「朝比奈さんから聞いた。海斗兄さん、弓のこと喜ばせたくて色々下調べしてたって。」
(え・・・♡そうだったの・・?海斗さんってもしかして本気で私のこと好きなんじゃない・・・?!)
ただでさえ過剰な自意識が、一気にヒートアップする。
「俺も・・・誘っていい?」
「え・・・?」
「俺も、弓と一緒に行きたい場所が・・あるんだけど。」
不機嫌なのかと勘違いするくらい、彼の口調はそっけない。
次の瞬間、彼の目を見たらそれが照れ隠しなのだとわかって、胸がキュンとなった。
「二人きりで、泊まりで・・・って言ったら引く?」
横に座る彼が、真顔で私を見つめている。
浴衣の隙間からチラリと綺麗な鎖骨が見えて、彼の白い肌に目が釘付けになった。
間近で見ると骨ばった手や腕が妙に男らしく見えて、ドキドキが止まらない。
(瀬凪君と・・・二人きりでお泊まり・・・・?!それって・・・そういう意味だよね・・?!)
彼の口からそんな言葉を聞けるとは、想像もしていなかった。
いつもクールな彼の瞳に、熱い感情が浮かんで見える。
見つめられただけで私は一気に興奮して身体が熱くなり、一瞬にして彼の魅力にやられてしまった。
「全然引かない・・嬉しい・・・です・・・」
私は温泉でのぼせた時以上に赤い顔で、こっくりと頷いた。
縁側に出て涼んでいると、瀬凪が私の隣に座り羽織りをかけてくれた。
「あ・・瀬凪くん、ありがと。」
「具合は大丈夫なのかよ?・・・倒れたって聞いた時は、心臓止まるかと思った。」
(え・・・瀬凪くん、そんなに心配してくれたの・・・・?!)
イケメンの一言に一喜一憂する私は、毎日忙しい。
「心配してくれたの・・・?」
「なんで?当たり前だろ、弓は俺の家族だし。」
心なしか彼の頬が赤い気がする。温泉の効果だろうか。
そっけない口調だけれど、彼がくれる言葉はいつだって温かい。
「海音さんとなんかあった?」
「え・・・?」
「さっき・・二人の様子がいつもと違ったから、なんかあったのかなと思って。」
(瀬凪君って・・・鋭すぎない?もしかして私のことが好きで・・いつも見てるとか・・・・?)
また勝手な思い込みで妄想を爆発させそうになる自分を、なんとか抑え込む。
「・・この旅行って、本当は海斗兄さんとのデートだったんだろ?」
「瀬凪君・・・知ってたの?」
「朝比奈さんから聞いた。海斗兄さん、弓のこと喜ばせたくて色々下調べしてたって。」
(え・・・♡そうだったの・・?海斗さんってもしかして本気で私のこと好きなんじゃない・・・?!)
ただでさえ過剰な自意識が、一気にヒートアップする。
「俺も・・・誘っていい?」
「え・・・?」
「俺も、弓と一緒に行きたい場所が・・あるんだけど。」
不機嫌なのかと勘違いするくらい、彼の口調はそっけない。
次の瞬間、彼の目を見たらそれが照れ隠しなのだとわかって、胸がキュンとなった。
「二人きりで、泊まりで・・・って言ったら引く?」
横に座る彼が、真顔で私を見つめている。
浴衣の隙間からチラリと綺麗な鎖骨が見えて、彼の白い肌に目が釘付けになった。
間近で見ると骨ばった手や腕が妙に男らしく見えて、ドキドキが止まらない。
(瀬凪君と・・・二人きりでお泊まり・・・・?!それって・・・そういう意味だよね・・?!)
彼の口からそんな言葉を聞けるとは、想像もしていなかった。
いつもクールな彼の瞳に、熱い感情が浮かんで見える。
見つめられただけで私は一気に興奮して身体が熱くなり、一瞬にして彼の魅力にやられてしまった。
「全然引かない・・嬉しい・・・です・・・」
私は温泉でのぼせた時以上に赤い顔で、こっくりと頷いた。
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