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聞こえちゃう ※R-18

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「そんなに見つめられちゃ、仕事に集中できないだろ?」

千畝ちうねの横顔を見つめていたら、ふと彼がこちらに視線を向けたので驚いた。

いつまでお預けされるのだろう。
一向に与えられないご褒美に、私はヤキモキしていた。

彼はもう1時間以上、PCに向かっている。
モニターの向こう側の人物と親しげに会話する彼の笑顔に、ぼーっと見惚れていたことに私はこの時初めて気づいた。

手のひらをおいでおいでと優しく振る彼に、ドキドキしながら近づく。
彼が座るソファーに腰を下ろすと、モニターの中の人物が目に入った。

(悪の親玉・・・!!)

画面に映っているのは悪の組織の親玉、親秋ちかあき
千畝はボスと打ち合わせしているらしい。

穂高ほだかとのベッドシーンを目撃されて以来、なんだか気まずくなってしまった親秋との関係。

モニターの向こう側の彼は、いつもと雰囲気が全然違う。
ワイシャツの首元を緩めラフな服装で、寝起きなのか髪も乱れている。

「お前もいたのか、悪い。じゃあ千畝、例の件は打ち合わせ通りに頼んだぞ。」

画面に映り込んだ私を見るなり話を切り上げようとした親秋に、思わず見惚れてしまう。


(親秋さん・・・いつものビシッと決まった感じじゃなくて・・・なんかゆるくて妙にエロイ・・・♡)


目の前に千畝という色男がいるというのに、私の目はいつだって貪欲に新たな男を求めていた。


「俺が目の前にいるのに、他の男に見惚れるなんて良い度胸してるね。」

千畝は私にそっと耳打ちすると、画面の中の親秋に向き直る。


「親秋さん、もう一つ確認したいんですけど、」

そう話し出した千畝の手のひらが、私のスカートの中をまさぐり始めた。

「ちょ・・・っ・・・千畝さん・・っ?!」

「そんなエロイ顔してたら、親秋さんにバレるよ?」

小声で囁く千畝は、意地悪な笑みを浮かべている。
顔から下は画面に映っていないとはいえ、彼の大胆な行動に開いた口が塞がらない。


「千畝、なんか言ったか?」

「いえ、何も。親秋さん、続けてください。」

千畝の指が器用に私の下着を押し避けて、秘部に挿入される。
クチュっと穴の内側に指が入り込む感覚に、思わず声が漏れた。

「や・・っ・・・ん・・・」

(親秋さんに・・・聞こえちゃう・・・っ・・・・!)


恥ずかしくてたまらないけれど、私の身体は彼の指を求めてしまう。
拒絶するどころか、もっと奥に欲しいと思ってしまう自身のふしだらさが情けない。

彼の中指が最奥にグッと押し込まれた瞬間に、身体中がビクビクと痙攣してしまった。

「あッ・・っ!!!!!!」

自分の意思に反して、声にならない声が漏れる。
だらしなく大きく開かれていく下半身の欲求に、私は抗うことができなかった。




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