【※R-18】私のイケメン夫たちが、毎晩寝かせてくれません。

『夏祭り』

「繭まゆさん、見てくださいっ！金魚さん可愛い～！！」

浴衣姿ではしゃぐ、蘭らんは可愛い。
クリクリの瞳を輝かせながら金魚を見つめる彼が、急にこちらを向いたのでドキッとした。

「蘭、チョコバナナの出店あったよ。食べたいって言ってただろ？」

「えっ？どこどこ？」

双子の兄弟、蘭らんと奏そう。
2人とも、私の夫だ。

瓜二つの顔を持つ彼らと、３人で浴衣デート。
近所の夏祭りにやって来た。

チョコバナナの出店へ駆け寄る蘭を見つめる私と奏は、小さな子どもを連れてきた夫婦のように、目を見合わせて笑う。


「蘭は昔から、お祭りが大好きなんだよ。」

「意外性ありますよね、蘭君って。」

スパイが好きだとか、寝取られるのが興奮するとか、癒し系の可愛い見た目からは想像できない。


「そんなに蘭のことばかり見つめられちゃ、俺の立場が無いんだけど？」

背後から私の耳に唇を寄せて、奏が甘く囁く。

（出たっ・・・！奏さんの甘々あまあま攻撃・・・・！）

私は、これに弱い。
彼の甘い声に、身体が勝手に反応し、身構えてしまう。

（いつ聞いても色っぽい声だなぁ・・・・♡）


双子の彼らに、３人でベッドインしようと誘われたけれど、私は未だ決意できずにいた。
３人での行為は経験あるけれど、実の兄弟で顔もそっくりの彼ら2人と寝るのは、刺激が強すぎて簡単には受け入れられない。


（それにしても浴衣姿の奏さん・・・目のやり場に困る・・・セクシー過ぎません・・・？）

濃紺の浴衣は彼にとてもよく似合っており、白く美しい肌が際立って見えた。



「何？浴衣が気になる？」

「いえ・・あの・・・似合うなぁって。」

「そんな顔されたら、俺・・・期待しちゃうよ？」

「な・・何を・・・？」

「繭の浴衣姿・・・色っぽいね。」

ベージュ色の髪が、風にふわりと揺れる。
とても暑い日なのに、彼はいつも通りの涼しい顔で、妖艶な笑みを浮かべていた。

彼の指が、私の首元に触れる。
浴衣の襟が交わるあたりまで下りて来て、トントンと指先でノックされた。


「俺が欲しいって・・・顔に書いてあるよ？」

「ひゃっ・・・！そ、奏さん・・・ッ！！」

耳たぶを甘噛みされて、思わず変な声が出た。


「エッチな声出ちゃったね。・・繭、可愛い。」

キス。
彼の舌が、クチュっと音を立てて、私の舌に絡む。

人の目なんてまるで気にしない。
彼の大胆な行動に、私はいつも圧倒されてばかりだった。