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妄想遊戯①

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ミノアは退屈していた。
待てど暮らせど、あれから一向にスメラギ公爵からの連絡はない。

逃した魚は大きかったなんてことになったら・・・そう思うと彼女は気が気じゃなかった。

待つのよ・・・ミノア。待てば待つほど、焦らせば焦らすほど、美味しく頂けるというものだわ。

彼女は立ち直りが早かった。
転んでもただでは起きない精神、ガッツが無ければ男を何人も手玉にとることはできない。

取り越し苦労をしても仕方ない。
大丈夫。男はこの世界にいくらでもいる。履いて捨てるほどいるのだから。

ミノアはサッと気を取り直して、休日を目一杯楽しむことにした。


今日は隣町にあるお気に入りのカフェにやってきた。
ここには一人で来ると、いつも決めている。

カフェの敷地へ一歩足を踏み入れた瞬間、ふわりと紅茶の良い香りが漂ってきた。


「いらっしゃいませ。」

店員の男。サラリと金色の綺麗な髪を靡かせながら、営業スマイルで私の前に立つ男。
私のお気に入りの店員。名前はまだ知らない。

紅茶の香りが似合う男。線が細くて中性的な雰囲気を漂わせた、本心がまるで見えない青年。

「こちらのお席へどうぞ。」

ニッコリとミノアに向ける笑顔。100点満点のその笑顔に、ミノアは妄想する。
彼が他の女性客に向ける顔と、自分に向ける笑顔は決定的に違うのだと、妄想してみる。

紅茶をいただく優雅なひと時を、えげつない妄想で汚すという無意味な遊戯に、ミノアは夢中だった。

彼女はどこから見てもこの店にふさわしい気品と、美しさを兼ね備えた女性だ。
礼儀作法をわきまえているし、カップを口に運ぶ仕草一つとって見ても完璧だった。

まさかこの清純な仮面の下で、淫らな妄想に愛液を垂れ流しながら舌舐めずりをしているだなんて、誰も想像できないだろう。

まあるいテーブルは花の刺繍が美しいレースのクロスにすっぽりと覆われている。
その下に潜り込んだ店員の男は、誰にも見えないようにこっそりとミノアのスカートの内側に手を伸ばした。
彼女の白く美しい脚に頬擦りしながら、下から上へ向かってゆっくりと舌を這わせてゆく。

「・・っ・・・・」

ミノアは誰にも気づかれないように、涼しい顔でその悪戯に耐えなければならないのだ。

彼の悪戯はエスカレートしていき、彼女の大切な部分まで到達すると、下着の上からぷっくりとした唇状の膨らみの間の溝に舌を這わせる。

「・・・ん・・・・」

思わず声が上がりそうになり、ミノアは必死で耐えた。

彼が案内した席は、中庭が見えるガラス窓のすぐ近くで、入り口から一番遠い端の席。
一番奥の椅子に腰掛けているミノアの下半身は、他の客からは見えない。
ピーク時間を過ぎた店内は、客もまばらで静かだった。

彼がつつつ、と彼女の下着を下ろしていく。

下着を剥ぎ取られてしまったノーパンのミノアは、これから与えられる快楽を想像してハァ、と深く息を吐き出した。

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