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第七話 アルフレッド王子との対面

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王宮に入ると、広い応接間へと通される。 

「そちらでお待ちください、只今殿下をお連れいたします。」

ローラはソファーに腰を掛け、父と殿下が来るのを待つ。 

「ローラ、殿下と面識があるとは聞いていたが、挨拶の仕方は心得ているな?」

「はい、生徒会の時にもしていましたが、でも、そんなに気にすることなのですか?」

「ああ、人と言うものは、あれだけ飛び抜けた魔導師で、優れた人物でもコンプレックスを抱えていると、その自尊心を守ろうとするからな。」

ローラと父が話をしていると、扉をノックし、アルフレッド王子が姿を現す。

「おはよう、ラインハート!よく来た!」

「は、殿下、今日は先日の件のお返事に参りました。」

「お久し振りです。殿下、ローラ=ラインハートでございます。」

ローラの父、ノアと、ローラは片ひざを付き、アルフレッド王子に挨拶する。

「うむ、ローラが共に来ていると言うことは、返事は了承と言うことかな?」

「は!娘のローラは、殿下との婚約をお受けする旨を、直接お伝えする為、私に同行し、登城して参りました。」

「うむ、よく来た!まぁ、座れ、それから話をしよう。」

「はい、殿下、失礼いたします。」

アルフレッド王子の対面にローラ、その横に父のノア、が座り、アルフレッド王子の後ろを守る形で、王子直属の部隊長、カールが立つ。

「そうか、そうか、受けてくれるか、先の婚約者の件もあり、中々相手が見つからなくてな、候補は何人もあがるのだが、信用のおける絶対に私を裏切らない者、と言う条件まで加わると、なかなかに難しい。ローラ、君が受けてくれなかったらどうしようかとヒヤヒヤしていたのだ。」

「いえ、殿下にお声掛け頂き、恐悦至極でございます。至らない点もあるかと思いますが、ご指導頂ければ……」

「ああ、良い、そんなことは気にするな!ローラ、君の仕事振りは生徒会で見かけているから、何も心配はしていない。それよりも、私は何度も裏切られる訳には行かんのだよ。その当たりは、分かっているとは思うがどうだ?」

「ふふ、最初から貴方を裏切ります。なんて婚約者はいませんわ。私は殿下の国を思う姿勢に感服して、尊敬しておりますのよ。」

「そうか、まぁ、それならば、すぐにでも私の側で支えて貰いたいが、君の卒業は二年後だったな?」

「はい、今二年生になったばかりですので……お許し頂けるのなら、………」

「ああ、許す!その間に、頼みたいこともあるからな!」

「はい、頼みたいこととは?」

「ああ、来年君が生徒会長になったら、学園改革と生徒の意識改革をしたいと思っていてね、やはり、魔法学園の生徒をもっと活躍させて、この国の為に…………」

王子の想いは大きく、国を更に豊かに富ませることを考え、国民が幸せになることに重きをおいていた。大きなビジョンと大きな夢を抱く王子は、


とても身長が低かった。


アルフレッド王子は、ローラと並び立つと、ローラが見下ろしてしまうほど背の低い男性であった。王子はそこに強いコンプレックスを抱いており、周りに強く当たることもしばしばある人であった。








    
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