【完結】国王陛下！この国に尽くした私を暗殺すると言うなら私は黙って殺されるつもりはありません！

シレーヌ緑化計画！②

暫くは何事もなく、マリア達は砂漠を進む。すると、辺りには木の根が天を突くよに、砂漠に逆さまに突き刺さっている。不自然な風景が広がってくる。

「クレモン、これはなにかしら？そして、奴らはまだ来ないの？」

「さあ、こんな風景は初めて見ます。そして、何故か解りませんが、奴らはあの木の中心に集まって来ています。多分こちらの存在には気付いていますね。」

「うげぇ、そ、そうなんですか……。」

「ガブリエル、あまり無理しないようにね。苦手なものは仕方がないもの。」

「ありがとうござ……」

ガブリエルが言い終わる前に地中から巨大な影が視線の先を埋め尽くすほど現れる！

「ひ、ひぇ～。気持ちわる！」

ガブリエルは腰を抜かし、

「ん～。これは囲まれますね。」

クレモンが現実逃避したらしく、なげやりに呟く。するとマリアは間をあけず問いかける

「あなた達のなかで話が通じ……」

マリアの言葉を遮って、グランミルパッドの攻撃が始まる！

「そう、じゃあ仕方がないわね。」

一閃マリアが魔法を剣にのせてなぎ払う！すると、最前列の魔物は全て横一線に真っ二つになる！

「ギギ！マッ、マイッタ！」

「そう？話をしてくれるのね？」

魔物の集団の中から一際大きな個体が前に出る。

「ニ、ニンゲン、ナゼココニキタ？ワレワレハ、タダ、コノチヲ、ミドリノダイチニ、モドシタイダケダ」

「え？あなた達もこの砂漠を何とかしたいの？そう、同じ目標なら仲良く出来そうね。」

「オ、オマエタチハ、ダイチヲ、ホリカエシタリ、シナイノカ？」

「え？なんの話？」

「マエニ、ココニキタ、ニンゲンハ、ダイチヲ、ホリカエシ、コノチヲサバクニカエタ…チガウノカ？」

「そう、そんな過去が…私達はこの地を緑溢れる大地にしたいの。同じ思いなら協力しなさい！」

「ワ、ワカッタ、デモ、サバクヲ、ミドリニ、スルノ、ムズカシイ。」

「ふふ、私に良い考えがあるわ。」

こうしてグランミルパッドを仲間にしたマリアは大地を蘇らせるべく動き出す。