13 / 24
シレーヌへの出立準備
しおりを挟む
イデアルの街は、魔の森、ランフォーレグより分けて貰う木々から、木工品を作り、販売することにより、大いに栄えていた。街から都市への道も見えてきたそんな時、マリアにシレーヌへの領地替えの文が届く。
「………マルタンを新領主とし、マリアを伯爵から侯爵への昇爵に伴い、シレーヌへの………なんですって!領地替え?」
「みたいですな、一応領土は5倍になりますが……あそこは……」
「砂漠の町よ!オアシスはあるけれど、町の規模からしたら今の十分の一……。私は何かしたのかしら?」
「まぁ、イデアルを大きくしすぎたので、厄介払いかと……。」
「ガブリエル!それはどういう事?」
「まぁ、政治的なことですな……優秀過ぎる人物にはよく降りかかる妬みかと……。」
「そ、そんな……私は廃墟のイデアルを立派な都市にするべく……。」
「王国の侯爵となっては、仕方のない事かと。」
「ん~。よし!今度はシレーヌを立派な都市にしてみせるわ!」
「いえ、聞いてました?私の話……。」
「ええ、でもシレーヌの町が発展すれば、民衆もまた、豊かな暮らしができるはずよ!」
「はぁ、マリア様は前向きな方ですね。」
「領主が根暗でどうするの?私が率先して明るく振る舞えば皆は付いてきてくれるはず!まずは、砂漠が問題ね。ランフォーレグに相談するのが一番ね!」
マリアはすぐに魔の森へ向かうと、
「ランフォーレグ!相談があるの、聞いてくれるかしら?」
「「ん?マリアか。どうなされた?」」
「私は、これから砂漠の町に行くことになったの。砂漠の大地を緑にするにはどうすれば良いか、教えてくれない?」
「「砂漠は、砂の大地、土があり、水が潤えば緑は根付く、しかし、砂地を土にすることも、砂地は水を通してしまう為、潤す事も難しい。」」
「そうよね~。水を操れるモンスターなんて存在しないかしら~?」
マリアはおねだりするような口調で話かける。
「「ふはははは!マリアはそんな一面も持っているのか?まぁ、私からの餞別に、生命の種を二つあげよう。そして、ソヒーも連れていくがよい!必ず役に立つだろう。」」
「ありがとう!ランフォーレグだ~い好き!」
「「ん~、なんか気味が悪いぞ。」」
「ひっど~い!……なんてね、ありがとう。感謝するわ!」
「「ふ、しかし、人間の世界も大変だのう」」
「ええそうね、貴方とは暫くお別れね……本当に色々とありがとう。イデアルが栄えたのも全て貴方の支えがあったからこそ……領主はマルタンに変わるけど、彼なら心配なく貴方とやっていけると思うわ。」
「「マルタンか、あやつなら大丈夫だろう。私の身体を、手入れする手際も、悪くなかったからのう。」」
こうしてマリアは準備を終え、旅立つのだった。
「………マルタンを新領主とし、マリアを伯爵から侯爵への昇爵に伴い、シレーヌへの………なんですって!領地替え?」
「みたいですな、一応領土は5倍になりますが……あそこは……」
「砂漠の町よ!オアシスはあるけれど、町の規模からしたら今の十分の一……。私は何かしたのかしら?」
「まぁ、イデアルを大きくしすぎたので、厄介払いかと……。」
「ガブリエル!それはどういう事?」
「まぁ、政治的なことですな……優秀過ぎる人物にはよく降りかかる妬みかと……。」
「そ、そんな……私は廃墟のイデアルを立派な都市にするべく……。」
「王国の侯爵となっては、仕方のない事かと。」
「ん~。よし!今度はシレーヌを立派な都市にしてみせるわ!」
「いえ、聞いてました?私の話……。」
「ええ、でもシレーヌの町が発展すれば、民衆もまた、豊かな暮らしができるはずよ!」
「はぁ、マリア様は前向きな方ですね。」
「領主が根暗でどうするの?私が率先して明るく振る舞えば皆は付いてきてくれるはず!まずは、砂漠が問題ね。ランフォーレグに相談するのが一番ね!」
マリアはすぐに魔の森へ向かうと、
「ランフォーレグ!相談があるの、聞いてくれるかしら?」
「「ん?マリアか。どうなされた?」」
「私は、これから砂漠の町に行くことになったの。砂漠の大地を緑にするにはどうすれば良いか、教えてくれない?」
「「砂漠は、砂の大地、土があり、水が潤えば緑は根付く、しかし、砂地を土にすることも、砂地は水を通してしまう為、潤す事も難しい。」」
「そうよね~。水を操れるモンスターなんて存在しないかしら~?」
マリアはおねだりするような口調で話かける。
「「ふはははは!マリアはそんな一面も持っているのか?まぁ、私からの餞別に、生命の種を二つあげよう。そして、ソヒーも連れていくがよい!必ず役に立つだろう。」」
「ありがとう!ランフォーレグだ~い好き!」
「「ん~、なんか気味が悪いぞ。」」
「ひっど~い!……なんてね、ありがとう。感謝するわ!」
「「ふ、しかし、人間の世界も大変だのう」」
「ええそうね、貴方とは暫くお別れね……本当に色々とありがとう。イデアルが栄えたのも全て貴方の支えがあったからこそ……領主はマルタンに変わるけど、彼なら心配なく貴方とやっていけると思うわ。」
「「マルタンか、あやつなら大丈夫だろう。私の身体を、手入れする手際も、悪くなかったからのう。」」
こうしてマリアは準備を終え、旅立つのだった。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい
梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
【完結】帝国滅亡の『大災厄』、飼い始めました
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
大陸を制覇し、全盛を極めたアティン帝国を一夜にして滅ぼした『大災厄』―――正体のわからぬ大災害の話は、御伽噺として世に広まっていた。
うっかり『大災厄』の正体を知った魔術師――ルリアージェ――は、大陸9つの国のうち、3つの国から追われることになる。逃亡生活の邪魔にしかならない絶世の美形を連れた彼女は、徐々に覇権争いに巻き込まれていく。
まさか『大災厄』を飼うことになるなんて―――。
真面目なようで、不真面目なファンタジーが今始まる!
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
※2022/05/13 第10回ネット小説大賞、一次選考通過
※2019年春、エブリスタ長編ファンタジー特集に選ばれました(o´-ω-)o)ペコッ
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる