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王の憤慨

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鉱石による中毒事件を解決した、マリアの噂はたちまち広まり、イデアルは活気に満ちた街へと発展していた。

ソヒーは鉱石から出来たモンスターである特徴を生かして、農具や武具を作成し、その為の鉱石を人々が探索して、ソヒーに渡す。ソヒーは新しい鉱石を吸収することにより、強くなれる……と、互いに利益のある関係を築くようになっていた。


~~その頃、王都では~~~


「な、なぜじゃ~~!なぜ住民がバタバタと倒れる奇病が蔓延しなのじゃ~!」

「は!マリアめが、鉱物中毒と気付き、滝壺に投棄した数々の鉱石を取り除き、川まで浄化した為、住民は皆回復したと、報告が……。」

「はぁ!なぜ病ではなく、鉱石中毒と解る?吐き気や、下痢など明らかに病だと思い込み、あたふたするしかなかろうに!くぁ~~!」

「そ、それと、申し上げにくいのですが、イデアルが復興にとどまらず、かなり発展しているようでして……マリアは、住民の信望も厚いと……そして、王都からの移住もあると報告が……。」

「な、何故じゃ?王都はこの国で一番の都じゃぞ!それを離れて、イデアルなんぞ田舎に移住?そんなアホな国民どもは許さん!儂はこの国の王じゃぞ儂を敬わない国民が集まる街なぞ……滅ぼ…。」

「王様、落ち着いて下さい。国民がいなくなっては労働力等で問題がでます。なにより、イデアルは今や木工品の産地となっております。……問題はマリアかと愚考いたします。」

「ふぅ~、ふぅ~、わかっておるわい!……そうじゃ!マリアが問題、イデアルは儂のもの♪」

「お、王様?いかがされました?」

「ふん!大臣!急ぎマリアに領地替えだと文を出せ!今回の手柄に領土5倍だとな!」

「ご、5倍ですか?ど、どこにそんな土地が?」

「お前も勘が悪いのう!土地だけは広い場所があろう♪シレーヌじゃ!」

こうしてマリアはイデアルより、シレーヌへと領地替えとなった。












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