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水源にて、病の元凶

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マリアは急いで上流を目指す。暫くは馬に乗り、駆けていたが、山道に入り、徒歩にて山を登る、得に変わった所は見受けられない事から、どんどんと突き進むと、川幅は狭くなり、急斜面と岩間の渓流を過ぎて、進むと、見上げるような大きな滝にあたった。

滝壺の辺りに、不自然に様々な岩石が転がる…。

マリアは滝の両岸を見上げるが、新しく崩れた形跡は無い。

岩石を引き上げようとするが、一人駆け出してきてしまったので、難しく、幾つかの欠片を採取して、一旦戻ることにした。

町に戻ると、クレモンに欠片を見せる。

「間違いありせん。この鉱物が原因です。これは、人の体内にたまると、吐き気や腹痛、下痢といった一見病のような症状を出すのです。」

「鉱物を体内から取り出すとは、どうすれば……」

「「マリアさん何かお困りの様子ですね。」」

「ランフォーレグか?そうなんだ、人の体内から鉱物の成分を取り出したいのだが、そんな魔法は存在しない。何か思いつかないか?」

「「そうですね。鉱物に私の力で生命を与えてはどうでしょう。何か変わるかもしれません。」」

「そ、そんなことが……どうすれば良い?」

「「何かその原因の鉱物があれば良いのですが。」」

「おお!少しだけだが持ってきた!今からそちらに行くから指示して欲しい。」

「「では、ルカルゴに生命の種を持たせますので、此方にいらしてください。」」

「すまない、助かる。」

マリアはすぐに森に入ると、ルカルゴと落ち合い、鉱物に生命の種を捧げる。

すると、手のひらに乗るような小さなゴーレムが誕生した。

「き、君は話すことは出来るかな?」

マリアは一縷の希望を託し、ゴーレムに話しかける。

「お、おでは?……お、おめーは、だでだ?」

「私の名前はマリア。君にお願いがあるのだが……。」

「お、おでは、ソヒーよろじぐ。ねがいどは?」

「私の領民が様々な鉱物が原因で体調を崩しているのだ。君の力で治せないだろうか?」

「で、でるが、わがらんが、ぞの、びどだちの、どごに、づれでげ。」

「わ、わかった。行こう。」








    
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