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婚約破棄!?妹に意地悪ばかりするお前は屋敷を出ていけ?私ではないのですが、信じて頂けないのですね。わかりましたそういうことならばお望み通り

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「マリア、マリアはいないか?」

私を呼ぶあの声は……婚約者のハルト様ね、私がこの屋敷にこしてきてから毎日のように呼びつけられて、いい加減疲れて来たわね………

「はい?ハルト様いかがしました?」

私が急いでハルト様の声のする部屋へと入ると、眉間に深いシワを刻み、明らかに不機嫌な雰囲気を漂わせるハルトが仁王立ちでマリアを待ち構えている。
そして開口一番、

「君はまた、僕の妹、エリザベスを、虐めているのか?」

そう身に覚えの無い言葉をマリアに浴びせかける!
マリアはそんなハルトの言葉に困惑しながら、

「え?何の話ですか?」

そう問い直すと、ハルトの表情はさらに不機嫌さをまして、口をワナワナと震わせながら、ボロボロに切り裂かれたドレスを片手に、

「これを見てもそんな事が言えるのか?」

そう言って目の前に差し出されるが、マリアには検討もつかないので戸惑っていると、ハルトは語気を荒げながら、言葉を続ける。


「君がエリザベスのドレスを
こんな風にを切り裂いたと聞いたぞ!」

唾を飛ばしながら荒れ狂うハルトは、手にしていたドレスをマリアに投げつける!

ドレスが当り、マリアは床へと倒れ込み、ハルトを見上げながら、

「わ、私には何の事かわかりません。」

マリアがそう答えても、ハルトはその怒りを抑える素振りも見せずに、怒りの形相のまま一歩、二歩とマリアへと歩みを進めながら、

「全くしらばっくれるんじゃない!事あるごとに、私の可愛い妹の寝室に蛇をいれたり、泥を投げつけたり、あまつさえ、生で食べたら毒のこのフルーツを私の妹が何も知らないからと、エリザベスに勧めたそうじゃないか!これはやりすぎだぞ!そんな素行の悪い者は私の妻として相応しくない!婚約は破棄する!」

そう言い捨てると、ハルトは

「そ、そんな、私はそんなことをしていません!」

「この期に及んでしらばっくれるとは、もう良い!今すぐに僕の屋敷からでて行ってくれ!」

「わ、私の事は信じては戴けないのですか?」

「ええい、くどい!衛兵、衛兵はいないか!」

「わ、わかりました。出ていきます。」

マリアは、衛兵に乱暴されると怖い、と思い、たまらず屋敷から逃げ出した。

「ふぅ、怖かった。エリザベス様にも困ったものですね。ハルト様と私は政略結婚だと言うのに……まぁ、このままだと私はやってもいないことで怒られてしまいますからね。エリザベス様の望み通りにしてあげましょう。」

マリアは、テキパキと準備をして、すぐに実行に移す。

「え~、まずはドレスを切り裂く……大量のカマキリのモンスターを屋敷に放ちましょう♪、あ、と、は♪蛇ですね。丁度先程活きの良い大蛇のモンスターがかかりましたよエリザベスさん♪それから泥は、河上でダムを造り、一気に放流しましょう。ああ、でも毒は可哀想だから止めておきましょう。私ってどこまでお人好しなんでしょう♪」

その後、マリアは実行に移しましたとさ。















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