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二人目の子

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二人めの子どもは女の子だった。
出産を終えた私に会いに来た夫は顔を曇らせた。
そして

「すまない」

そう、呟いた。
産婆もメイドも下がらせた、二人きりの部屋で。
思わずポカンとしてしまった。
今回の子が男の子だったら、夫はもう私を抱かなくてもよくなった筈なので、がっかりするだろうなとは思っていたのだけれど。
まさか謝られるとは…

「…がっかりしましたか?」

「いや、君に似て可愛い子だ」

即答され、思わずため息を吐いた。
こういうことをサラリと言うからこの人は…

呆れ混じりに夫を見上げる。
よくぞ今までこの人に恋に落ちなかったものだと、自分を褒めたい。
こんな言葉をかけてくれるくせに、心は他の人のものだなんて不毛すぎる。

「名前、何にしましょうか」

わざと話を逸らした。
こんな、どうにもできないことで深刻になりたくない。
夫は軽く眉を上げた。

「そうだな。考えてはみるが、君も考えておいてくれ。名付けにはあまり自信がない」

話にのってくれてほっとする。

「わかりました」

この感じだと、おそらく私が名づけることになりそうだ。
まぁそれもいいかと思いつつ、コクリと頷いた。

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