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おまけ2
うたた寝(レオン)
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まだ幼いレオンとリーシャ。
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サロンに入ると、母上はソファに座って本を膝の上に乗せて俯いていた。
「母上…?」
声をかけたけれど返事はない。
近づいて隣に立っても。
「あの…母うーー」
カクンと小さく頭が揺れた。
そこでようやく、どうやら眠っているようだと気がついた。
ちょっと迷って、それからそっと隣に腰掛けた。三人がけのソファの真ん中に座っている母上の隣に。
振動で、母上の身体が私の方に傾く。
私の頭と母上の肩がくっついた。
母上の香りがする。
柔らかい香り。
父上は母上に化粧をさせたがらない。
母上自身も、化粧はあまり好きではないようだ。だから、母上はいつも自然な匂いがする。少し甘い、肌の匂い。
手を伸ばして母上の膝の上にあった本を取り上げて、テーブルの上に置いた。床に落ちて傷んでしまわないように。本が汚れたりページが折れたりすると、母上は悲しそうな顔をするから。
そして空いた母上の右手を握った。
起こしてしまわないようにそっと。
細い指に自分の小さな指を絡める。
いつも私に優しく触れてくれる手。
大好きな、母上の手……
「母上……」
きゅっと指を絡めて目を閉じる。
息を吸って安心する。
母上は今、ここにいる。
母上の匂いと体温に触れて実感して。
ほっとする。
大事なもの全部がここにあるような、満たされた気持ち。
ずっとずっと、こうしていられたら…。
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サロンに入ると、母上はソファに座って本を膝の上に乗せて俯いていた。
「母上…?」
声をかけたけれど返事はない。
近づいて隣に立っても。
「あの…母うーー」
カクンと小さく頭が揺れた。
そこでようやく、どうやら眠っているようだと気がついた。
ちょっと迷って、それからそっと隣に腰掛けた。三人がけのソファの真ん中に座っている母上の隣に。
振動で、母上の身体が私の方に傾く。
私の頭と母上の肩がくっついた。
母上の香りがする。
柔らかい香り。
父上は母上に化粧をさせたがらない。
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そして空いた母上の右手を握った。
起こしてしまわないようにそっと。
細い指に自分の小さな指を絡める。
いつも私に優しく触れてくれる手。
大好きな、母上の手……
「母上……」
きゅっと指を絡めて目を閉じる。
息を吸って安心する。
母上は今、ここにいる。
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ほっとする。
大事なもの全部がここにあるような、満たされた気持ち。
ずっとずっと、こうしていられたら…。
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