10 / 18
聖者のそれ2
しおりを挟む
頭の中が痺れる。
ケツの奥まであれを挿れられて。
身体に力が入らない。
聖者の手が、ペタペタと宥めるように俺の背中を叩く。
それがムカつく。
「早くっ…動けっ…」
あくまで余裕の聖者にイラついたら
「せっかちだな」
と笑われた。
本当にムカつく。
こいつのこの余裕はどこから来てるんだ。
聖者が笑いながら腰を揺すり始めた。
そう、出し入れではなく、ほんの軽く揺さぶられる。
「っ…ぁあっ…!?っ…あっ……」
悪魔には与えられたことのない類の刺激に戸惑う。
悪魔は基本的にガサツで乱暴だ。
いきなり突っ込まれたり、人ではあり得ない長さのものを勢いよく出し入れされたり、なんてのはしょっちゅうだったけど。
こういうのは…。
揺さぶられるたびに、俺の上半身が聖者の上半身にぶつかる。
温かい身体。
人間の身体。
………っ…クソっ…!
懐かしい記憶の蓋が開きそうになり、無理矢理閉める。
ダメだ…思い出すな……
ぎゅっと目を瞑って耐える。
思い出したらダメだ…
思い出したら…俺は……
だから代わりに、俺も腰を揺らし始めた。
もっと強い刺激を求めて。
そうしたら、記憶からは目を背けられるから。
「足りないか?」
聖者の笑い声に頷く。
足りない。
もっと強い刺激でなけりゃ。
ダメだ。
もっともっと。
何も考えられなくなるくらいでなけりゃ…。
だから……
「…もっとくれ……」
甘えた声で、聖者に縋る。
もうこいつに、どう思われようと構わない。
淫乱だと思われようと。
まるで女のようだと思われようと。
流石悪魔に散々抱かれただけあると笑われようと。
だから…俺のこと、どう思っても他にどう扱っても構わないから…
優しくだけは、しないでくれ………
ケツの奥まであれを挿れられて。
身体に力が入らない。
聖者の手が、ペタペタと宥めるように俺の背中を叩く。
それがムカつく。
「早くっ…動けっ…」
あくまで余裕の聖者にイラついたら
「せっかちだな」
と笑われた。
本当にムカつく。
こいつのこの余裕はどこから来てるんだ。
聖者が笑いながら腰を揺すり始めた。
そう、出し入れではなく、ほんの軽く揺さぶられる。
「っ…ぁあっ…!?っ…あっ……」
悪魔には与えられたことのない類の刺激に戸惑う。
悪魔は基本的にガサツで乱暴だ。
いきなり突っ込まれたり、人ではあり得ない長さのものを勢いよく出し入れされたり、なんてのはしょっちゅうだったけど。
こういうのは…。
揺さぶられるたびに、俺の上半身が聖者の上半身にぶつかる。
温かい身体。
人間の身体。
………っ…クソっ…!
懐かしい記憶の蓋が開きそうになり、無理矢理閉める。
ダメだ…思い出すな……
ぎゅっと目を瞑って耐える。
思い出したらダメだ…
思い出したら…俺は……
だから代わりに、俺も腰を揺らし始めた。
もっと強い刺激を求めて。
そうしたら、記憶からは目を背けられるから。
「足りないか?」
聖者の笑い声に頷く。
足りない。
もっと強い刺激でなけりゃ。
ダメだ。
もっともっと。
何も考えられなくなるくらいでなけりゃ…。
だから……
「…もっとくれ……」
甘えた声で、聖者に縋る。
もうこいつに、どう思われようと構わない。
淫乱だと思われようと。
まるで女のようだと思われようと。
流石悪魔に散々抱かれただけあると笑われようと。
だから…俺のこと、どう思っても他にどう扱っても構わないから…
優しくだけは、しないでくれ………
1
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
傾国のΩと呼ばれて破滅したと思えば人生をやり直すことになったので、今度は遠くから前世の番を見守ることにします
槿 資紀
BL
傾国のΩと呼ばれた伯爵令息、リシャール・ロスフィードは、最愛の番である侯爵家嫡男ヨハネス・ケインを洗脳魔術によって不当に略奪され、無理やり番を解消させられた。
自らの半身にも等しいパートナーを失い狂気に堕ちたリシャールは、復讐の鬼と化し、自らを忘れてしまったヨハネスもろとも、ことを仕組んだ黒幕を一族郎党血祭りに上げた。そして、間もなく、その咎によって処刑される。
そんな彼の正気を呼び戻したのは、ヨハネスと出会う前の、9歳の自分として再び目覚めたという、にわかには信じがたい状況だった。
しかも、生まれ変わる前と違い、彼のすぐそばには、存在しなかったはずの双子の妹、ルトリューゼとかいうケッタイな娘までいるじゃないか。
さて、ルトリューゼはとかく奇妙な娘だった。何やら自分には前世の記憶があるだの、この世界は自分が前世で愛読していた小説の舞台であるだの、このままでは一族郎党処刑されて死んでしまうだの、そんな支離滅裂なことを口走るのである。ちらほらと心あたりがあるのがまた始末に負えない。
リシャールはそんな妹の話を聞き出すうちに、自らの価値観をまるきり塗り替える概念と出会う。
それこそ、『推し活』。愛する者を遠くから見守り、ただその者が幸せになることだけを一身に願って、まったくの赤の他人として尽くす、という営みである。
リシャールは正直なところ、もうあんな目に遭うのは懲り懲りだった。番だのΩだの傾国だのと鬱陶しく持て囃され、邪な欲望の的になるのも、愛する者を不当に奪われて、周囲の者もろとも人生を棒に振るのも。
愛する人を、自分の破滅に巻き込むのも、全部たくさんだった。
今もなお、ヨハネスのことを愛おしく思う気持ちに変わりはない。しかし、惨憺たる結末を変えるなら、彼と出会っていない今がチャンスだと、リシャールは確信した。
いざ、思いがけず手に入れた二度目の人生は、推し活に全てを捧げよう。愛するヨハネスのことは遠くで見守り、他人として、その幸せを願うのだ、と。
推し活を万全に営むため、露払いと称しては、無自覚に暗躍を始めるリシャール。かかわりを持たないよう徹底的に避けているにも関わらず、なぜか向こうから果敢に接近してくる終生の推しヨハネス。真意の読めない飄々とした顔で事あるごとにちょっかいをかけてくる王太子。頭の良さに割くべきリソースをすべて顔に費やした愛すべき妹ルトリューゼ。
不本意にも、様子のおかしい連中に囲まれるようになった彼が、平穏な推し活に勤しめる日は、果たして訪れるのだろうか。
転生するにしても、これは無いだろ! ~死ぬ間際に読んでいた小説の悪役に転生しましたが、自分を殺すはずの最強主人公が逃がしてくれません~
槿 資紀
BL
駅のホームでネット小説を読んでいたところ、不慮の事故で電車に撥ねられ、死んでしまった平凡な男子高校生。しかし、二度と目覚めるはずのなかった彼は、死ぬ直前まで読んでいた小説に登場する悪役として再び目覚める。このままでは、自分のことを憎む最強主人公に殺されてしまうため、何とか逃げ出そうとするのだが、当の最強主人公の態度は、小説とはどこか違って――――。
最強スパダリ主人公×薄幸悪役転生者
R‐18展開は今のところ予定しておりません。ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる