53 / 117
3章 ルルの故郷と恋〜主人公無双が止まらない〜
52.決着はつけるもの
しおりを挟む
====side主人公====
俺は外の空気を吸いに村長の家を出た。
一度心を落ち着けて気持ちをリセットさせるためだ。
ここの所、俺は目まぐるしく変わる環境に気づかない内に正常さを失いかけていた。
一旦、今までの事に心の中で区切りをつけて置かないと、いつか我を失いかねない。
俺が理性を失えば、この世界がどうなるかなど想像もつかない。
おそらく俺の想像より遥かに酷いことになるのだろう。
力を持つ者は、力を制御できなければならないのだ。
こんな時こそ魔法で何とかしたいが、この世界には精神や時間を操る魔法はない。
色々試してみたが、その2つだけはどうしても操作できなかった。
だから自分がしっかりしなくてはならない。
俺がすべき事はなんだ?
俺は自問する。
ーー仲間を守ること
俺がしたい事はなんだ?
ーー仲間と異世界を満喫したい、叶うなら穂花に気持ちを伝えたい
俺ができる事はなんだ?
ーー力を振るうこと、いや違うな、力は振るうものではない
決して強い力は他者へ向けられてはならない。
ただ強者は正しくも弱い者守る味方であらねば。
ならばできる事はなんだ?
ーー力を合わせること
よし、やっと気持ちに整理がついた。
まずは、ルルとの関係に決着をつけよう。
本当にこのパーティーにいるのがルルの意思であるのか、そしてそれはルルにとって良いことか悪いことか、それをこの目で確かめる。
そこに私情はもう挟まない。
それがパーティーに引き入れた俺の責任だろう。
そう決心した時、背後から声をかけられた。
「ラウトさん、どうしました?起きたらラウトさんがいなくて寂しかったです」
「ごめん、ルル。少し外の空気を吸いたかったんだよ。それと重要な話があるんだ。後で時間をくれる?」
「?はい、分かりました」
ルルは内容に見当がつかないため、首を傾げるが迷うことなく返事をした。
(しっかりと真実を言わないとな・・・)
俺はルルを前に改めて決意を固くした。
俺は外の空気を吸いに村長の家を出た。
一度心を落ち着けて気持ちをリセットさせるためだ。
ここの所、俺は目まぐるしく変わる環境に気づかない内に正常さを失いかけていた。
一旦、今までの事に心の中で区切りをつけて置かないと、いつか我を失いかねない。
俺が理性を失えば、この世界がどうなるかなど想像もつかない。
おそらく俺の想像より遥かに酷いことになるのだろう。
力を持つ者は、力を制御できなければならないのだ。
こんな時こそ魔法で何とかしたいが、この世界には精神や時間を操る魔法はない。
色々試してみたが、その2つだけはどうしても操作できなかった。
だから自分がしっかりしなくてはならない。
俺がすべき事はなんだ?
俺は自問する。
ーー仲間を守ること
俺がしたい事はなんだ?
ーー仲間と異世界を満喫したい、叶うなら穂花に気持ちを伝えたい
俺ができる事はなんだ?
ーー力を振るうこと、いや違うな、力は振るうものではない
決して強い力は他者へ向けられてはならない。
ただ強者は正しくも弱い者守る味方であらねば。
ならばできる事はなんだ?
ーー力を合わせること
よし、やっと気持ちに整理がついた。
まずは、ルルとの関係に決着をつけよう。
本当にこのパーティーにいるのがルルの意思であるのか、そしてそれはルルにとって良いことか悪いことか、それをこの目で確かめる。
そこに私情はもう挟まない。
それがパーティーに引き入れた俺の責任だろう。
そう決心した時、背後から声をかけられた。
「ラウトさん、どうしました?起きたらラウトさんがいなくて寂しかったです」
「ごめん、ルル。少し外の空気を吸いたかったんだよ。それと重要な話があるんだ。後で時間をくれる?」
「?はい、分かりました」
ルルは内容に見当がつかないため、首を傾げるが迷うことなく返事をした。
(しっかりと真実を言わないとな・・・)
俺はルルを前に改めて決意を固くした。
0
お気に入りに追加
1,028
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる