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3章 ルルの故郷と恋〜主人公無双が止まらない〜
45.ふざけてんの?
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俺が侍さんに提案したのは、俺が盗賊達を誘き出すから、ルルと侍さんで無力化して拘束する言うもの。
しかし、俺の実力を知らない侍さんは当然だが、その作戦に懐疑的だ。
前なら力を見せるのには抵抗があったが、今はない。
なので、俺は気配を消して認識阻害の魔法を使って見せた。
それと同時に侍さんは俺を見失いキョロキョロと周りを見回した。
だが、俺はその場を一歩も動いていない。
今も侍さんの目の前にいる。
ただ、認識できないだけだ。
俺が認識阻害の魔法を解いて気配を再び現すと、侍さんは「うむ」と唸って驚いた。
「どうですか?実力を分かってもらえましたか?」
「認めるでござる。見事な姿の消し方であった。これなら拙者も文句はないでござる」
「じゃあ、さっそく作戦を開始しましょう」
「おー!」
俺と侍さんの会話を終始黙って聞いていたルルが、話が纏まったのを察して掛け声を発した。
その後、俺たちは盗賊のアジトである洞窟の入り口まで来た。
盗賊は洞窟の中に散らばっているので、侍さんとルルには洞窟の入り口で待っていてもらう。
俺は散らばった盗賊達を誘き出して入り口まで連れて来れば良い。
「じゃあ、行ってきます」
「気をつけてください」
「期待してるでござる」
俺は軽く挨拶を交わして、姿を消しながら洞窟の中に入っていった。
(随分と呑気な盗賊達だな・・・)
俺は侵入早々にそんな事を思った。
何故なら俺の視線の先では見張りらしき2人の男が酒を飲みながらトランプをしていたのだ。
「ハッハッハッ、これで3連勝だな!!今日は飯が豪華になりそうだ」
「クソッ!次は勝つ!!絶対に金平ゴボウだけは取り返す!!」
見張り達は夕食をベットにゲームをしているのか、そんな会話が聞こえてくる。
それにしても金平ゴボウって、もう少しマシな献立はないのだろうか。
俺はそんな危機感の微塵もない2人を無視して奥へと進んだ。
奥に行くと一際大きな空間に出た。
そこでは20人位の男が集まって騒いでいた。
「おい、誰か俺とゴボウの胡麻和えをかけて腕相撲しねぇか!?」
「待て、俺にポーカーで勝ったらゴボウとこんにゃくの炒め煮をやるぞ!!」
そんなくだらない声があちこちから上がる。
(それにしても何なんだ、このゴボウの人気度は?この世界のゴボウってそんなに価値があるのか?)
俺は男達の会話に耳を傾けてそんな事を思った。
ただ、今は盗賊が守っている財宝を盗みに来ているので、一旦その話は保留だ。
(おっ!ここは幹部の部屋か?)
男達が集まっていた広場を更に奥に進むと、洞窟の中とは思えない、部屋のような場所があった。
その部屋の中心に円卓があり、それを取り囲むように席があり、貫禄のある面構えの男達が、重い雰囲気を漂わせて座っている。
その中でも一際目立つ豪華な椅子に座っている男がいる。
こいつはボスかそれに近い役職の奴だろう。
何か重要そうな事を話しているようだが、気にせず横を通り過ぎて行く。
今までに何十人もの男の横を通り過ぎたが1度も気づかれる事はなかった。
だからここも何事もなく突破できると思っていた。
だが、俺の予想に反してボスっぽい男が口を開いた。
「少し待って貰えるか、虫が入り込んだようだ」
俺はその言葉を聞いてビクッとした。
まさか気づかれるとは思わなかった。
ボスっぽい男は、ゆっくりと視線を動かして、やがて俺の方向に向いて止まった。
その眼差しはしっかりと俺を見据えていた。
(気づかれたか・・・)
俺はそう判断して声を出した。
「バレるとは思わなかっt」
ーーパンッ!!
俺が口を開いた瞬間にボスっぽい男が手を鳴らした。
「悪いな、蚊が居たようだ。それより誰か何か言ったか?」
ボスっぽい男は、あっけらかんとそう言った。
ーーなんでやねん!?
そんなことある?
どうやらその男は俺に気づいたのではなく、本当に虫が入り込んだらしかった。
どんな偶然だよ、完全に俺を捉えていただろ。
そんな事があったものの、その後は何事もなく進めた。
幹部の部屋の奥に重装な扉があり、その奥には財宝が置かれているようだった。
しかし、流石は大規模盗賊組織と言ったところか、ちゃんと扉には罠が仕掛けられていた。
正しい手順で操作しないと、数々の罠が作動して、串刺しにされるようになっている。
まあ、罠ってのは必ず抜ける方法があるからまだ楽でいい。
ここに強い魔物でも居たら面倒だった。
俺は罠に手をあてて魔力を通すことで解析し、解除した。
罠を解除すると扉がひとりでに開き、奥の部屋への道が現れた。
それを進むと山積みにされた宝の数々がキラキラと光を放つ空間に出た。
一目でその一つ一つに高い価値があると分かるほど宝石が強い存在感を放つ品ばかりだった。
そこを更に進むと行き止まりが見えた。
つまり、ここにあるものが最も大事にしている宝と言うことになる。
俺は個別に容器で分けられているその物体をひとつ手に取ってその中身を確認した。
中身はゴボウだった。
俺はそれを見てしばらくは、まともな反応が出来なかった。
しかし、俺の実力を知らない侍さんは当然だが、その作戦に懐疑的だ。
前なら力を見せるのには抵抗があったが、今はない。
なので、俺は気配を消して認識阻害の魔法を使って見せた。
それと同時に侍さんは俺を見失いキョロキョロと周りを見回した。
だが、俺はその場を一歩も動いていない。
今も侍さんの目の前にいる。
ただ、認識できないだけだ。
俺が認識阻害の魔法を解いて気配を再び現すと、侍さんは「うむ」と唸って驚いた。
「どうですか?実力を分かってもらえましたか?」
「認めるでござる。見事な姿の消し方であった。これなら拙者も文句はないでござる」
「じゃあ、さっそく作戦を開始しましょう」
「おー!」
俺と侍さんの会話を終始黙って聞いていたルルが、話が纏まったのを察して掛け声を発した。
その後、俺たちは盗賊のアジトである洞窟の入り口まで来た。
盗賊は洞窟の中に散らばっているので、侍さんとルルには洞窟の入り口で待っていてもらう。
俺は散らばった盗賊達を誘き出して入り口まで連れて来れば良い。
「じゃあ、行ってきます」
「気をつけてください」
「期待してるでござる」
俺は軽く挨拶を交わして、姿を消しながら洞窟の中に入っていった。
(随分と呑気な盗賊達だな・・・)
俺は侵入早々にそんな事を思った。
何故なら俺の視線の先では見張りらしき2人の男が酒を飲みながらトランプをしていたのだ。
「ハッハッハッ、これで3連勝だな!!今日は飯が豪華になりそうだ」
「クソッ!次は勝つ!!絶対に金平ゴボウだけは取り返す!!」
見張り達は夕食をベットにゲームをしているのか、そんな会話が聞こえてくる。
それにしても金平ゴボウって、もう少しマシな献立はないのだろうか。
俺はそんな危機感の微塵もない2人を無視して奥へと進んだ。
奥に行くと一際大きな空間に出た。
そこでは20人位の男が集まって騒いでいた。
「おい、誰か俺とゴボウの胡麻和えをかけて腕相撲しねぇか!?」
「待て、俺にポーカーで勝ったらゴボウとこんにゃくの炒め煮をやるぞ!!」
そんなくだらない声があちこちから上がる。
(それにしても何なんだ、このゴボウの人気度は?この世界のゴボウってそんなに価値があるのか?)
俺は男達の会話に耳を傾けてそんな事を思った。
ただ、今は盗賊が守っている財宝を盗みに来ているので、一旦その話は保留だ。
(おっ!ここは幹部の部屋か?)
男達が集まっていた広場を更に奥に進むと、洞窟の中とは思えない、部屋のような場所があった。
その部屋の中心に円卓があり、それを取り囲むように席があり、貫禄のある面構えの男達が、重い雰囲気を漂わせて座っている。
その中でも一際目立つ豪華な椅子に座っている男がいる。
こいつはボスかそれに近い役職の奴だろう。
何か重要そうな事を話しているようだが、気にせず横を通り過ぎて行く。
今までに何十人もの男の横を通り過ぎたが1度も気づかれる事はなかった。
だからここも何事もなく突破できると思っていた。
だが、俺の予想に反してボスっぽい男が口を開いた。
「少し待って貰えるか、虫が入り込んだようだ」
俺はその言葉を聞いてビクッとした。
まさか気づかれるとは思わなかった。
ボスっぽい男は、ゆっくりと視線を動かして、やがて俺の方向に向いて止まった。
その眼差しはしっかりと俺を見据えていた。
(気づかれたか・・・)
俺はそう判断して声を出した。
「バレるとは思わなかっt」
ーーパンッ!!
俺が口を開いた瞬間にボスっぽい男が手を鳴らした。
「悪いな、蚊が居たようだ。それより誰か何か言ったか?」
ボスっぽい男は、あっけらかんとそう言った。
ーーなんでやねん!?
そんなことある?
どうやらその男は俺に気づいたのではなく、本当に虫が入り込んだらしかった。
どんな偶然だよ、完全に俺を捉えていただろ。
そんな事があったものの、その後は何事もなく進めた。
幹部の部屋の奥に重装な扉があり、その奥には財宝が置かれているようだった。
しかし、流石は大規模盗賊組織と言ったところか、ちゃんと扉には罠が仕掛けられていた。
正しい手順で操作しないと、数々の罠が作動して、串刺しにされるようになっている。
まあ、罠ってのは必ず抜ける方法があるからまだ楽でいい。
ここに強い魔物でも居たら面倒だった。
俺は罠に手をあてて魔力を通すことで解析し、解除した。
罠を解除すると扉がひとりでに開き、奥の部屋への道が現れた。
それを進むと山積みにされた宝の数々がキラキラと光を放つ空間に出た。
一目でその一つ一つに高い価値があると分かるほど宝石が強い存在感を放つ品ばかりだった。
そこを更に進むと行き止まりが見えた。
つまり、ここにあるものが最も大事にしている宝と言うことになる。
俺は個別に容器で分けられているその物体をひとつ手に取ってその中身を確認した。
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