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3章
ピクニック?
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「聡介、いつまで寝てるの! 早く起きなさい!」
「母ちゃん、あと5分」
「誰が母ちゃんだ!」
「兄貴か。母ちゃん口調で起こさなでくださいよー」
聡介を布団から叩き出して、朝食の席に座らせる。
エリゼちゃんが、全員が揃ったタイミングでご飯をよそって持ってきてくれる。
「おお、卵焼きに味噌汁、漬物に納豆! キタコレ!」
「納豆美味いよなー」
「私も大好きになった!」
モモも最近では食べてくれるようになって、日本人に染まってきてるよなぁ。
「うめぇ、うめぇ、兄貴ぃ、帰りたくねぇよぉ」
「あんたは勇者でしょうが、お勤めをしっかり果たすんだよ! 疲れたら母ちゃんのとこに帰っておいで、腹一杯食べさせてあげるからね」
「母ちゃん……」
「なんなんだこの2人は」
「にゃーん」
「わん!」
姉さん、誰がアホ2人ですか。はいはい、大福はおかわりね。
「母ちゃん! 俺もおかわり!」
「誰が母ちゃんだ!」
育ち下がりだな、朝からこんなに食べて動けるのだろうか。
「予定としては明日には出るんだったか?」
「そうっすね、帰りたくねぇっては思いますけど、嫁と子供が待ってますから」
「言ってみたいよ、そのセリフ」
「帰る前に手合わせをしてくれ!」
「いいけど、負けたら俺のお嫁さんになってくれかい?」
「真剣でいいなら」
「それってどっちかが死んじゃうじゃん! 主に俺をお殺す気まんまんじゃん!」
午後の予定もある程度決まったところで、各自仕事に戻る。
聡介と畑に水やりをして、余った時間はサイゼ様の木彫り人形でも作るかと思ったがアホなことを言い出す奴がいた。
「兄貴、釣りがしたいっす」
「行って来れば?」
「一緒にいきましょうよー」
「この寒い中なんで釣りなんだよ」
「せっかくだからやりたいんっすよ」
倉庫から釣竿を出して、川へ向かう。大福と姉さんも誘ったが寒いから嫌だと断られてしまった。
ですよねー。仕方ないので、俺と聡介の座る間に竈門を組んで火をつける。これでなんぼかマシだろう。
ついでに水を入れたヤカンを置いてハーブティーを飲めるようにしておく。
「まだ冬なのに釣れるもんですね」
「寒い時の方が脂が乗るって言うしな」
「ここで焼いてもいいっすかね?」
「お前、昼飯前だぞ?」
「おやつみたいなもんですよ」
焼き方が危なっかしいのと、内臓も取らずに焼こうとするので、寒い中外で調理をして、焼けるように串に刺していく。手が冷たいぃ!
塩で揉み込んだ、それぞれ一匹分づつ焼き始める。まぁ焼き始めちゃえば美味そうだなぁとは思う。
「すいませんね、我が儘ばっかり」
「気にするなよ。俺よりも聡介の方がよっぽど苦労してるだろし、ここにいる間くらいは甘えろよ」
「俺は要領が良くないから、あっという間に囲い込まれちゃって、兄貴みたいに上手く立ち回れればよかったんですけど」
「立ち回るて俺は単純に引きこもってるだけだぞ。それに戦闘力なんてないから役にも立たないしな」
「俺も完璧な戦闘向きの勇者ではないですから、この力を使って別の立ち回りもできたのかなって」
「お前のおかげで食糧問題だって解決に向かってるんだし、自信を持てよ。それに、今の嫁さんと一緒になったこと後悔でもしてるのか?」
帝国から連れてくるくらいだし、ただ囲い込まれただけで鬱陶しいなら連れてこないだろうさ。
「それは後悔はないっす。いわゆるツンデレで、ツンがめちゃくちゃ強い子だったんですけど、逆にそれが良くて、気がついてたら好きになってて、今は2人だけの時はデレが強いんっすよ」
「それはなんだ、自慢話をご馳走様。後悔がないならそれが一番だよ、それに大切な嫁と子供がいて問題が多い帝国からも出れてる訳だし、立ち回りは上手く行ってるんじゃないか?」
「それもそうっすね」
当初こそ、チートの能力が欲しいとか思ったけど、聡介を見てるとチート能力はなくても安全に生活できることの土地があって姉さんがいて、大福に娘が2人いる。これはこれでチート能力なんてなくてよかったのかもしれない。
今更能力をやるからこの土地を出ていけと言われたら俺は断固拒否すると思う。
「お昼前に何を食べてるの!」
「エリゼちゃん、これはおやつ? かな?」
「私も食べる!」
様子を見にきたエリゼちゃんに見つかってしまった。
完璧にこれがお昼ご飯になっちゃうよ。もう仕方ないから今日は寒い河原でお昼ご飯としますか。
俺がおにぎりだったり、手軽に食べれるおかずを用意している間に2人には魚を釣っておくように伝えた。
おにぎりを握って表面に醤油を塗る。
あとは向こうにある竈門で焼きおにぎりにする。完璧なメニューだ。
戻ってみると1人で釣りをするエリゼちゃんと転がる木剣と聡介。
「何してるんだ、サボるなよ聡介」
「兄貴のところの娘さんは2人共どうなってるんすか。これでも俺は勇者で基本スペック高いんですよ、強すぎですよ」
「あ、ユウさん、勇者って少し期待外れね」
「君ら姉妹が異常なんだよ」
焼きおにぎりを2人にお願いして、豚汁を入れた鍋をもうひと往復して持ってくる。
嫌そうな顔してついてきた姉さんと大福のために、シートを敷いて、お包み用のブランケットを巻き付ける。
うん、外で食べる温かい豚汁最高。
「寒い中で食べる温かいものって贅沢っすねぇー! 焼きおにぎりもうめぇ!」
なんだかんだで雪景色の中でするピクニックも悪くない。何回もしたいかと言われれば2年に1回くらいでいいかな。
「母ちゃん、あと5分」
「誰が母ちゃんだ!」
「兄貴か。母ちゃん口調で起こさなでくださいよー」
聡介を布団から叩き出して、朝食の席に座らせる。
エリゼちゃんが、全員が揃ったタイミングでご飯をよそって持ってきてくれる。
「おお、卵焼きに味噌汁、漬物に納豆! キタコレ!」
「納豆美味いよなー」
「私も大好きになった!」
モモも最近では食べてくれるようになって、日本人に染まってきてるよなぁ。
「うめぇ、うめぇ、兄貴ぃ、帰りたくねぇよぉ」
「あんたは勇者でしょうが、お勤めをしっかり果たすんだよ! 疲れたら母ちゃんのとこに帰っておいで、腹一杯食べさせてあげるからね」
「母ちゃん……」
「なんなんだこの2人は」
「にゃーん」
「わん!」
姉さん、誰がアホ2人ですか。はいはい、大福はおかわりね。
「母ちゃん! 俺もおかわり!」
「誰が母ちゃんだ!」
育ち下がりだな、朝からこんなに食べて動けるのだろうか。
「予定としては明日には出るんだったか?」
「そうっすね、帰りたくねぇっては思いますけど、嫁と子供が待ってますから」
「言ってみたいよ、そのセリフ」
「帰る前に手合わせをしてくれ!」
「いいけど、負けたら俺のお嫁さんになってくれかい?」
「真剣でいいなら」
「それってどっちかが死んじゃうじゃん! 主に俺をお殺す気まんまんじゃん!」
午後の予定もある程度決まったところで、各自仕事に戻る。
聡介と畑に水やりをして、余った時間はサイゼ様の木彫り人形でも作るかと思ったがアホなことを言い出す奴がいた。
「兄貴、釣りがしたいっす」
「行って来れば?」
「一緒にいきましょうよー」
「この寒い中なんで釣りなんだよ」
「せっかくだからやりたいんっすよ」
倉庫から釣竿を出して、川へ向かう。大福と姉さんも誘ったが寒いから嫌だと断られてしまった。
ですよねー。仕方ないので、俺と聡介の座る間に竈門を組んで火をつける。これでなんぼかマシだろう。
ついでに水を入れたヤカンを置いてハーブティーを飲めるようにしておく。
「まだ冬なのに釣れるもんですね」
「寒い時の方が脂が乗るって言うしな」
「ここで焼いてもいいっすかね?」
「お前、昼飯前だぞ?」
「おやつみたいなもんですよ」
焼き方が危なっかしいのと、内臓も取らずに焼こうとするので、寒い中外で調理をして、焼けるように串に刺していく。手が冷たいぃ!
塩で揉み込んだ、それぞれ一匹分づつ焼き始める。まぁ焼き始めちゃえば美味そうだなぁとは思う。
「すいませんね、我が儘ばっかり」
「気にするなよ。俺よりも聡介の方がよっぽど苦労してるだろし、ここにいる間くらいは甘えろよ」
「俺は要領が良くないから、あっという間に囲い込まれちゃって、兄貴みたいに上手く立ち回れればよかったんですけど」
「立ち回るて俺は単純に引きこもってるだけだぞ。それに戦闘力なんてないから役にも立たないしな」
「俺も完璧な戦闘向きの勇者ではないですから、この力を使って別の立ち回りもできたのかなって」
「お前のおかげで食糧問題だって解決に向かってるんだし、自信を持てよ。それに、今の嫁さんと一緒になったこと後悔でもしてるのか?」
帝国から連れてくるくらいだし、ただ囲い込まれただけで鬱陶しいなら連れてこないだろうさ。
「それは後悔はないっす。いわゆるツンデレで、ツンがめちゃくちゃ強い子だったんですけど、逆にそれが良くて、気がついてたら好きになってて、今は2人だけの時はデレが強いんっすよ」
「それはなんだ、自慢話をご馳走様。後悔がないならそれが一番だよ、それに大切な嫁と子供がいて問題が多い帝国からも出れてる訳だし、立ち回りは上手く行ってるんじゃないか?」
「それもそうっすね」
当初こそ、チートの能力が欲しいとか思ったけど、聡介を見てるとチート能力はなくても安全に生活できることの土地があって姉さんがいて、大福に娘が2人いる。これはこれでチート能力なんてなくてよかったのかもしれない。
今更能力をやるからこの土地を出ていけと言われたら俺は断固拒否すると思う。
「お昼前に何を食べてるの!」
「エリゼちゃん、これはおやつ? かな?」
「私も食べる!」
様子を見にきたエリゼちゃんに見つかってしまった。
完璧にこれがお昼ご飯になっちゃうよ。もう仕方ないから今日は寒い河原でお昼ご飯としますか。
俺がおにぎりだったり、手軽に食べれるおかずを用意している間に2人には魚を釣っておくように伝えた。
おにぎりを握って表面に醤油を塗る。
あとは向こうにある竈門で焼きおにぎりにする。完璧なメニューだ。
戻ってみると1人で釣りをするエリゼちゃんと転がる木剣と聡介。
「何してるんだ、サボるなよ聡介」
「兄貴のところの娘さんは2人共どうなってるんすか。これでも俺は勇者で基本スペック高いんですよ、強すぎですよ」
「あ、ユウさん、勇者って少し期待外れね」
「君ら姉妹が異常なんだよ」
焼きおにぎりを2人にお願いして、豚汁を入れた鍋をもうひと往復して持ってくる。
嫌そうな顔してついてきた姉さんと大福のために、シートを敷いて、お包み用のブランケットを巻き付ける。
うん、外で食べる温かい豚汁最高。
「寒い中で食べる温かいものって贅沢っすねぇー! 焼きおにぎりもうめぇ!」
なんだかんだで雪景色の中でするピクニックも悪くない。何回もしたいかと言われれば2年に1回くらいでいいかな。
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