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???~少年期
生まれ変わって
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「産湯の桶を持ってきて!清潔な布もこっちに!」
体を締め付ける、生まれるための痛みと一緒に意識が覚醒した
動物のときとは違い胎内にいた記憶はない
「頭が出たよ!もうひと頑張りだ!」
脇の下に手が入れられる
肩が抜けるかと思うほどの力で引っ張られる
痛みにつられて口から水があふれる
「ぐぇ・・・おぎゃぁ・・・」
「すぐ泣く元気な子だ!よく頑張ったね!」
優しく体を拭かれる
体のべたべたが取れて気持ちいい
へその緒が切られたときちょっと気持ち悪かった
「ほら、抱いてやりな。かわいい男の子だよ」
「無事に生まれてくれてよかった・・・ありがとう・・・」
「お母さんのおかげだよ。リリー、産着と新しい湯を」
あったかい。お母さんの手に抱かれるだけで落ち着く
荒んだ心があらわれるような心地よさを感じながら眠りについた
体を洗われながら目が覚める
むっちゃ気持ちいい
あ、お腹あんまり押さないで
じわーと我慢できず漏らしてしまった
「あらら、気持ちよかったのかな~?じゃあおからだふきふきしましょうね~」
柔らかい布で拭かれる
これもめっちゃ気持ちいい
「気持ちよさそうに笑ってくれるわ~この子。じゃ、お母さんのところにいきましょうか」
服を着て、抱き上げられ移動する
しかし手細いのに安心感がすごい
胸の柔らかさに頭を預けされるがままに身をゆだねる
「ふふっ、かわいい寝顔」
規則正しい足音とそれに合わせた体の揺れを感じながら、目を閉じて眠る
いつの間にかいる場所は病院のベッドではなくなっていた
自宅だと思われる木造の家の、自分専用の小さなベッドから今日も目が覚める
「んぶぶぶ・・・」
「ん?はいはい、ミルクの時間ね。ほら、こっちおいで」
まわらない口を動かしながら、ベッドの上で手足をばたつかせご飯を所望する
いろいろな記憶のあるなかで羞恥心も覚えるが空腹には勝てない
というか燃費悪すぎるこの体
「はい、いっぱい飲んでね」
むしゃぶりつくように母乳を飲む
うまい、うますぎる
「~♪」
母の奏でる子守歌を聞きながらお腹を満たしていく
いくら飲んでも飲み足りない、飽きない、おいしい
たっぷりと飲み込んでからげっぷさせてもらう
満たされた幸福感と柔らかい体に身を任せ、眠りにつく
おやすみなさい
「アリー、おはよう」
母の声が意識を深海から引っ張り上げてくれる
「ぁぅー」
「うふふ、もうお昼よ。少し外に散歩しに行きましょうか」
僕の小さな体が持ち上げられ腕にすっぽりと埋まる
食べて(?)寝てを繰り返しどれぐらい経っただろうか
食事と睡眠の欲の大きさに抗えず、日が昇っていても降りていてもおかまいなしに体は求める
それでも首はすわるようになったし、支えがあれば座れる
はいはいも出来る
・・・今後の自分の成長に期待するしかない
「あら、かわいい歯が。そろそろお野菜とかも食べられるかな~?」
舌を動かすと確かにある。前歯だけだけど
「今日もいい天気ね~。お日様があんなに高く見えるわ」
つられて目を向ける
見間違いでなければ、空には太陽と思しき天体が二つ、並んで光っていた
(暑くはないんだけど、不思議な光景)
そんなことを冷静に考える自分がいた
体を締め付ける、生まれるための痛みと一緒に意識が覚醒した
動物のときとは違い胎内にいた記憶はない
「頭が出たよ!もうひと頑張りだ!」
脇の下に手が入れられる
肩が抜けるかと思うほどの力で引っ張られる
痛みにつられて口から水があふれる
「ぐぇ・・・おぎゃぁ・・・」
「すぐ泣く元気な子だ!よく頑張ったね!」
優しく体を拭かれる
体のべたべたが取れて気持ちいい
へその緒が切られたときちょっと気持ち悪かった
「ほら、抱いてやりな。かわいい男の子だよ」
「無事に生まれてくれてよかった・・・ありがとう・・・」
「お母さんのおかげだよ。リリー、産着と新しい湯を」
あったかい。お母さんの手に抱かれるだけで落ち着く
荒んだ心があらわれるような心地よさを感じながら眠りについた
体を洗われながら目が覚める
むっちゃ気持ちいい
あ、お腹あんまり押さないで
じわーと我慢できず漏らしてしまった
「あらら、気持ちよかったのかな~?じゃあおからだふきふきしましょうね~」
柔らかい布で拭かれる
これもめっちゃ気持ちいい
「気持ちよさそうに笑ってくれるわ~この子。じゃ、お母さんのところにいきましょうか」
服を着て、抱き上げられ移動する
しかし手細いのに安心感がすごい
胸の柔らかさに頭を預けされるがままに身をゆだねる
「ふふっ、かわいい寝顔」
規則正しい足音とそれに合わせた体の揺れを感じながら、目を閉じて眠る
いつの間にかいる場所は病院のベッドではなくなっていた
自宅だと思われる木造の家の、自分専用の小さなベッドから今日も目が覚める
「んぶぶぶ・・・」
「ん?はいはい、ミルクの時間ね。ほら、こっちおいで」
まわらない口を動かしながら、ベッドの上で手足をばたつかせご飯を所望する
いろいろな記憶のあるなかで羞恥心も覚えるが空腹には勝てない
というか燃費悪すぎるこの体
「はい、いっぱい飲んでね」
むしゃぶりつくように母乳を飲む
うまい、うますぎる
「~♪」
母の奏でる子守歌を聞きながらお腹を満たしていく
いくら飲んでも飲み足りない、飽きない、おいしい
たっぷりと飲み込んでからげっぷさせてもらう
満たされた幸福感と柔らかい体に身を任せ、眠りにつく
おやすみなさい
「アリー、おはよう」
母の声が意識を深海から引っ張り上げてくれる
「ぁぅー」
「うふふ、もうお昼よ。少し外に散歩しに行きましょうか」
僕の小さな体が持ち上げられ腕にすっぽりと埋まる
食べて(?)寝てを繰り返しどれぐらい経っただろうか
食事と睡眠の欲の大きさに抗えず、日が昇っていても降りていてもおかまいなしに体は求める
それでも首はすわるようになったし、支えがあれば座れる
はいはいも出来る
・・・今後の自分の成長に期待するしかない
「あら、かわいい歯が。そろそろお野菜とかも食べられるかな~?」
舌を動かすと確かにある。前歯だけだけど
「今日もいい天気ね~。お日様があんなに高く見えるわ」
つられて目を向ける
見間違いでなければ、空には太陽と思しき天体が二つ、並んで光っていた
(暑くはないんだけど、不思議な光景)
そんなことを冷静に考える自分がいた
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