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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

もうじゅう戦隊 クマカジャー 第12話 二人はもうじゅう戦隊! 受け継がれるもうじゅうの力…… その名は、百獣武装ウイングライオン!?

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「ぐおぁ!? おのれ、やってくれたな!」

凍り付いていた仮面のヒーローの氷が割れたが、中から現れたのは……

「その蜥蜴の様な姿が、あなたの本当の姿なのね」

爬虫類特有の蜥蜴や蛇の様な顔をした〝怪人〟の姿で、しかしその目は飛び出し左右別々に動き、その口には黒い甲虫の様な顎があった。

「おのれ…… だが、我らにの目的の物を獲た。スパイダーバットよ。退くぞ!?」

「目的の物って…… この娘の事かな?」

「なっ!? 何時の間に!」

「等身大キングアニマル人形とすり交えて置いたのさあ!」

「何者だ!?」

「悪の匂いを嗅ぎ付けて、二代目もうじゅうゴールド参上!」

マリー様を御姫様抱っこして、もうじゅうゴールドが現れた。

「くっ、おのれ、怪しい奴等め! 出よ、神の兵士達!!」

蜘蛛の顔をした怪人が複数の転移アイテムをバラ撒いたのか? 複数の転移陣が現れて、皆同じ装備の仮面の戦闘員達が出て来る。

「神の兵士達よ、マリーアンを奪うのだ。行けぇい!!」

 ・
 ・
 ・

キュピーン!
「今のは!?」

「俺も感じた…… 子供達がピンチか?」

ネオアースから遠く離れた〝とある星系の惑星〟で、カナエとジノに直感が走る!

ドッゴーン!
「くっ、よりよって〝実戦中〟にかよ!」

カナエとジノは戦場にいた。

「そこです!」

カナエが、背後から迫る〝色違いの同型のメカ〟を背面射ちで射抜く!

カナエとジノは…… 新世界と提携したメーカーが創ったSFゲームの惑星に〝依頼と言う名の遊び〟に来ていた。

【フルダイブ型VRMMOゲーム〝プラネット・オブ・パイオニア〟】

新世界と提携したゲームメーカーが、新世界の世界の中の別の太陽系の惑星群を舞台にしたSF系ゲーム。

新世界の舞台のネオアースからは遠く離れており、ネオアースとは違い化学文明が発達した世界になっている。

プレイヤー達は、他星系からの移民として…… この星系に降りた〝開拓者〟として、この惑星で自由に冒険するゲームである。

カナエとジノは…… そのゲームの動作確認の名目で遊びに来ていた。

「ロボットと言うよりも、操作はパワードスーツだな」

カナエとジノは、このゲームでは一般的な量産型の5メートル級のロボットに乗り、脚部のキャタピラーから土煙を上げて疾走していた。

「あと二日はテストの依頼なんだが……」

「大丈夫♪〝準備は万端〟で来たから♪」

次々に現れる色違いの同型機を射ち倒して、カナエとジノは戦場を駆けるのだった。

 ・
 ・
 ・

「くっ、数が多い!」

槍を振り回して迫る神の兵士と言う戦闘員達に、モナ達が追い詰められる。

「おっと、この! いっぱいの仮面の人達、意外に打たれ強いよ!」

『モナままの危険度上昇…… ミニダーズ戦闘モードに移行します』

モナのライトアーマーからミニダーズ達が分離して、戦闘員達に攻撃を始めた。

「ヴー!」

戦闘員の一人がミニダーズを抜けて、モナに迫る!

ガン!
「ヴー!?」

「間に合った!」

ボロボロの成人男性サイズの人形が戦闘員を止める!

「あなたは!?」

「あの時はごめんなさい! ただの荷物争奪戦イベントだと思っていたの!」

戦闘員を止めたのは、モナ達の邪魔をした人形使いだった。

「ホワイト、あの子達がピンチだよ!」

「この! 数を減らすにも、あの二人の怪人をどうにかしないと」

「さっきはよくも…… シャー!」

カメレオンアントが舌を伸ばして、クマカホワイトを狙う!

「危ない! くっ、壁が…… 溶けた!?」

クマカホワイトが避けたカメレオンアントの舌が、ダンジョンの壁に刺さると…… カメレオンアントの舌が刺さった場所から溶け出した。

「俺は、ミラージュカメレオンとキラーアントの特性を持つ神の戦士…… ミラージュカメレオンの強力な舌とキラーアントの強酸を喰らうが良い!」

強酸を撒き散らしながら、カメレオンアントの舌が延びる!

「この!」

「ヴー!?」

迫り来るカメレオンアントの舌に、クマカホワイトが戦闘員を蹴り飛ばした!

「何!? ギャアァァァ!!」

蹴り飛ばされた戦闘員に舌が当たり、飛び散った強酸を自分に浴びたカメレオンアントが苦しむ!

キラーアントは魔物とは言え、その生態は普通の蟻と同じ様に縄張り争い等で同種と殺し合う事があり、その最大の武器である強酸に耐性を持つのは…… 体内の精製器官とそれに繋がる管と発射器官だけだった。

それ故に、カメレオンアントの外皮も溶かしたのだ。

「おのれ…… こうなれば仕方がない。マリーアンの死体を持ち帰るとしよう! 食らえ、殺人大音波!!」

不快な音を出してスパイダーバットが放つ音波が広がる……

「ヴー!?」「ヴゥー!!」「ヴゥ……」

スパイダーバットの近くにいた神の兵士こと戦闘員達が倒れ出した。

低年齢フィルターで判らないが…… 戦闘員達は殺人大音波の直撃で脳を破壊され、仮面の下の顔の穴と言う穴から血を吹き出したのだった。

「ぐぅ! 頭が!?」

殺人大音波がモナ達に襲い掛かる…… その時!

『ガオォォォォォオン!!!』

もうじゅうの咆哮がダンジョンに鳴り響き、スパイダーバットの殺人大音波を消し去る!

「なっ!? 何だ!!」

「ヴー!?」「ヴべェ!?」

突然の咆哮に戸惑うスパイダーバット達をよそに、戦闘員を吹き飛ばしながら、モナ達の前に〝光る物体〟が現れる!

「金色に光る…… ライオンのロボット?」

現れたのは、ゴールドメタリックに光を放つ……〝翼持つ獅子〟だった。

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