上 下
382 / 464
外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

必殺の一撃!?〝カノン〟ボールキャノン!!!

しおりを挟む
『やあ~!!』

3.5メートル級のカンナ機が大剣で斬り込む!

『中々の斬り込み…… だが!』

可動域を見極めて、キングが最小の動きで避けながらも、カウンターを放つ瞬間!?

『!? おっと!』

キングが反撃を止めて後方に下がると、ダン!…… キングの機体が居た場所を弾丸が通り過ぎた。

「避けた…… 流石…… だ!」

初撃の狙撃を避けられたカノンが、カンナ機の動きに合わせて、二撃目を放つ!

『はぁ!』

『チィ…… こいつの隙をカバーする様に狙撃が来やがる!(この動き…… 六道神鳴流か? 技が甘いのは、機体が追い付いていない?)』

カンナが機神の可動域ギリギリの動きで、習っている武術の型を再現するが……

「くっ、ヤバ!?」

機神の関節部の可動域を見誤り、関節部が悲鳴を上げる!

『もら!?』

その隙に反撃に転じ様としたキングの機体に、カノンの放った弾丸が迫り、キングが退いて機体を掠める。

『狙撃がうぜぇ……(大剣持ちの機神は、関節部の限界が近いな)それなら!』

『な!?』

踏み込むカンナ機の動きに合わせて、キングが動き脚部を掴む!

『悪いが…… 盾にさせてもらうぜ!』

掴んだカンナ機を盾に、キングがカノン達に迫ろうとするが……

「そう来る…… と、思った!〝抜剣〟…… 切り裂け」

カンナ呟いた瞬間に機体の脚部装甲が展開する!

『くっ、隠し武装か!?』

急いで掴んだ脚部を放したキングを、回転する〝光の刃〟が付いた蹴りが襲う!

『やあ!!』

『あぶな!? ビーム系のチェンソーを仕込んでやがる!』

咄嗟に鋼の爪を出して、キングがカンナ機のレッグビームチェンソーの刃を弾いた!

「ツグミちゃんとカンナちゃんの機体限界が近い…… キングとクイーン相手に修復も無理か……」

カンナとツグミの戦いを後方で見て、モナがツグミ達の機神の可視化した耐久値を確認し、ツグミに支援用のスパイダー達を格納庫から発進させていると……

『このままでは、カンナとツグミが墜ちる…… そうなると敗けが確定だ。〝あれ〟をやろう』

カノンから覚悟を決めた通信が入る。

『O.K…… ツグミと私が、キング達の動きを止める!』

『了解…… 一かバチかで捕まえるから、誘導お願い』

「解りました…… カノンくんの誘導狙撃後に、〝キャノンモード〟に変形しながら、リフレクトドローンと多段頭ミサイルで追い込みます」

『『『了解!』』』

『ライフルをレーザーに切り換え……』

「リフレクトドローン射出…… ミニダーズとリンク開始…… カノンボールフォーメーションスタート!」

『先ずは…… 僕から!』

カノン機が構えた狙撃ライフルから閃光が放たれると……

「着弾位置送信…… 誘導ミサイル発射!」

変形を開始したモナ機から、ミニダーズの誘導を受けた多段頭ミサイルが放たれる!

『な!?』

『味方ごと吹き飛ばす気か!?』

降り注ぐミサイルを避けるキングとクイーンだが……

『チィ!』

『多方向からレーザーだと!?』

リフレクトドローンに反射されたレーザーが、さらに追撃する!

『くっ!? これは……』

『ああ…… やられたな』

ミサイルとレーザーを避ける内に、キングとクイーンが背中合わせになっていた。

『さて……』

『次は…… 何かのう?』

キングとクイーンの辺りは、ミサイルの爆煙で視界が狭まっていた。

バッシュウ!

煙の中から糸が、キングとクイーンに飛ぶ!

『ぬ! こちらの動きを封じる気か?』

『だが…… 甘い!』

『でも…… 『捕まえた!』』

『『!?』』

鋼の爪で糸を切り裂いたキングとクイーン。しかし、ツグミは糸で、カンナは〝大剣を変形させた鞭〟で、キングとクイーンの動きを止めた瞬間!

「照準…… ロックオン! カノンボールキャノン発射!!」

〝カタパルトキャノン〟に変形したモナ機から、〝カノン機〟が発射された!

『『『当たれ~!!!』』』

弾丸となったカノン機が、キングとクイーンに飛ぶ!

『なめんな!』

そのカノン機に合わせたキングがカウンターパンチがカノンに突き刺さろうするが……

『どう!?』

キングのパンチが刺さったカノン機が…… 砕け散る!?

『なめてない…… だけど、僕達の勝ちだよ』

砕け散るカノン機の後方から現れた〝本物〟のカノン機のキックが、キングの右腕部を破壊しながらクイーンに突き刺さる!

『チィ…… 敗けた……』

『見事じゃ……』

右腕部を破壊されて吹き飛ぶキングに、カンナ機が加速して内腕部に仕込んだパイルバンカーを突き刺すと同時に…… クイーンのコックピットをカノン機のキックが貫いた。

このカノン機を弾丸としたカタパルトキャノン攻撃こそが、ガルジとテッシンのブルバインの盾を割った必殺コンビネーションだった。

『やっ…… た……』

『勝った……』

『ああ…… 初イベントで初勝利だよ』

限界を超えたせいで、カノン達の機体が煙を上げて起動停止してしまったが……

通信から、疲れながらも嬉しそうな声を聴いたモナは……

「…… やった…… 勝ったぁ~♪」

イベント勝利の通知を見ながら…… 小さいガッツポーズを取って、嬉しそうに笑うのだった。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢の騎士

コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。 異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。 少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。 そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。 少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン] 何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?… たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。 ※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける 縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は…… ゆっくりしていってね!!! ※ 現在書き直し慣行中!!!

転生令嬢は現状を語る。

みなせ
ファンタジー
目が覚めたら悪役令嬢でした。 よくある話だけど、 私の話を聞いてほしい。

世界⇔異世界 THERE AND BACK!!

西順
ファンタジー
ある日、異世界と行き来できる『門』を手に入れた。 友人たちとの下校中に橋で多重事故に巻き込まれたハルアキは、そのきっかけを作った天使からお詫びとしてある能力を授かる。それは、THERE AND BACK=往復。異世界と地球を行き来する能力だった。 しかし異世界へ転移してみると、着いた先は暗い崖の下。しかも出口はどこにもなさそうだ。 「いや、これ詰んでない? 仕方ない。トンネル掘るか!」 これはRPGを彷彿とさせるゲームのように、魔法やスキルの存在する剣と魔法のファンタジー世界と地球を往復しながら、主人公たちが降り掛かる数々の問題を、時に強引に、時に力業で解決していく冒険譚。たまには頭も使うかも。 週一、不定期投稿していきます。 小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも投稿しています。

うちの冷蔵庫がダンジョンになった

空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞 ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。 そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。

幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない… そんな中、夢の中の本を読むと、、、

処理中です...