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思わぬ報酬の使い道は……

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突然現れたレアモンスターの腹の中に有った500円硬貨は……

「全員で百連しても…… 余るな」

ジンにネネ、リューナ、ジェフ、ウィリアム、クレア、チビッ子5人が百連ガチャを2~3回は余裕で回せる枚数があった。

「でも、ジンさんとネネさんしか回せませんから」

「マスター、それなのですが……」

 ・
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「これは……〝増えてる〟!?」

クレアの報告を受けて、ガチャマシンが設置されていた部屋に行くと……

「これ…… 戦闘機か?」

「こっちは、こうぐだ♪」

「此方は…… 私達の世界の艦船系パーツの様ですね」

「この世界の武器や防具のもあるわ」

「これって…… ジン様?」

「俺にスキル…… ユニークスキル〝ガチャ回し〟が生えたからか?」

ジンがステータスの項目を確認すると、スキルの上にユニークスキルの項目が増えていた。

「ガチャ回し…… 専用コインで自分、仲間にガチャマシンを回す事が出来る…… また、このユニークスキル保持者は、1日1回だけランダムガチャを回せる…… か」

「自分と仲間? それって…… 僕達も回せる様になったって事ですか!?」

「たぶんな……」

「やった♪ 回しましょう! 今すぐに!」

「マスター、落ち着いて…… ガチャマシンのコイン投入口を見て下さい」

クレアに言われて、ジェフが艦船系ガチャマシンのコイン投入口を見ると……

「えっ? え~っと…… 1回…… コイン50枚…… 50枚!?」

「どうやら、それぞれに必要なコインの枚が違う様ですね」

「まあ…… この世界でいくらレアアイテムでも、500円硬貨で戦艦とかが出る訳が無いよな……」

それぞれのガチャマシンの1回の使用に必要なコインの枚数は、最低でも2枚からで……

「1枚で回せるのは…… ランダムガチャだけだな」

「でも、ハズレはひどいわ…… 武器と防具には、〝雑木の棒〟に〝ボロ切れの腰ミノ〟があるもの……」

「こちらにも…… コインの枚数に釣り合わない物が含まれていますね」

「まあ…… ガチャって、そんな物だからな」

「それでも、1回50枚でハズレたら…… 辛いですよ」

「まあな…… とりあえず、100枚づつ渡すから…… 回すかどうかは、各自の判断に任せる」

「マスター、私のコインもマスターがお使い下さい」

「クレア…… とりあえず、相談して決めよう」

ジェフは、クレアと相談して回すか決める事にした様だが……

「くっ、サイボーグのパーツは、1回25枚か…… 4回で成人男性型が出るか? それなら…… ハズレの少ない戦闘機を回した方が……」

ウィリアムは、自分の肉体の再生か新たな戦闘機かで悩んでいる様だ。

「こうぐは…… コインが2まい…… どうする?」

「こうぐは、みんなでつかえるから…… ぜんしゅるい出るまで、みんなで回したら?」

「そうだな。ぜんぶ出してから、あまったコインを分けよう」

「それですきなの回すのね」

「それがいい」

チビッ子の5人は、先ず工具のコンプリートを目指す様だ。

「私達は…… どうしましょうか?」

「とりあえずは…… 私的には、この異世界の食べ物が気になるわ」

「そんなの有ったのか? え~っと、うわぁ~…… あのイワシの缶詰が在るし…… 珍味と言えば珍味だけど…… ハズレ枠だよな」

「イワシの缶詰? これがどうした?」

「俺が居た世界で…… 1番臭い食べ物だと言われている物体だ」

「物体って…… そんなにひどいの?」

「俺も実物を知らないが、室内で開けると…… その臭いが染み付いて住めないと聞いた事がある」

「そんなにですか?」

「通常の人間がそうなのだから、人間よりも嗅覚が優れた獣人とかには…… 殺人兵器になるかもな?」

「そんなに…… ちょっと怖いわね」

「私も…… 嗅覚が強い方ですので……」

「まあ、出ても開けなければ良いからな」

「そうなんだけどね……」

「出たら…… 開けたくなりそうですよね……」

「その時は…… 屋外で開けような」

「そうね……」

「気を付けます……」

ネネとリューナと話した後、ジンが1日1回ランダムガチャを回す為にハンドルに手を伸ばす。

「先ずは1回と…… うん? テープが…… 開封注意?」

出て来たカプセルには……〝開封注意(広い場所で開封して下さい)〟と、書かれていた。

 ・
 ・
 ・

「みんなで来なくても…… 良くないか?」

「まあまあ、みんな気になるんですよ」

カプセルを開封する為に、ジンが格納部に移動すると…… 全員付いて来た。

「もう一度確認するが…… リューナ、モンスターでは無いんだよな?」

「生き物の匂いと魔力も感じ無いから…… たぶんね」

「たぶんかよ……」

「黒いカプセルでも髑髏マークも無いし、考えても解らないんだから、早く開けましょうよ」

「たく…… みんな、一応警戒して居てくれ。開けるぞ!」

白いカプセルに巻かれた開封注意の黄色テープを剥がし、ジンがカプセルを開くと……

「くっ!?」

カプセルから光が溢れ出した。

「う~…… チカチカします……」

「まぶちい」

「目が痛い」

「う~ん…… そう言えば、光るの忘れていました……」

「で、何が出たの?」

「これは…… 乗り物か?」

ジンが開けたカプセルの先には…… 特殊な形状をした乗り物らしき物体が現れた。

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