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汗ばむ亜沙美

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【竹取家21:15】
互いに挨拶を終えた亜沙美とロミータ

「ところで…アミはナニをすれば良いのォ?」

「そうね~…アミは日本人なのに語学力が弱いから…このゲームのノーマルモードをクリアしてもらおうかしらね?」

今夜の配信は週に1度の亜沙美とロミータのオフコラボ配信の日だ。文化祭のウェイトレスにも、カウントダウンライブで歌うことにも緊張し過ぎている亜沙美に度胸を付ける為(と言う名の名目)、ロミータが考えた配信なのだが…

✱「漢字でGoodが出来たら度胸付く?」
✱「ロミーちゃんにしては地味だね」
✱「思ってたのと違う」
✱「え~…」
✱「百合展開しないんかい!」

リスナー達も不満気な様子だ。いつものロミーなら…何だかんだと理由を付けて、アミに恥ずかしい思いをさせて喜ぶ配信が多いからだ

「でもォ…何で漢字でGoodするのに水着着させられたのォ?」

「ふふふ♪水着なら多少濡れても問題ないでしょ~♪」

「何だか嫌な予感がするよォ…」

(こういうテンションの時のロミータちゃんがエッチぃ事をしてこなかった事なんて無いんだもん……絶対にナニか企んでるよォ…)

ロミータとの付き合いも長くなってきた亜沙美は、既に彼女を疑っていた(まぁ、正解なのであるw)

「そりゃそーよっ!漢字の読み書きくらいでライブする度胸なんか付く訳がないじゃないっ!!」

当然ロミータは大きな声を出した

✱「せやろな」
✱「期待してるで」
✱「ドキドキ」
✱「今夜も神回か?」
✱「期待せざるを得ない」

「いいアミ。このゲームは12問正解するとクリアよ。ノーマルでもハードでも、ベリーハードでもね。そしてLIFEは3…つまり3回不正解するとゲームオーバーよ、分かった?」

「うん、分かったよ。でも…罰ゲームって?」

「ノーマルモードは小学生レベルの問題だと書いてあるわ。つまり、高校生のロミーやアミなら解けて当たり前なの。3回も間違えたら言い訳なんて聞けないわねっ!」

「じゃあ…3回間違えたら罰ゲームって事ォ?」

「その通りよ…でもね、ロミーはアミのことが大好きなの。だから、酷い罰ゲームにはしないから安心してね♪」

「……………………………………………」
(嘘だ!絶対にエッチぃ事を考えてるよォ)

当然、亜沙美は簡単な罰ゲームではないと知っている。ロミータがそんな性格ではない事を知っているし、そんな内容では配信が盛り上がらないからだ

「そうね…腹筋3回してもらう。っていうのはどうかしら?」

「( ´・д・)えっ!?それで良いのォ?」

✱「あれ?」
✱「その程度?」
✱「おいおいおい」
✱「いや、ナニか有るハズだ」
✱「それで済むハズが…」

亜沙美は引き篭ってた時期もあったし、運動系のクラブ等に所属したこともないので、身体を動かすのは得意ではないが…それでも腹筋3回程度なら難しい話ではないのだが…

「第一問。〇〇を叩いて渡る。〇〇に入る言葉を述べよ。10…9…8…」

「いしばし」

「ピンポン♪」

「流石にこの程度は分かったか。でも4問正解する事に難易度のレベルが上がるからね」

「第五問。梟。何と読む?10…9…8…」

「Σ( ˙꒳˙ ;)えっ!?何それ?知らない、アミそんなの見た事ないよォ!!」

「2…1…0。ブッブー。正解は「フクロウ」でした」

「おやおやアミったら、レベル2になった途端イキナリ間違えちゃったわね~」

「第五問。パソコンを起動する。何と読む?」

「これなら分かる!きどう」

「ピンポン♪」

「これは知ってて当然よね。ロミー達は配信者なんだからね」

✱「ラッキーだね」
✱「イージー過ぎる」 
✱「流石にな」
✱「おめでとう」
✱「まだレベル2」

「第八問。真心から礼儀を尽くしてすぐれた人材を招くこと、または目上の人が信頼して手厚く迎えることを意味する言葉〇〇の礼 。〇〇に入る言葉を述べよ」

「∑( °口° )えぇ!?ことわざ?聞いたこと無いよぉ?ねぇ…何て読むの?…特別の礼?…ブッブー!…分かんなぁい!?」

「ブッブー!正解は「三顧(さんこ)の礼」でした。次の問題は…」

同じレベル2の八問目で2度目の間違いをしてしまった亜沙美。もう後がない。八問目とレベル3の4問を正解しないとイケナイ


「ブッブー!」

「うわぁ!分かんなかったよォ!」 

結局八問目を連続で間違えてしまった亜沙美は、腹筋を3回する事になった

「いーち、にー、さーん…はふぅ終わったよぉ…」

「まだまだ余裕があるわねアミ…あ、そうそう!正解出来なかった問題は、正解するまでまた出てくるからね」

「えっ!?それって覚えてたら簡単に正解できるよね?」

「そうなのよ。だ・か・ら・ね…次にゲームオーバーになったら腹筋3回に、コレを飲み干してもらうわ♪」

ロミータは机の端っこの方に置いておいたマグカップを手に取り、亜沙美の前に置いた

「クンクン…匂いしないけど、コレはナニ?」

無色透明無臭な飲み物だが…ロミータがタダの水を飲ませて罰ゲームにするとは思えない亜沙美は、その中身を疑っている

✱「ヤバい飲み物か」
✱「媚薬入りとか」 
✱「コレが狙いか」
✱「ここからが本番ぽいな」
✱「流石ロミーちゃん」

リスナー達もロミータの狙いを察知したようだ。つまりはリトライが増えていく事に、罰ゲームの内容が少しずつエスカレートしていくようだ

「やぁね~。リスナーもアミもナニ疑ってんのよ~。正真正銘、普通の水よ。何も混ぜたりしていないわ」

「えっ!?そうなの?」

✱「なんやて」
✱「ロミーちゃんに限って」
✱「どういうこと?」
✱「いや、俺は騙されんぞ」
✱「そんな訳が無い」

……………………………………………

【8分後】
「うわぁー、分かんなかったよォ!難しいよレベル3の問題ィ!」

次の挑戦で初めてレベル3に入った亜沙美だが…レベルが1つ上がるごとに難易度がかなり上がるため、9問目で連続不正解しLIFEが0になってしまった亜沙美

「はい罰ゲームよ。取り敢えずこの水を飲んでね。それから腹筋3回よ♪」

「ゴクゴクゴク…」
(マグカップにたっぷり入ってる…本当にタダの水だけど、結構お腹に来ちゃうなぁ…)
「いーち…うぬぬ…にぃー、さぁーん…はぁはぁ…け、結構キツイなぁ…」

何とかマグカップを飲み干してから、2回目の腹筋をやりきった亜沙美だが…彼女は気が付いていなかった

何故ロミータが、先程食べた夕食のメニューに辛めのカレーを用意したのかを?辛いのが得意ではない亜沙美が食べようとしたら、それなりに水を飲まないと完食出来ないと知った上で出されたメニューだった事を…

「まだアミはレベル3を一問も答えれてないわよ?それにしても、アミは最近緊張し過ぎて肩凝ってるわよね?次の罰ゲームは…お水と腹筋とマッサージ器よ(笑)」

「∑( °口° )う、嘘だよね?まさか、ソレ使うつもりなのォ?」

ロミータはマイク型のマッサージ器を引き出しから取り出した。もちろん正しい使用方法は、筋肉痛や凝っている箇所に充てて解すのが目的の道具ではあるのだが…

✱「ヾ(*ΦωΦ)ノ  ヒャッホゥ」
✱「流石はロミーちゃんや」
✱「待ってたで」
✱「良い声で鳴け」
✱「これが狙いか」
✱「盛り上がって参りました!」
✱「最高かよ?最高だぜ!」

ロミータと亜沙美の視聴者が、この配信を楽しみに来たのだが…予想外に地味な内容に今まで静かにしていたが…ロミータの本当の狙いを理解した途端、一斉にコメント欄が活気付き出した!

「ふっふっふ…アミの配信を盛り上げる手伝いは任せて良いわよ。って今までに何度も言ったわよね?もちろん今夜も盛り上げちゃうわよ♪」

「ひいぃ!やっぱりロミーちゃん、エッチぃ事を考えてたァ!」

ようやく亜沙美もロミータの狙いを理解した。まだレベル3の問題を解けていない亜沙美は、この先どんな過激な罰ゲームをさせられてしまうのか?



続く
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