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憎奪戦争編
決着の刻
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【古代遺跡地下1F】
アリスとエリエスは回復薬(ポーション)を飲ませた後、2人に懐(なつ)いて猫のようにくるまっている双頭龍(ヒュドラ)の背中の上で横になって休んでいた
アリスとエリエスは、仲良く手を握りあって眠りについていた。2人と双頭龍(ヒュドラ)は、ジワジワと効いている回復薬(ポーション)による癒しを楽しむように休んでいた
【対シータイガー戦】
コチラも戦いは終わりを迎えていた
「どう?脚はもう痛くないかな?」
「痛くないかな?」
脚を切断されたシータイガーは、サーシャが使ってくれた【生命救雫(エリクシール)】で、ほぼ元通りに治っていた
シータイガーの群れは借りてきた猫の様にくつろぎながら、黒龍(ブラックドラゴン)達の戦いを横目に見ていた
「うん。もう大丈夫そうで良かったですの♪」
「良かったですノ♪」
脚を治してくれたサーシャの笑顔に、そのシータイガーは彼女の膝の上に頭を置くと猫のようにゴロゴロとくつろいだ
「駄目ぇ!ソコはコハラコの席なノ!」
サーシャの膝枕を取られたコハラコが、駄々をコネている姿が可愛らしく笑みがこぼれるサーシャ
そんな彼女らを見守りながらホロワーズのメンバーは、軽くお茶会を開いていた
【対魔装兵器戦】
「さて…お前たちは、どうする?」
「宜しければ私(ワタクシ)と稽古をしてくださると、とても嬉しいですわ」
魔装機兵と対峙していた聖騎士勇者隊も、完全に戦闘という空気は無くなり稽古を申し出ている
「良いだろう…」
ミャンジャムの願いを聞きいれた魔装機兵たちは、彼女やアドルと1対1で剣による試合を始めていた
「タイマン勝負なら…僕は負けない!」
前回は、初対面同士による殺し合い的な要素が強かったので多対一の勝負になっていたが…今は試合形式での戦いなので、アドルとミャンジャムも魔装機兵と1対1で戦っている
若くして偶然も重なった結果【イシスの勇者】と呼ばれたアドル。それからも数々の激闘を繰り広げてきた彼は、勇者の名に恥じない強き存在へと昇華していた
一方ミャンジャムも1対1の今は、魔装機兵と互角の勝負をしている。このまま彼女が押し込めるか?と、いう時に対峙していた魔装機兵が動きを止めた
「はぁはぁ…どうかされたのですか?」
以外な行動停止に首を傾げるミャンジャム。すると戦っていた魔装機兵が問い掛けてきた
「試合形式とは言え…本気なのだろう?ならば何故【ベイオネット】を起こさずに…戦っているのだ?それでは…コチラも全力を…出せないぞ」
「え?ベイオネットを起こさない?…とは、どう言う事なのでしょうか?」
魔装機兵の言う言葉の意味が理解出来ないミャンジャムは、素直に問い掛けた
「そうだな……!?分かりやすく言えば…双頭龍(ヒュドラ)と戦っていた基礎(ベース)型超人類の…娘の持つエクスカリバーが、精霊を宿している…武器だという事は…知っているか?オマエが使っている【ベイオネット】も精霊を…宿しているのだぞ?」
「ええ!?そうなのですか?全然知りませんでしたが…」
ミャンジャムが本当に知らなかったのだと理解した魔装機兵はソードを格納し、ゆっくりとミャンジャムに近寄ると【ベイオネット】にソッと触れた
ベイオネットに触れている腕の甲に、電子基板の様な光の模様が浮かび上がるとその光は、まるでベイオネットの中に入っていく様に見えた
……………………………………………
「ふあぁ…何だい?…うーん、気持ちよく眠っていたのに…僕を起こすのは誰なんだよ?」
突然、ベイオネットの1部がまばゆく光り、中からバスケットボールくらいの大きさの光の玉が現れた
「ひゃうっ!?何ですか貴方は?」
予想外の事に驚き尻もちをついたミャンジャム。やがて光の玉は形を変え…
まるで…ミャンジャムを【ねんどろいど】のようにフィギュア化した様な生命体へと変化した
「おっ!?俺様の事が見えるのか?……ほー!俺様を認識出来る使い手様に出会ったのは…何百年ぶりだろうな!」
ミャンジャムは武器であるベイオネットを右手に持ち、地面に突き立てる感じで持っていた。その槍から現れた小さな妖精ベイオネットは、立っているミャンジャムの足首の上に掴まる様にくつろぎ始めた
「この子がベイオネットの精霊?」
「ソレが…古代兵器【ベイオネット】だ。次来る日までに彼と同調(シンクロ)を磨け。その時は100%の性能(チカラ)で相手しよう」
そう言うと、今回はここまでだ!と言わんばかりに魔装兵器は戦闘を完全に停止した
「僕の名前はベイオネット、改めてよろしくね御主人(マスター)様。ふあぁ…今度のマスターは柔らかくて良い匂いだなぁ♪」
「さっきは自分の事を俺様と呼んでいませんでしたか?」
「何だよ…オマエは御主人(マスター)様なんだ。柔らかくて良い匂いをしてるから、僕が甘えても問題はないだろう?」
「…なるほど。言葉の使い分けがシッカリしているのですね…改めましてよろしくお願いしますね、ベイオネット♪」
聖騎士ミャンジャム・イレイユと古代兵器ベイオネットの間に正式に主従関係が結ばれたようだ
【対黒龍(ブラックドラゴン)戦】
「はあぁぁぁ!」
「おぅらあぁっ!」
「ギュオオオッ!」
2Fへの入り口前でカルーアとヨシュアが、黒龍(ブラックドラゴン)を相手に次元を超えた頂上決戦の様な戦いを繰り広げていた
魔王の遺伝子を全開にし、魔の闘気を全身に帯びているヨシュアには上級レベルの攻撃&魔法も、まともなダメージを与えられなさそうな程の防御の役割も持ちながら、攻撃でもいつもより5割増しくらいの威力に引き上げていた
そのヨシュアとのコンビネーションで、上級魔法を連続的に撃ち出すカルーアは、黒龍(ブラックドラゴン)が隙を見せれば…超極大魔法の【七精守護霊(ハーロウィーン)】を撃つ気でいる
とは言え、黒龍(ブラックドラゴン)の一撃は全て上級レベルの攻撃であり、ヤツも一撃必殺の攻撃を幾つも隠し持っている為、戦いは長期戦になるかと思われた。が…
「ぐおっ!!」
黒龍(ブラックドラゴン)が放った雷撃の嵐に飲み込まれるヨシュア!吹き飛ばされながらも彼は、ソードによる衝撃波を撃ち返していた
「ギュオオオッ!」
しっかりガードした黒龍(ブラックドラゴン)だが、凄まじい量の粉塵が舞い上がり、周囲の景色は完全に見えなくなった
ハイエルフのカルーアを見失った事に気が付くと、即座に周囲を魔法で探知した。すると…
「やぁ!今日はこれで終わりのようだね」
彼女の周囲に光の玉が幾つか浮遊していた。カルーアは、元々存在していた精霊たちに魔法力を吹き込む事で、幾つかの生命体が居るように黒龍に誤認させている隙に魔法力を高めていた
「…世界を彩る七精霊よ。霊長類の長を打ち倒す魔法力(チカラ)を我が前に示せ!【七精守護霊(ハーロウィーン)】!!」
カルーアは黒龍(ブラックドラゴン)の足元から、奴の喉元目掛けて全力の超極大魔法を放った!
「ギュボオオオッッ!?」
真下から撃たれた【七精守護霊(ハーロウィーン)】を両腕と、魔法障壁でガードするが黒龍(ブラックドラゴン)は上へと押し上げられ、ダンジョンの天井にぶつけられカルーアの魔法が切れた後、地面に叩きつけられた
対黒龍(ブラックドラゴン)戦はカルーア&ヨシュアのハイエルフ&元魔王の息子コンビの勝利に終わった
続く
アリスとエリエスは回復薬(ポーション)を飲ませた後、2人に懐(なつ)いて猫のようにくるまっている双頭龍(ヒュドラ)の背中の上で横になって休んでいた
アリスとエリエスは、仲良く手を握りあって眠りについていた。2人と双頭龍(ヒュドラ)は、ジワジワと効いている回復薬(ポーション)による癒しを楽しむように休んでいた
【対シータイガー戦】
コチラも戦いは終わりを迎えていた
「どう?脚はもう痛くないかな?」
「痛くないかな?」
脚を切断されたシータイガーは、サーシャが使ってくれた【生命救雫(エリクシール)】で、ほぼ元通りに治っていた
シータイガーの群れは借りてきた猫の様にくつろぎながら、黒龍(ブラックドラゴン)達の戦いを横目に見ていた
「うん。もう大丈夫そうで良かったですの♪」
「良かったですノ♪」
脚を治してくれたサーシャの笑顔に、そのシータイガーは彼女の膝の上に頭を置くと猫のようにゴロゴロとくつろいだ
「駄目ぇ!ソコはコハラコの席なノ!」
サーシャの膝枕を取られたコハラコが、駄々をコネている姿が可愛らしく笑みがこぼれるサーシャ
そんな彼女らを見守りながらホロワーズのメンバーは、軽くお茶会を開いていた
【対魔装兵器戦】
「さて…お前たちは、どうする?」
「宜しければ私(ワタクシ)と稽古をしてくださると、とても嬉しいですわ」
魔装機兵と対峙していた聖騎士勇者隊も、完全に戦闘という空気は無くなり稽古を申し出ている
「良いだろう…」
ミャンジャムの願いを聞きいれた魔装機兵たちは、彼女やアドルと1対1で剣による試合を始めていた
「タイマン勝負なら…僕は負けない!」
前回は、初対面同士による殺し合い的な要素が強かったので多対一の勝負になっていたが…今は試合形式での戦いなので、アドルとミャンジャムも魔装機兵と1対1で戦っている
若くして偶然も重なった結果【イシスの勇者】と呼ばれたアドル。それからも数々の激闘を繰り広げてきた彼は、勇者の名に恥じない強き存在へと昇華していた
一方ミャンジャムも1対1の今は、魔装機兵と互角の勝負をしている。このまま彼女が押し込めるか?と、いう時に対峙していた魔装機兵が動きを止めた
「はぁはぁ…どうかされたのですか?」
以外な行動停止に首を傾げるミャンジャム。すると戦っていた魔装機兵が問い掛けてきた
「試合形式とは言え…本気なのだろう?ならば何故【ベイオネット】を起こさずに…戦っているのだ?それでは…コチラも全力を…出せないぞ」
「え?ベイオネットを起こさない?…とは、どう言う事なのでしょうか?」
魔装機兵の言う言葉の意味が理解出来ないミャンジャムは、素直に問い掛けた
「そうだな……!?分かりやすく言えば…双頭龍(ヒュドラ)と戦っていた基礎(ベース)型超人類の…娘の持つエクスカリバーが、精霊を宿している…武器だという事は…知っているか?オマエが使っている【ベイオネット】も精霊を…宿しているのだぞ?」
「ええ!?そうなのですか?全然知りませんでしたが…」
ミャンジャムが本当に知らなかったのだと理解した魔装機兵はソードを格納し、ゆっくりとミャンジャムに近寄ると【ベイオネット】にソッと触れた
ベイオネットに触れている腕の甲に、電子基板の様な光の模様が浮かび上がるとその光は、まるでベイオネットの中に入っていく様に見えた
……………………………………………
「ふあぁ…何だい?…うーん、気持ちよく眠っていたのに…僕を起こすのは誰なんだよ?」
突然、ベイオネットの1部がまばゆく光り、中からバスケットボールくらいの大きさの光の玉が現れた
「ひゃうっ!?何ですか貴方は?」
予想外の事に驚き尻もちをついたミャンジャム。やがて光の玉は形を変え…
まるで…ミャンジャムを【ねんどろいど】のようにフィギュア化した様な生命体へと変化した
「おっ!?俺様の事が見えるのか?……ほー!俺様を認識出来る使い手様に出会ったのは…何百年ぶりだろうな!」
ミャンジャムは武器であるベイオネットを右手に持ち、地面に突き立てる感じで持っていた。その槍から現れた小さな妖精ベイオネットは、立っているミャンジャムの足首の上に掴まる様にくつろぎ始めた
「この子がベイオネットの精霊?」
「ソレが…古代兵器【ベイオネット】だ。次来る日までに彼と同調(シンクロ)を磨け。その時は100%の性能(チカラ)で相手しよう」
そう言うと、今回はここまでだ!と言わんばかりに魔装兵器は戦闘を完全に停止した
「僕の名前はベイオネット、改めてよろしくね御主人(マスター)様。ふあぁ…今度のマスターは柔らかくて良い匂いだなぁ♪」
「さっきは自分の事を俺様と呼んでいませんでしたか?」
「何だよ…オマエは御主人(マスター)様なんだ。柔らかくて良い匂いをしてるから、僕が甘えても問題はないだろう?」
「…なるほど。言葉の使い分けがシッカリしているのですね…改めましてよろしくお願いしますね、ベイオネット♪」
聖騎士ミャンジャム・イレイユと古代兵器ベイオネットの間に正式に主従関係が結ばれたようだ
【対黒龍(ブラックドラゴン)戦】
「はあぁぁぁ!」
「おぅらあぁっ!」
「ギュオオオッ!」
2Fへの入り口前でカルーアとヨシュアが、黒龍(ブラックドラゴン)を相手に次元を超えた頂上決戦の様な戦いを繰り広げていた
魔王の遺伝子を全開にし、魔の闘気を全身に帯びているヨシュアには上級レベルの攻撃&魔法も、まともなダメージを与えられなさそうな程の防御の役割も持ちながら、攻撃でもいつもより5割増しくらいの威力に引き上げていた
そのヨシュアとのコンビネーションで、上級魔法を連続的に撃ち出すカルーアは、黒龍(ブラックドラゴン)が隙を見せれば…超極大魔法の【七精守護霊(ハーロウィーン)】を撃つ気でいる
とは言え、黒龍(ブラックドラゴン)の一撃は全て上級レベルの攻撃であり、ヤツも一撃必殺の攻撃を幾つも隠し持っている為、戦いは長期戦になるかと思われた。が…
「ぐおっ!!」
黒龍(ブラックドラゴン)が放った雷撃の嵐に飲み込まれるヨシュア!吹き飛ばされながらも彼は、ソードによる衝撃波を撃ち返していた
「ギュオオオッ!」
しっかりガードした黒龍(ブラックドラゴン)だが、凄まじい量の粉塵が舞い上がり、周囲の景色は完全に見えなくなった
ハイエルフのカルーアを見失った事に気が付くと、即座に周囲を魔法で探知した。すると…
「やぁ!今日はこれで終わりのようだね」
彼女の周囲に光の玉が幾つか浮遊していた。カルーアは、元々存在していた精霊たちに魔法力を吹き込む事で、幾つかの生命体が居るように黒龍に誤認させている隙に魔法力を高めていた
「…世界を彩る七精霊よ。霊長類の長を打ち倒す魔法力(チカラ)を我が前に示せ!【七精守護霊(ハーロウィーン)】!!」
カルーアは黒龍(ブラックドラゴン)の足元から、奴の喉元目掛けて全力の超極大魔法を放った!
「ギュボオオオッッ!?」
真下から撃たれた【七精守護霊(ハーロウィーン)】を両腕と、魔法障壁でガードするが黒龍(ブラックドラゴン)は上へと押し上げられ、ダンジョンの天井にぶつけられカルーアの魔法が切れた後、地面に叩きつけられた
対黒龍(ブラックドラゴン)戦はカルーア&ヨシュアのハイエルフ&元魔王の息子コンビの勝利に終わった
続く
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