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化け物たちとの遭遇編
試される絆
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【ベイ城の地下牢】
「タイコンデロガさんよ!俺を裏切ってベイ・ガウザーに仕えるとはよ、自分勝手が過ぎるんじゃねーか!あぁん!」
魔界から来て唯一地下牢に入れられたフランクリンが、様子を見に来たタイコンデロガとホーネットに突っかかっている
「俺は、無闇に生命を奪うのは、良く思わない…お前から聞いていたより、ベイ・ガウザーは話の解る男たから…」
鉱石魔人のタイコンデロガは、一緒に地上にやって来た元仲間のよしみで様子を見に来たのだが…フランクリンは彼にあたっていた
「よく言うよ!デロガと私を見捨てて自分だけ助かろうと逃げ出したのは、誰だよ!って話よ。行こうデロガ。コイツよりもベイや有栖の方がよっぽど信用できるんだからさ」
「あぁ、分かった。じゃあな、フランクリン…」
「けっ!面白くねー…何で俺様だけこんな目に…」
(俺の隠しスキルで、ここから逃げ出すしかねーな…甘ちゃんな奴が来たら…やってやるぜ!)
フランクリンは懲りずに悪巧みを考えているようだ
【消去の魔女の部屋】
「はぁ…はぁ…俺もう駄目…腰が笑ってるよ…」
「ふふ。だらしないのね…まぁ、若さ溢れる勢いは結構良かったよ。後は基本体力かな?(笑)」
有栖と優輝は、朝っぱらから身体を重ね合っていたようだw頑張りすぎて喉が渇いた優輝は、グラスの水を飲み始める
「ぷはぁ!生き返る!…にしても、美味しい水だな…この辺って良い水脈でもあるのか?」
「さぁ、どうだろうね?どちらにしても私はベイの専属魔女だから、飲食物は城内でも、最高級な物を出してくれてると思うわよ」
「そっか…そりゃそうだよな」
「それと、魔界から来た3人だけどさ…夜の内に会って話してみたんだけど……フランクリンって奴はクズ野郎ね。小ズル賢い悪党だわ
タイコンデロガは生粋の戦士でしかないし、ホーネットって女は昔からタイコンデロガと仲が良いみたい。男女の仲、って程ではないみたいだけど…気の合う仲間って感じかしらね?…だから、その2人は心配する必要は無いと思うわ」
普段の有栖は、人にこんな詳しい説明は面倒くさがって絶対にしないタイプなのだが…優輝にだけは親切丁寧に説明してくれていた
「地下牢の人。捕まってから何も飲み食いさせてもらえてないんだろ?水くらいは飲みたいよな?」
「やめときなって!その2人を自分の欲の為に、そそのかして連れてきた。って話だし、あんな性格歪んだ奴には関わらない方が良いって!」
あんな小悪党にまで気を遣う優輝は、嫁の立場から見れば誇らしい面でもあるのだが…魔族側の専属魔女の旦那としては、甘ちゃんとして見られる要因にしかならない
そこが彼に惚れた理由でもあるのだが、優輝の度が過ぎる優しさに不安を覚える有栖だった
【4人で朝食】
有栖と優輝はミントス、ミクイを誘い4人で朝食を取っていた。他愛ない話から始まったが、ここでも優輝の優しさが話題を作った
「ミントスもミクイも俺に付いてきてくれたけど、今まで敵側だった魔族領に居て平気か?無理してたりしない?」
「なんだ、そんな事か(笑)」
ミントスが優輝の言葉を一蹴する
「私がどれだけ酷い目なあわされてきたか、は話しただろ?私の場合は、むしろ優輝と居たから不満のある人間側に居られたのさ。今は逆に元居た側に帰ってきた。って感じだから気にしなくても大丈夫さ」
「そうか、ありがとう!ならミクイはどうなんだい?ミクイはずっと人間側だったろ?」
ミントスは変に気も使ってないし、無理もしてないことが分かった。そうなると次はミクイのことが心配になった優輝
「正直言うと…ミクイはドッチの陣営に居ても、今のところ思い入れは無い…かな?アサシンマスターなんて言われても、結局は闇に生きる存在。アサシンを利用する人間なんて、十中八九ろくな奴が居なかったからね
優輝みたいな単純馬鹿とつるんでる今が楽しい!ソレがドッチ側でも、あまり問題じゃないかな…結論を言えば、優輝が人間側に戻るって言うんならついて行くよ?」
どうやらミクイは利権や地位に固執しないで、子供のように【正義・友情・勝利】に信念を置く優輝と居るのが楽しいようだ
「2人の正直な気持ちが聞けて嬉しいわ。なら2人が魔族側から離れる心配は無さそうね。私が優輝を逃がさないからね(笑)
まぁ私も元はクラウン城に転移召喚された身ながら、その時の周りのヤツらに嫌気がさしてた時に、戦場でフュールという親友に出会えた!だからコッチ側に居る訳だからね
貴女たちにも望まない側に居させるのは、やっぱり心苦しいからね。無理したりしてないようで良かったわ」
ミントスとミクイの正直な気持ちを言ってもらえて一安心した優輝と有栖は、静かに朝食の続きを楽しんだ
【朝食の後】
「ご馳走様!ねぇ貴女、今朝の料理も美味しかった!って料理長に伝えておいてね」
「はい!料理長も喜びます♪」
有栖たちは全員、今朝の料理も凄く美味しく完食した。有栖は扉の脇に立っているお世話役の少女たちに、後片付けをお願いした
「………ごめん有栖。やっぱり俺、地下牢の様子を見てくるよ。水とパンくらいなら差し入れしても良いよな?」
甘ちゃんと言われるほど優しい優輝は、地下牢に入れられているフランクリンの事まで心配しているようだ
「ちょっと!牢屋に入れられていると言っても、アイツは魔界の戦士なんだって!優輝ひとりじゃ危ないって!」
「あのなぁ!消去の魔女や貪欲の将から見れば弱っちいかも知れないけどさ、俺だって遊んで怠けてる訳じゃないんだ。少しくらい信用してくれたってイイだろ!」
嫁から心配してもらえるのは正直嬉しいのだが…事ある毎に細心の注意をされ続けていたので、男であるプライドが反応してしまったようだ。その時、ひとりの魔道士が慌てて入って来た
「失礼致します!有栖様、至急屋外の訓練所までお願いいたします!」
「どうしたの?」
「アナンナ様とホーネットさんがペアで魔法訓練していたのですが…アナンナ様が大怪我をしてしまい危険な状態なのです!」
「アナンナがホーネットにやられた!?ちょっと、どういう事なの?」
「すみません。自分も部下からの報告を受けて慌てて報告に来ましたので、現場を見ておりませんので何とも言えません…」
「…あっ!まさか、ホーネットが隙を見て反乱を企てたのか!?いや、そんなハズは…」
魔道士長と魔界から来たホーネットの訓練でアナンナが大怪我をしたようだ
「まさか!?昨日話した感じじゃ寝返る気配は無かったはず…どういう事?」
「有栖。優輝はミクイに任せて!」
ミクイは明言こそしていないが、アサシンマスターの最上位と言われている彼女は実は、アサシンに階級がSランクまでしかないからその位置なのだが、アサシンスキルだけで言えば…アテナにも引けを取らないレベルだ
そんなミクイが優輝に付いてくれると言ってくれたので、有栖とミントスはアナンナ達の元へと向かった
大怪我をしたアナンナの件は、ホーネットがフランクリンと連携して脱出をする為に起こした事なのだろうか?
続く
「タイコンデロガさんよ!俺を裏切ってベイ・ガウザーに仕えるとはよ、自分勝手が過ぎるんじゃねーか!あぁん!」
魔界から来て唯一地下牢に入れられたフランクリンが、様子を見に来たタイコンデロガとホーネットに突っかかっている
「俺は、無闇に生命を奪うのは、良く思わない…お前から聞いていたより、ベイ・ガウザーは話の解る男たから…」
鉱石魔人のタイコンデロガは、一緒に地上にやって来た元仲間のよしみで様子を見に来たのだが…フランクリンは彼にあたっていた
「よく言うよ!デロガと私を見捨てて自分だけ助かろうと逃げ出したのは、誰だよ!って話よ。行こうデロガ。コイツよりもベイや有栖の方がよっぽど信用できるんだからさ」
「あぁ、分かった。じゃあな、フランクリン…」
「けっ!面白くねー…何で俺様だけこんな目に…」
(俺の隠しスキルで、ここから逃げ出すしかねーな…甘ちゃんな奴が来たら…やってやるぜ!)
フランクリンは懲りずに悪巧みを考えているようだ
【消去の魔女の部屋】
「はぁ…はぁ…俺もう駄目…腰が笑ってるよ…」
「ふふ。だらしないのね…まぁ、若さ溢れる勢いは結構良かったよ。後は基本体力かな?(笑)」
有栖と優輝は、朝っぱらから身体を重ね合っていたようだw頑張りすぎて喉が渇いた優輝は、グラスの水を飲み始める
「ぷはぁ!生き返る!…にしても、美味しい水だな…この辺って良い水脈でもあるのか?」
「さぁ、どうだろうね?どちらにしても私はベイの専属魔女だから、飲食物は城内でも、最高級な物を出してくれてると思うわよ」
「そっか…そりゃそうだよな」
「それと、魔界から来た3人だけどさ…夜の内に会って話してみたんだけど……フランクリンって奴はクズ野郎ね。小ズル賢い悪党だわ
タイコンデロガは生粋の戦士でしかないし、ホーネットって女は昔からタイコンデロガと仲が良いみたい。男女の仲、って程ではないみたいだけど…気の合う仲間って感じかしらね?…だから、その2人は心配する必要は無いと思うわ」
普段の有栖は、人にこんな詳しい説明は面倒くさがって絶対にしないタイプなのだが…優輝にだけは親切丁寧に説明してくれていた
「地下牢の人。捕まってから何も飲み食いさせてもらえてないんだろ?水くらいは飲みたいよな?」
「やめときなって!その2人を自分の欲の為に、そそのかして連れてきた。って話だし、あんな性格歪んだ奴には関わらない方が良いって!」
あんな小悪党にまで気を遣う優輝は、嫁の立場から見れば誇らしい面でもあるのだが…魔族側の専属魔女の旦那としては、甘ちゃんとして見られる要因にしかならない
そこが彼に惚れた理由でもあるのだが、優輝の度が過ぎる優しさに不安を覚える有栖だった
【4人で朝食】
有栖と優輝はミントス、ミクイを誘い4人で朝食を取っていた。他愛ない話から始まったが、ここでも優輝の優しさが話題を作った
「ミントスもミクイも俺に付いてきてくれたけど、今まで敵側だった魔族領に居て平気か?無理してたりしない?」
「なんだ、そんな事か(笑)」
ミントスが優輝の言葉を一蹴する
「私がどれだけ酷い目なあわされてきたか、は話しただろ?私の場合は、むしろ優輝と居たから不満のある人間側に居られたのさ。今は逆に元居た側に帰ってきた。って感じだから気にしなくても大丈夫さ」
「そうか、ありがとう!ならミクイはどうなんだい?ミクイはずっと人間側だったろ?」
ミントスは変に気も使ってないし、無理もしてないことが分かった。そうなると次はミクイのことが心配になった優輝
「正直言うと…ミクイはドッチの陣営に居ても、今のところ思い入れは無い…かな?アサシンマスターなんて言われても、結局は闇に生きる存在。アサシンを利用する人間なんて、十中八九ろくな奴が居なかったからね
優輝みたいな単純馬鹿とつるんでる今が楽しい!ソレがドッチ側でも、あまり問題じゃないかな…結論を言えば、優輝が人間側に戻るって言うんならついて行くよ?」
どうやらミクイは利権や地位に固執しないで、子供のように【正義・友情・勝利】に信念を置く優輝と居るのが楽しいようだ
「2人の正直な気持ちが聞けて嬉しいわ。なら2人が魔族側から離れる心配は無さそうね。私が優輝を逃がさないからね(笑)
まぁ私も元はクラウン城に転移召喚された身ながら、その時の周りのヤツらに嫌気がさしてた時に、戦場でフュールという親友に出会えた!だからコッチ側に居る訳だからね
貴女たちにも望まない側に居させるのは、やっぱり心苦しいからね。無理したりしてないようで良かったわ」
ミントスとミクイの正直な気持ちを言ってもらえて一安心した優輝と有栖は、静かに朝食の続きを楽しんだ
【朝食の後】
「ご馳走様!ねぇ貴女、今朝の料理も美味しかった!って料理長に伝えておいてね」
「はい!料理長も喜びます♪」
有栖たちは全員、今朝の料理も凄く美味しく完食した。有栖は扉の脇に立っているお世話役の少女たちに、後片付けをお願いした
「………ごめん有栖。やっぱり俺、地下牢の様子を見てくるよ。水とパンくらいなら差し入れしても良いよな?」
甘ちゃんと言われるほど優しい優輝は、地下牢に入れられているフランクリンの事まで心配しているようだ
「ちょっと!牢屋に入れられていると言っても、アイツは魔界の戦士なんだって!優輝ひとりじゃ危ないって!」
「あのなぁ!消去の魔女や貪欲の将から見れば弱っちいかも知れないけどさ、俺だって遊んで怠けてる訳じゃないんだ。少しくらい信用してくれたってイイだろ!」
嫁から心配してもらえるのは正直嬉しいのだが…事ある毎に細心の注意をされ続けていたので、男であるプライドが反応してしまったようだ。その時、ひとりの魔道士が慌てて入って来た
「失礼致します!有栖様、至急屋外の訓練所までお願いいたします!」
「どうしたの?」
「アナンナ様とホーネットさんがペアで魔法訓練していたのですが…アナンナ様が大怪我をしてしまい危険な状態なのです!」
「アナンナがホーネットにやられた!?ちょっと、どういう事なの?」
「すみません。自分も部下からの報告を受けて慌てて報告に来ましたので、現場を見ておりませんので何とも言えません…」
「…あっ!まさか、ホーネットが隙を見て反乱を企てたのか!?いや、そんなハズは…」
魔道士長と魔界から来たホーネットの訓練でアナンナが大怪我をしたようだ
「まさか!?昨日話した感じじゃ寝返る気配は無かったはず…どういう事?」
「有栖。優輝はミクイに任せて!」
ミクイは明言こそしていないが、アサシンマスターの最上位と言われている彼女は実は、アサシンに階級がSランクまでしかないからその位置なのだが、アサシンスキルだけで言えば…アテナにも引けを取らないレベルだ
そんなミクイが優輝に付いてくれると言ってくれたので、有栖とミントスはアナンナ達の元へと向かった
大怪我をしたアナンナの件は、ホーネットがフランクリンと連携して脱出をする為に起こした事なのだろうか?
続く
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