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アリス IN 異世界地球
牽制する女たち
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【異世界勇者チーム控え室】
「やぁ優輝…怪我は大丈夫だった?」
優輝達の控え室に現れた消去の魔女こと徳川有栖。室内に優輝は居たのだが…ダークエルフのミントスも居た
「あらあら、消去の魔女様が1回戦でアッサリ負けたチームの控え室に何の用ですかぁ?」
明らかにミントスの対応は不満げで、含みのある言い方だ。生まれてから…3ヶ月前に優輝と出会うまで、ただひたすらに苦しい人生を送ってきていたミントス
そんな彼女(ミントス)にとって、初めて優しい手を伸ばしてくれて心を許せるようになった大切な優輝と急速に仲良くなっている女など、例え相手が【消去の魔女】であったとしても歓迎できるハズなどない
「ありがとう、平気だよ。でも…全然良いとこ見せれなかったよ…あはは…」
「ふむ…もう大丈夫そうね!大した事なくて良かったわ♪頭から結界にぶち当てられてたから心配してたのよ」
「無視すんなや、こらぁ!(怒)」
自分そっちのけで2人の会話をする優輝と有栖に御立腹なミントスに、更にからかいを入れる有栖
「あらら~…自分の実力に自信が無いからって、パートナーを辞退した存在感の薄い人なんて視界に入らなかったわ(笑)」
「ぬわんですってぇ!!」
「もう…やめてくれ。頼むから…」
8組の参加者の中で唯一、良いとこ無しで惨敗した無念さを慰めて欲しかった優輝は、2人の険悪な雰囲気を見せられ更に心を痛めていた
「ところでさ有栖…キミの教え子のチームは次の試合、大丈夫なのか?」
「ん?何が!?」
「1回戦ではパートナーのキウさんひとりに負けて、彼女の実力は全然分からなかったけど…あの子は本当に強いのか?」
「そりゃーね、ま、私が1年間付きっきりで指導した訳だからね。かなりの実力(モノ)よ♬」
「でもさ、次の対戦相手の…【最悪の魔女】だったか…あのチームも鬼強だろ?」
優輝から見れば、アンナローザ達がとてつもなく強く見えたのは当たり前だ。なので、有栖の教え子の事を心配して聞いたのだが…
「大丈夫よ!アンナローザ程度では彼に勝てるハズがないわ!」
「そうなのか?有栖が自信ありげに言うんだから心配ないか!…ん?………彼!?」
何気なく答えた有栖の言葉に疑問を抱いた優輝
「有栖の教え子のチームって、2人とも女性だろ?」
「( °◽︎° ;)えっ!?……あ!あぁ…言い間違いよ。久しぶりに日本語で会話したから言い間違えちゃったわ(笑)」
「そうか…まぁ、日本人2人きりなんて早々ないもんな」
「ちょっと!2人ともソレって母国(にほん)語なの?私にも分かる言葉で話しなさいよ!」
この星で生まれ育ったミントスに、日本語など分かるハズもないので、また自分だけ除け者にされている様で再び腹を立てていた
【アルバートチーム控え室】
「はあぁ…流石に勝ち目なんてねーよなぁ…」
「ちょぅと~…わたしと2人きりの夜は強気のクセにさ…しっかりしてよね!」
準決勝第1試合前。ヒイロとカルーアは準決勝が始まるギリギリまで、次の対戦相手との戦法で悩んでいた。のだが…
「あん!駄目ですの!」
「ぐへへへへ!」
「うるさいなぁ、考えに集中出来ないだろう!」
またしてもミクイがサーシャを求めて、カルーア達の控え室に居た。例外なく今もサーシャの身体をまさぐって楽しんでいる
「チェストォ!」
「ふぎゃっ!?」
付いてきているコハラコの手刀が、姿を消しているミクイの頭を捉えた
「ぐぬぬ…あのキウっていう村長だけじゃなく、この子にまで見抜かれるなんて…」
「意外だな。ヴァンパイアは嗅覚は凄いんだな!」
ヒイロも、姿を消していたミクイを1発で捉えたコハラコのチカラに感心した
どうやらコハラコの中で「サーシャに悪戯する姿を消すことが出来るミクイというアサシンが居る」という事を認識したことで、実戦用の本気カモフラージュ以外なら見抜けるようになったようだ
「そうだねー…クーパー祖母孫であっても意外に思う手で行くしかないか…ヒイロ!ちょっと耳を貸して……ゴニョニョ…」
「えぇ!?マジかよ?」
「マジだよ!」
「ヒイロも今まさに、そんな手で行くの?って思ったろ?…アテナ様とエリエスが相手なんだから、それくらい意外な手を使わないと虚を付けないだろ?」
「うーん…流石に恥ずかしいんだがなぁ…仕方ない!それで行くか!」
カルーアはコハラコの意外な察知能力から、何かヒントを得たようで…思い付いた策をヒイロに伝えていた
「ガチャ」その時、ドアが開けられ武闘会のスタッフが入ってきた
「チームアルバート出番です。舞台の方へお願いします!……それとミクイ様。他チームの控え室にお邪魔するのはやめてください。国王に密告しますよ?」
「あは!ごめんなさい…内緒にしてね(汗)」
普通にアルバート家の控え室に居るサーシャとコハラコとミクイは追い出された
【準決勝第1試合】
「それでは皆さま、お待たせしました!準決勝を開始致します。東からは【不死の魔女】達を破ったチームアルバート!」
「うおおおおぉ!」
「カルーアちゃん、可愛い!」
「ヒイロさん、素敵ぃ!」
「むっ!今ヒイロに黄色い声援を送ったのは誰だよ?」
カルーアは多感な13歳の女の子。自分の彼氏に送られた黄色い声援に、不機嫌に反応していた
「まぁまぁ…それより、打ち合わせ通り行くからな。頼むぜ!」
「西からはロード王の弟君、元騎士団1番隊隊長レイド様を撃破したアテナ様とお孫様の登場です!」
「アテナ様ぁー!」
「舞闘女神様ー!」
「エリエスちゃん、怪我しないでねー!」
またしても客席からは、音量マックスの大声援が送られている
「やれやれ、騒がしいのぉ」
「お祖母様、今度はエリエスも頑張らせて頂きますよ」
今回はアテナは最初から若い姿で入って来た。と言うより、1回戦でエリエスから吸った精気がまだ切れてないから、若い姿のままの様だ
「それでは…試合、開始ぃ!」
「ふっふっふ…ワシらに勝てるメドは立ったかのぅ(笑)」
「わたし達がただやられる為に出てくる訳が無いだろう?」
アテナの挑発に対して、やや怯えながらも「度肝を抜いてやる!」そんな気迫を発しているカルーア
試合前の勝利予想では圧倒的にアテナの居るチームクーパーが優勢だったが、果たしてカルーア達は、その下馬評をひっくり返せるのか?
続く
「やぁ優輝…怪我は大丈夫だった?」
優輝達の控え室に現れた消去の魔女こと徳川有栖。室内に優輝は居たのだが…ダークエルフのミントスも居た
「あらあら、消去の魔女様が1回戦でアッサリ負けたチームの控え室に何の用ですかぁ?」
明らかにミントスの対応は不満げで、含みのある言い方だ。生まれてから…3ヶ月前に優輝と出会うまで、ただひたすらに苦しい人生を送ってきていたミントス
そんな彼女(ミントス)にとって、初めて優しい手を伸ばしてくれて心を許せるようになった大切な優輝と急速に仲良くなっている女など、例え相手が【消去の魔女】であったとしても歓迎できるハズなどない
「ありがとう、平気だよ。でも…全然良いとこ見せれなかったよ…あはは…」
「ふむ…もう大丈夫そうね!大した事なくて良かったわ♪頭から結界にぶち当てられてたから心配してたのよ」
「無視すんなや、こらぁ!(怒)」
自分そっちのけで2人の会話をする優輝と有栖に御立腹なミントスに、更にからかいを入れる有栖
「あらら~…自分の実力に自信が無いからって、パートナーを辞退した存在感の薄い人なんて視界に入らなかったわ(笑)」
「ぬわんですってぇ!!」
「もう…やめてくれ。頼むから…」
8組の参加者の中で唯一、良いとこ無しで惨敗した無念さを慰めて欲しかった優輝は、2人の険悪な雰囲気を見せられ更に心を痛めていた
「ところでさ有栖…キミの教え子のチームは次の試合、大丈夫なのか?」
「ん?何が!?」
「1回戦ではパートナーのキウさんひとりに負けて、彼女の実力は全然分からなかったけど…あの子は本当に強いのか?」
「そりゃーね、ま、私が1年間付きっきりで指導した訳だからね。かなりの実力(モノ)よ♬」
「でもさ、次の対戦相手の…【最悪の魔女】だったか…あのチームも鬼強だろ?」
優輝から見れば、アンナローザ達がとてつもなく強く見えたのは当たり前だ。なので、有栖の教え子の事を心配して聞いたのだが…
「大丈夫よ!アンナローザ程度では彼に勝てるハズがないわ!」
「そうなのか?有栖が自信ありげに言うんだから心配ないか!…ん?………彼!?」
何気なく答えた有栖の言葉に疑問を抱いた優輝
「有栖の教え子のチームって、2人とも女性だろ?」
「( °◽︎° ;)えっ!?……あ!あぁ…言い間違いよ。久しぶりに日本語で会話したから言い間違えちゃったわ(笑)」
「そうか…まぁ、日本人2人きりなんて早々ないもんな」
「ちょっと!2人ともソレって母国(にほん)語なの?私にも分かる言葉で話しなさいよ!」
この星で生まれ育ったミントスに、日本語など分かるハズもないので、また自分だけ除け者にされている様で再び腹を立てていた
【アルバートチーム控え室】
「はあぁ…流石に勝ち目なんてねーよなぁ…」
「ちょぅと~…わたしと2人きりの夜は強気のクセにさ…しっかりしてよね!」
準決勝第1試合前。ヒイロとカルーアは準決勝が始まるギリギリまで、次の対戦相手との戦法で悩んでいた。のだが…
「あん!駄目ですの!」
「ぐへへへへ!」
「うるさいなぁ、考えに集中出来ないだろう!」
またしてもミクイがサーシャを求めて、カルーア達の控え室に居た。例外なく今もサーシャの身体をまさぐって楽しんでいる
「チェストォ!」
「ふぎゃっ!?」
付いてきているコハラコの手刀が、姿を消しているミクイの頭を捉えた
「ぐぬぬ…あのキウっていう村長だけじゃなく、この子にまで見抜かれるなんて…」
「意外だな。ヴァンパイアは嗅覚は凄いんだな!」
ヒイロも、姿を消していたミクイを1発で捉えたコハラコのチカラに感心した
どうやらコハラコの中で「サーシャに悪戯する姿を消すことが出来るミクイというアサシンが居る」という事を認識したことで、実戦用の本気カモフラージュ以外なら見抜けるようになったようだ
「そうだねー…クーパー祖母孫であっても意外に思う手で行くしかないか…ヒイロ!ちょっと耳を貸して……ゴニョニョ…」
「えぇ!?マジかよ?」
「マジだよ!」
「ヒイロも今まさに、そんな手で行くの?って思ったろ?…アテナ様とエリエスが相手なんだから、それくらい意外な手を使わないと虚を付けないだろ?」
「うーん…流石に恥ずかしいんだがなぁ…仕方ない!それで行くか!」
カルーアはコハラコの意外な察知能力から、何かヒントを得たようで…思い付いた策をヒイロに伝えていた
「ガチャ」その時、ドアが開けられ武闘会のスタッフが入ってきた
「チームアルバート出番です。舞台の方へお願いします!……それとミクイ様。他チームの控え室にお邪魔するのはやめてください。国王に密告しますよ?」
「あは!ごめんなさい…内緒にしてね(汗)」
普通にアルバート家の控え室に居るサーシャとコハラコとミクイは追い出された
【準決勝第1試合】
「それでは皆さま、お待たせしました!準決勝を開始致します。東からは【不死の魔女】達を破ったチームアルバート!」
「うおおおおぉ!」
「カルーアちゃん、可愛い!」
「ヒイロさん、素敵ぃ!」
「むっ!今ヒイロに黄色い声援を送ったのは誰だよ?」
カルーアは多感な13歳の女の子。自分の彼氏に送られた黄色い声援に、不機嫌に反応していた
「まぁまぁ…それより、打ち合わせ通り行くからな。頼むぜ!」
「西からはロード王の弟君、元騎士団1番隊隊長レイド様を撃破したアテナ様とお孫様の登場です!」
「アテナ様ぁー!」
「舞闘女神様ー!」
「エリエスちゃん、怪我しないでねー!」
またしても客席からは、音量マックスの大声援が送られている
「やれやれ、騒がしいのぉ」
「お祖母様、今度はエリエスも頑張らせて頂きますよ」
今回はアテナは最初から若い姿で入って来た。と言うより、1回戦でエリエスから吸った精気がまだ切れてないから、若い姿のままの様だ
「それでは…試合、開始ぃ!」
「ふっふっふ…ワシらに勝てるメドは立ったかのぅ(笑)」
「わたし達がただやられる為に出てくる訳が無いだろう?」
アテナの挑発に対して、やや怯えながらも「度肝を抜いてやる!」そんな気迫を発しているカルーア
試合前の勝利予想では圧倒的にアテナの居るチームクーパーが優勢だったが、果たしてカルーア達は、その下馬評をひっくり返せるのか?
続く
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