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初恋?
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【縄島スパーランド喫茶コーナー】
「ねぇねぇ、本当に大丈夫ぅ?顔色すっごく悪そうだけど?」
亜沙美のリクエストに応える形で【ブラックサイクロン】に一緒に乗った太一は、世界一高くて速いジェットコースターの凄さを体感してしまい、完全にテーブルに突っ伏していた
「あ、あはは…やるじゃねーか…ブラックサイクロン…はぁはぁ…今日は、この辺にしてやるぜ…」
「本当に駄目みたいねw……何か飲もうか?あ、そだ!甘い物でも食べない?楽になると思うよ」
「そうだな…注文は任せるわ。頼む…」
「ほいほい。あの…その…」
注文を頼まれた亜沙美は、太一の分も注文しようとウェイトレスに声を掛けようと頑張ったのだが……
いかんせん人見知りが発動してしまい大きな声を出せない。ウェイトレスも忙しい様で、細かいところにまで気を配る余裕もないようだ
「すんませーんっ!!」
「はい!スグに向かいます!」
「後は…頼んだぜ…」
「あ、うん……ありがと…」
恥ずかしさのせいで大声で呼べない亜沙美の代わりに、残りのライフを振り絞ってウェイトレスを呼ぶ気遣いを魅せた太一
「えっと、その…ジンジャーエールを2つと…イチゴショートと……マロンケーキで…お願いしますっ!」
知らない人と対面で話す緊張から、ジックリとは話せなかったので勢いで注文した亜沙美
商品が届くまで時間があるので何か太一と話そうとしたのだが…太一はまだバテたままだった。俯(うつむ)いている彼を見ている亜沙美
………俺の女に手を出すんじゃねーよ!……
(さっき確かにそう言ってたよね…太一ってば本気?……いやいや、ナンパ男を威嚇する為の方便ってヤツだよね?でも…少しもその気がなかったとしたら、あんな場面で咄嗟に口に出るかな?でも、やっぱり太一は私の事を……)
あんな熱いセリフを言われた事など生まれてから今までで初めての事だった亜沙美は、そのセリフを思い出していると段々と顔が赤くなってきたが…女としては先程のは嬉しいとも思っていた
「お待たせしてすみません!ジンジャーエール2つと、イチゴショート、マロンケーキになります。ごゆっくりおくつろぎください」
商品を届けてくれたウェイトレスは、レシートを置くと忙しそうに次のテーブルへと移動して行った
「ん~!美味しいね太一!」
「(/◎\)ゴクゴクッ・・ぷはぁ!ふぅ、生き返った!…うん、甘い物が嬉しいよ」
マロンケーキを喜んで食べている太一の顔を見詰めている亜沙美
(太一の好きなケーキはマロンで合ってた。良かった、良かった♪)
その視線に気が付いた太一
「んっ?どうかしたか?」
(どうしよう…聞いちゃおうかな?でも…私が期待してるみたいに思われちゃうかな?…少し冗談っぽく言ってみるか!)
「あ、あのさぁ太一。さっきはありがとね」
「あぁ、ナンパ男の事か…気にすんなよ。むしろ怖い思いさせて悪かったな」
「でさ太一……「俺の女に手を出すんじゃねーよ!」あのセリフはシビレちゃったよぉ。太一ってば私の事、そんなに好きだったなんて知らなかったなぁ。震えちゃったよ?」
「ば、馬鹿っ!アレは……ナンパ男を追い返す為に……敢えて言っただけだろうが?嘘も方便!って奴だよ(汗)」
本当のところ太一は色々な意味で亜沙美の事が最近特に気になっているのだが…こうも真正面から言われてしまうと恥ずかしさが勝ってしまい、照れ隠しで誤魔化してしまった
「あはは!冗談だって!分かってるよ」
(あーあ、少し残念。でも、まぁ…そうだよね…太一が私を彼女になんてするハズが、無いよね…。私って頭悪いし、不登校気味だし…)
「と、ところでだな…」
「ん、なぁに?」
「ゴールデンウィークが近いから今日からナイトパレードをやるらしいんだけどさ…どうする、見ていくか?」
コレは太一なりの精一杯のアプローチだった。遊園地で2人で見るナイトパレード!絶対仲良くなれるイベントになるハズ!と考えての誘いだった
「ナイトパレード!?良いねぇ♪見たい、見たい!何時までやってるの?」
「19:00~19:30らしいぞ」
「そうなんだ!楽しそう!絶対見た……あっ!?」
その時、21時から定期的にしている配信の事を思い出した。太一とナイトパレード。VTuber活動の配信。亜沙美の心は揺れた
(パレードが終わってから速攻で帰ったら…何とか間に合わないかなぁ…)
続く
「ねぇねぇ、本当に大丈夫ぅ?顔色すっごく悪そうだけど?」
亜沙美のリクエストに応える形で【ブラックサイクロン】に一緒に乗った太一は、世界一高くて速いジェットコースターの凄さを体感してしまい、完全にテーブルに突っ伏していた
「あ、あはは…やるじゃねーか…ブラックサイクロン…はぁはぁ…今日は、この辺にしてやるぜ…」
「本当に駄目みたいねw……何か飲もうか?あ、そだ!甘い物でも食べない?楽になると思うよ」
「そうだな…注文は任せるわ。頼む…」
「ほいほい。あの…その…」
注文を頼まれた亜沙美は、太一の分も注文しようとウェイトレスに声を掛けようと頑張ったのだが……
いかんせん人見知りが発動してしまい大きな声を出せない。ウェイトレスも忙しい様で、細かいところにまで気を配る余裕もないようだ
「すんませーんっ!!」
「はい!スグに向かいます!」
「後は…頼んだぜ…」
「あ、うん……ありがと…」
恥ずかしさのせいで大声で呼べない亜沙美の代わりに、残りのライフを振り絞ってウェイトレスを呼ぶ気遣いを魅せた太一
「えっと、その…ジンジャーエールを2つと…イチゴショートと……マロンケーキで…お願いしますっ!」
知らない人と対面で話す緊張から、ジックリとは話せなかったので勢いで注文した亜沙美
商品が届くまで時間があるので何か太一と話そうとしたのだが…太一はまだバテたままだった。俯(うつむ)いている彼を見ている亜沙美
………俺の女に手を出すんじゃねーよ!……
(さっき確かにそう言ってたよね…太一ってば本気?……いやいや、ナンパ男を威嚇する為の方便ってヤツだよね?でも…少しもその気がなかったとしたら、あんな場面で咄嗟に口に出るかな?でも、やっぱり太一は私の事を……)
あんな熱いセリフを言われた事など生まれてから今までで初めての事だった亜沙美は、そのセリフを思い出していると段々と顔が赤くなってきたが…女としては先程のは嬉しいとも思っていた
「お待たせしてすみません!ジンジャーエール2つと、イチゴショート、マロンケーキになります。ごゆっくりおくつろぎください」
商品を届けてくれたウェイトレスは、レシートを置くと忙しそうに次のテーブルへと移動して行った
「ん~!美味しいね太一!」
「(/◎\)ゴクゴクッ・・ぷはぁ!ふぅ、生き返った!…うん、甘い物が嬉しいよ」
マロンケーキを喜んで食べている太一の顔を見詰めている亜沙美
(太一の好きなケーキはマロンで合ってた。良かった、良かった♪)
その視線に気が付いた太一
「んっ?どうかしたか?」
(どうしよう…聞いちゃおうかな?でも…私が期待してるみたいに思われちゃうかな?…少し冗談っぽく言ってみるか!)
「あ、あのさぁ太一。さっきはありがとね」
「あぁ、ナンパ男の事か…気にすんなよ。むしろ怖い思いさせて悪かったな」
「でさ太一……「俺の女に手を出すんじゃねーよ!」あのセリフはシビレちゃったよぉ。太一ってば私の事、そんなに好きだったなんて知らなかったなぁ。震えちゃったよ?」
「ば、馬鹿っ!アレは……ナンパ男を追い返す為に……敢えて言っただけだろうが?嘘も方便!って奴だよ(汗)」
本当のところ太一は色々な意味で亜沙美の事が最近特に気になっているのだが…こうも真正面から言われてしまうと恥ずかしさが勝ってしまい、照れ隠しで誤魔化してしまった
「あはは!冗談だって!分かってるよ」
(あーあ、少し残念。でも、まぁ…そうだよね…太一が私を彼女になんてするハズが、無いよね…。私って頭悪いし、不登校気味だし…)
「と、ところでだな…」
「ん、なぁに?」
「ゴールデンウィークが近いから今日からナイトパレードをやるらしいんだけどさ…どうする、見ていくか?」
コレは太一なりの精一杯のアプローチだった。遊園地で2人で見るナイトパレード!絶対仲良くなれるイベントになるハズ!と考えての誘いだった
「ナイトパレード!?良いねぇ♪見たい、見たい!何時までやってるの?」
「19:00~19:30らしいぞ」
「そうなんだ!楽しそう!絶対見た……あっ!?」
その時、21時から定期的にしている配信の事を思い出した。太一とナイトパレード。VTuber活動の配信。亜沙美の心は揺れた
(パレードが終わってから速攻で帰ったら…何とか間に合わないかなぁ…)
続く
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