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エルフ族の影
女王の提案
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「なっ!何を言ってるんですかあなたは?そこの神聖国からついてきた従者を私と一緒に消すだけで、貴方達の身の安全と、これからの生活を保証すると言ってるんですよ?これまで一緒に旅してきた事で情が湧いているのはわかります。しかし貴方達を騙し、魔王討伐後はこの世から消し去ろうとしていた国の人間ですよ。そんなもののために私からの提案を断るなんてありえない事でしょう!」
「いやいやいや、お姉さんが一緒だろうと無理無理!たとえあの強そうな魔王っぽい人が一緒だろうと、マルコイさんを敵に回すなんて絶対無理!俺はベアトリスちゃんと幸せな家庭を築く予定なんだから!」
お前女王の話聞いてなかったな‥
それは正真正銘本物の魔王だぞ。
アフロが耳の中まで入ってしまったか?
「エルフの女王よ。ひとつ言っておくが、俺は神聖国の従者じゃないぞ。ただの冒険者だ。」
「何を馬鹿な事を‥ただの冒険者が勇者と共に魔王と戦おうとするわけがないでしょう。嘘をつくのはおやめなさい。」
「はっはっは!それに関しては同意だな。ただの冒険者が魔王と戦えるはずがない。だがお前は魔王である我と戦える。下手すれば勇者を超える強者やもしれん‥お前は一体何者なのだ?タルタルソースを司る者か?」
ええい、うるさい魔王。
ちょっと格好つけるところだったのに、なんだタルタルソースを司る者って‥
「そんな馬鹿な!神聖国の従者ではないですって?ただの冒険者風情が何故他の世界から呼び出された勇者と一緒にいるのよ!?‥‥‥まあいいわ。勇者達よその冒険者達を殺すのよ。さすれば我らエルフがお前達勇者を全面的に支援するわ!」
ん~‥
化けの皮剥がれかけてますけど‥
「だからぁ‥俺の話聞いてた?無理ゲーだって。ましてやマルコイさんだけじゃなくて、アキーエさんにも喧嘩売れってことじゃん?俺は自殺願望ないっての。俺はそっちにつかないし、マルコイさんを裏切るつもりもないって。頭おかしいんじゃねーの?残念だけどほか当たってくれない?」
正人の言葉をぽかんと口を開けて聞いていた女王。
正人の言葉が終わると、みるみると顔が赤くなっていく。
「き、きさま!ひ、人族の分際でエルフの女王である私の提案を断るつもりか!ゆ、ゆるさん!この場で殺してやる!」
女王の顔が、それまでの優雅な表情から一転して怒りに震える顔になる。
「おいおい。短気だな。なんにせよ、話し合いとやらは終わりなのか?勝ち誇った顔で提案していたが、こうも無様に失敗するとはな。まあいい余興であった。ところで勇者を倒すのは魔王である我の仕事ではないのか?まあ貴様が倒すと言うのであれば我は構わんがな。我は高みの見物をさせてもらおう。」
魔王が席を立ち、その場から離れようとする。
「何を言っているんですか魔王様。勇者を倒すのは魔王様のお仕事ですわよ。アムピオン!固定を解除してください!」
「いいのか?我々の仕事はコイツらを味方に引き込む事じゃなかったのか?ここで【フィクスト】を解除すれば勇者は元より魔王も敵に回す事になるぞ?」
「ふん。魔王も勇者も人族を全て滅ぼせば問題ないわよ。それに人族を追い詰めて新たな勇者が現れるのであれば、魔王も同じ事。次の両者を味方に引き込めばいいわ。『あのお方』も言ってあったでしょう、これは女神に対してのささいな復讐だと。別に両者を味方にしなかったとしても今後の事に支障はないわ。わかったら早く解きなさい!」
何か嫌な予感がする。
『あのお方』の話をもう少し聞いて情報収集しておきたいが、放っておくとまずい。
俺はアムピオンの動きを止めるため、エンチャント:穿つ者を発動させる。
「氷雪よ!凍てつきによる裁きを『氷棺柱』!」
アムピオンが動きを見せる前に魔法を放つ。
「へぇ。いきなり魔法を放ってくるとはやるわね。でもこの程度でどうにかできるはずないでしょう?『火竜顕現』!」
俺とアムピオンの間に火で形取られた竜が現れる。
俺の魔法に対して火竜が前足を振り下ろす。
火竜の前足は凍りつき、火竜の動きが止まる。
さらに氷は身体全体に侵食して火竜の活動を強制的に停止させる。
「なっ!私の火竜を凍りつかせるなんて‥確かにただの冒険者じゃないみたいね。でも一足遅かったわ。」
女王はアムピオンを見る。
「ふっ。それじゃあ俺たちこそ高みの見物とさせてもらうか。『フィクスト』!」
突然身体に触れる空気が動き出したような感じがした。
「ぐっ!が、がぁぁぁ!」
そして魔王の雄叫びが城の中に響き渡った‥
「いやいやいや、お姉さんが一緒だろうと無理無理!たとえあの強そうな魔王っぽい人が一緒だろうと、マルコイさんを敵に回すなんて絶対無理!俺はベアトリスちゃんと幸せな家庭を築く予定なんだから!」
お前女王の話聞いてなかったな‥
それは正真正銘本物の魔王だぞ。
アフロが耳の中まで入ってしまったか?
「エルフの女王よ。ひとつ言っておくが、俺は神聖国の従者じゃないぞ。ただの冒険者だ。」
「何を馬鹿な事を‥ただの冒険者が勇者と共に魔王と戦おうとするわけがないでしょう。嘘をつくのはおやめなさい。」
「はっはっは!それに関しては同意だな。ただの冒険者が魔王と戦えるはずがない。だがお前は魔王である我と戦える。下手すれば勇者を超える強者やもしれん‥お前は一体何者なのだ?タルタルソースを司る者か?」
ええい、うるさい魔王。
ちょっと格好つけるところだったのに、なんだタルタルソースを司る者って‥
「そんな馬鹿な!神聖国の従者ではないですって?ただの冒険者風情が何故他の世界から呼び出された勇者と一緒にいるのよ!?‥‥‥まあいいわ。勇者達よその冒険者達を殺すのよ。さすれば我らエルフがお前達勇者を全面的に支援するわ!」
ん~‥
化けの皮剥がれかけてますけど‥
「だからぁ‥俺の話聞いてた?無理ゲーだって。ましてやマルコイさんだけじゃなくて、アキーエさんにも喧嘩売れってことじゃん?俺は自殺願望ないっての。俺はそっちにつかないし、マルコイさんを裏切るつもりもないって。頭おかしいんじゃねーの?残念だけどほか当たってくれない?」
正人の言葉をぽかんと口を開けて聞いていた女王。
正人の言葉が終わると、みるみると顔が赤くなっていく。
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女王の顔が、それまでの優雅な表情から一転して怒りに震える顔になる。
「おいおい。短気だな。なんにせよ、話し合いとやらは終わりなのか?勝ち誇った顔で提案していたが、こうも無様に失敗するとはな。まあいい余興であった。ところで勇者を倒すのは魔王である我の仕事ではないのか?まあ貴様が倒すと言うのであれば我は構わんがな。我は高みの見物をさせてもらおう。」
魔王が席を立ち、その場から離れようとする。
「何を言っているんですか魔王様。勇者を倒すのは魔王様のお仕事ですわよ。アムピオン!固定を解除してください!」
「いいのか?我々の仕事はコイツらを味方に引き込む事じゃなかったのか?ここで【フィクスト】を解除すれば勇者は元より魔王も敵に回す事になるぞ?」
「ふん。魔王も勇者も人族を全て滅ぼせば問題ないわよ。それに人族を追い詰めて新たな勇者が現れるのであれば、魔王も同じ事。次の両者を味方に引き込めばいいわ。『あのお方』も言ってあったでしょう、これは女神に対してのささいな復讐だと。別に両者を味方にしなかったとしても今後の事に支障はないわ。わかったら早く解きなさい!」
何か嫌な予感がする。
『あのお方』の話をもう少し聞いて情報収集しておきたいが、放っておくとまずい。
俺はアムピオンの動きを止めるため、エンチャント:穿つ者を発動させる。
「氷雪よ!凍てつきによる裁きを『氷棺柱』!」
アムピオンが動きを見せる前に魔法を放つ。
「へぇ。いきなり魔法を放ってくるとはやるわね。でもこの程度でどうにかできるはずないでしょう?『火竜顕現』!」
俺とアムピオンの間に火で形取られた竜が現れる。
俺の魔法に対して火竜が前足を振り下ろす。
火竜の前足は凍りつき、火竜の動きが止まる。
さらに氷は身体全体に侵食して火竜の活動を強制的に停止させる。
「なっ!私の火竜を凍りつかせるなんて‥確かにただの冒険者じゃないみたいね。でも一足遅かったわ。」
女王はアムピオンを見る。
「ふっ。それじゃあ俺たちこそ高みの見物とさせてもらうか。『フィクスト』!」
突然身体に触れる空気が動き出したような感じがした。
「ぐっ!が、がぁぁぁ!」
そして魔王の雄叫びが城の中に響き渡った‥
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