914 / 953
戦いの準備
段ボールは所定の場所に
しおりを挟む
「それで?そのダンボール・カネンブツさんが何のようだ?不燃物として、こいつらを持ち帰えるために来たとか?」
「ダンボール・レイノネンだ!なんだ、そのカネンブツやフネンブツとやらは?何故か馬鹿にされた気がするぞ‥まあいい。我々の目的は貴様の言う通り、その者達を預かりに来た。」
は?
人族は生きては返さん!みたいに襲いかかってくるんじゃないのか?
「ダンボール様!何をおっしゃってるんですか!この者達をすぐに皆殺しにするべきです!」
「ふむ。確かにその通りだとは思うが‥お前たちの状況から見て、同程度の人数にやられており、しかも人族は手傷すら負っておらん。よほど巧妙に罠を仕掛けられたのだろう?お前達がかかった罠だけではないかもしれん。この場で戦うのは分が悪いようだが?それともお前たちが実力で負けたのか?そうであれば我が軍の全力を持って討ち滅ぼさねばならぬが‥?」
「そ、それは‥そ、そうです!あの赤髪の女が人族ではありません!別種族であるはずですが、それを隠して我らに近づいてきました!化け物です!」
またお前は‥
自分が理解できない相手を化け物よばわりは酷いと思うぞ。
アキーエさん怒ると大変なんだからな。
段ボールとかすぐ燃えるぞ。
「ふむ。なるほどな‥薄汚い人族の中にも、時々特出した者がいるそうだ。我が愚弟が言っておった。その人族は美しく輝いていた‥とな。そのような人族などいるはずがないと言ったが、あの愚弟は聞きもしなかったがな。お前もその部類か?」
美しく輝いていた‥
何か寒気がするんですけど‥
もしかして変態の関係者ですか?
「ふん。まあいい。罠ごとお前達を始末してもいいが、それだと同胞や木々まで傷つけてしまうからな。当面の目的は果たした。我らが同胞をそのまま返すのであれば、お前達を無事に返してやろう。」
商人たちが持って来た武具類に目を向けると、すでにエルフたちが確保して持ち帰る準備をしていた。
そうだな‥
キリーエの兄貴たちがいるから俺たちもできれば大きな戦闘は避けたい。
これだけ敵が多いと、全てを守れるか心配だからな。
武具類を持っていかれるのは、商人たちにとっては痛いかもしれないが、高い勉強代と思ってもらおう。
「俺たちは別に構わない。最初からその条件で、そっちのエルフとは話をしていたしな。」
「そうか。ならばその者たちを引き取らせてもらう。」
エルフの数人がこちらに向かって歩いてくる。
そして負傷しているエルフたちに肩を貸して連れて行く。
「くそが‥王弟でなければ意地でも戦わせたものを‥その性格のせいで第三師団などと末席に座らせられているのがわからんのか‥」
負傷したエルフの中で、1番偉そうだった奴が何やらぶつくさ言っている。
王弟‥?
末席に座らせられた‥?
エルフは国という一つの生き物として他の国に戦争を仕掛けてるんじゃないのか?
もしかして一枚岩じゃないのかもしれないな‥
「ふむ。てっきり隙を見て襲撃してくるかと思ったが、そうではなかったようだな。薄汚い人族にしては真っ当だったようだ。」
薄汚い連発するな。
燃やすぞ、段ボール。
その時段ボールの目が鋭さを増した。
「しかしこれだけの人数のエルフに囲まれて、全く動じた様子がない。お前たちは危険だな。このまま別れては厄介かもしれん。我らエルフが人族如きに脅威を感じる事はないと思うが、後顧の憂いはたっておくべきだろうな。お前たち人族との約束を守る必要もあるまい。」
ん?
何かする気か?
ちっ!
少しはまともなやつだと思ったが‥
「これで死なないようであれば、次は油断などせず全力で相手をしてやろう。『水の上位精霊よ、濁流をつくり敵となる者を流し破壊せよ。水龍顕現!』」
段ボールの前に三体の水龍が姿を現す。
まずい!
広範囲の精霊術か!
商人たちが散らばっている状態では‥
そう思い周りを見渡すと、仲間たちが散らばってる商人たちの元に移動をしていた。
水龍が爆発し、大量の水が殺意を持って襲ってくる。
俺は近くにいたキリーエの兄の元に向かい、エンチャント:穿つ者を発動する。
「氷の意志よ、我の前に凍てつく息吹を『氷結界』!」
俺は目の前に迫る大量の水に氷魔法をかける。
迫り来る大量の水は凍りつき、水を防ぐ氷壁になる。
あの野郎。
もしかして変態の兄弟かもしれないし、戦争反対派なのかもしれないと思って油断した。
かなり長い時間、大量の濁流が流れた後には水龍もエルフ軍もその姿を消していた。
さすが騎士団の師団長だな。
確かに変態を超えるほどの精霊術だ。
だがお前は俺の仲間を舐め過ぎだな。
「みんな無事か?」
周りを見渡すと、それぞれが散らばった商人たちを守るように位置どりして濁流を防いでくれたようだ。
アキーエたちはもちろん、正人たちも動いてくれている。
さて、これだけの事をされたんだ。
第二戦はこちらから仕掛けさせてもらうからな。
「ダンボール・レイノネンだ!なんだ、そのカネンブツやフネンブツとやらは?何故か馬鹿にされた気がするぞ‥まあいい。我々の目的は貴様の言う通り、その者達を預かりに来た。」
は?
人族は生きては返さん!みたいに襲いかかってくるんじゃないのか?
「ダンボール様!何をおっしゃってるんですか!この者達をすぐに皆殺しにするべきです!」
「ふむ。確かにその通りだとは思うが‥お前たちの状況から見て、同程度の人数にやられており、しかも人族は手傷すら負っておらん。よほど巧妙に罠を仕掛けられたのだろう?お前達がかかった罠だけではないかもしれん。この場で戦うのは分が悪いようだが?それともお前たちが実力で負けたのか?そうであれば我が軍の全力を持って討ち滅ぼさねばならぬが‥?」
「そ、それは‥そ、そうです!あの赤髪の女が人族ではありません!別種族であるはずですが、それを隠して我らに近づいてきました!化け物です!」
またお前は‥
自分が理解できない相手を化け物よばわりは酷いと思うぞ。
アキーエさん怒ると大変なんだからな。
段ボールとかすぐ燃えるぞ。
「ふむ。なるほどな‥薄汚い人族の中にも、時々特出した者がいるそうだ。我が愚弟が言っておった。その人族は美しく輝いていた‥とな。そのような人族などいるはずがないと言ったが、あの愚弟は聞きもしなかったがな。お前もその部類か?」
美しく輝いていた‥
何か寒気がするんですけど‥
もしかして変態の関係者ですか?
「ふん。まあいい。罠ごとお前達を始末してもいいが、それだと同胞や木々まで傷つけてしまうからな。当面の目的は果たした。我らが同胞をそのまま返すのであれば、お前達を無事に返してやろう。」
商人たちが持って来た武具類に目を向けると、すでにエルフたちが確保して持ち帰る準備をしていた。
そうだな‥
キリーエの兄貴たちがいるから俺たちもできれば大きな戦闘は避けたい。
これだけ敵が多いと、全てを守れるか心配だからな。
武具類を持っていかれるのは、商人たちにとっては痛いかもしれないが、高い勉強代と思ってもらおう。
「俺たちは別に構わない。最初からその条件で、そっちのエルフとは話をしていたしな。」
「そうか。ならばその者たちを引き取らせてもらう。」
エルフの数人がこちらに向かって歩いてくる。
そして負傷しているエルフたちに肩を貸して連れて行く。
「くそが‥王弟でなければ意地でも戦わせたものを‥その性格のせいで第三師団などと末席に座らせられているのがわからんのか‥」
負傷したエルフの中で、1番偉そうだった奴が何やらぶつくさ言っている。
王弟‥?
末席に座らせられた‥?
エルフは国という一つの生き物として他の国に戦争を仕掛けてるんじゃないのか?
もしかして一枚岩じゃないのかもしれないな‥
「ふむ。てっきり隙を見て襲撃してくるかと思ったが、そうではなかったようだな。薄汚い人族にしては真っ当だったようだ。」
薄汚い連発するな。
燃やすぞ、段ボール。
その時段ボールの目が鋭さを増した。
「しかしこれだけの人数のエルフに囲まれて、全く動じた様子がない。お前たちは危険だな。このまま別れては厄介かもしれん。我らエルフが人族如きに脅威を感じる事はないと思うが、後顧の憂いはたっておくべきだろうな。お前たち人族との約束を守る必要もあるまい。」
ん?
何かする気か?
ちっ!
少しはまともなやつだと思ったが‥
「これで死なないようであれば、次は油断などせず全力で相手をしてやろう。『水の上位精霊よ、濁流をつくり敵となる者を流し破壊せよ。水龍顕現!』」
段ボールの前に三体の水龍が姿を現す。
まずい!
広範囲の精霊術か!
商人たちが散らばっている状態では‥
そう思い周りを見渡すと、仲間たちが散らばってる商人たちの元に移動をしていた。
水龍が爆発し、大量の水が殺意を持って襲ってくる。
俺は近くにいたキリーエの兄の元に向かい、エンチャント:穿つ者を発動する。
「氷の意志よ、我の前に凍てつく息吹を『氷結界』!」
俺は目の前に迫る大量の水に氷魔法をかける。
迫り来る大量の水は凍りつき、水を防ぐ氷壁になる。
あの野郎。
もしかして変態の兄弟かもしれないし、戦争反対派なのかもしれないと思って油断した。
かなり長い時間、大量の濁流が流れた後には水龍もエルフ軍もその姿を消していた。
さすが騎士団の師団長だな。
確かに変態を超えるほどの精霊術だ。
だがお前は俺の仲間を舐め過ぎだな。
「みんな無事か?」
周りを見渡すと、それぞれが散らばった商人たちを守るように位置どりして濁流を防いでくれたようだ。
アキーエたちはもちろん、正人たちも動いてくれている。
さて、これだけの事をされたんだ。
第二戦はこちらから仕掛けさせてもらうからな。
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる