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戦いの準備
冒険者への助力
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「冒険者ギルドに何の用事があるんですか?」
「あ、私じゃないんですけど私の友人が依頼を出してて。その依頼を受けてくれた人がいたから、その報酬を預けに行くところなんです。」
「友人ですか?」
「ええ。冒険者ギルドもない小さな村に住んでるんですけど、最近近くにオークの村ができたみたいで‥報酬も満足に払えないような状況で、私も報酬を出したんですけど、足してもとてもオークの村を討伐するような報酬は出せなかったんです。」
ただのオークならそれほど高い報酬は必要ないが、オークの村となると話は違う。
下手するとオークの上位種がいるかもしれないからな。
「そんな少ない報酬でも引き受けてくれた冒険者の人がいて。なんでもその人は報酬なんてどうでもいいと。困っている人がいれば助ける、それが冒険者だと言って友達の村に向かったそうです。」
なんだって‥
冒険者でそんな人がいるのか‥
ほとんどの冒険者は生活のために戦っている。
だから報酬に見合った依頼を受ける。
だけどその人は報酬ではなく、困っている人の依頼だから受けたと言う。
そうか‥
「なあタールさん。その人が依頼を受けたのはいつだ?」
「今日の朝ギルドから連絡があったけど、依頼をいけた人は昨日の夕方だったそうよ。」
「そのタールさんの友人の村はここから遠いのか?」
「そうね、徒歩で2日程度かしら。馬車を使えばもっと早いんだけど、村まで馬車は出てないから。」
なるほど。
だとしたらまだ間に合うかもしれないな。
「その友人の村の場所を教えてもらっていいか?」
「いいけど‥まさかお兄さんも行こうって言うの?私が言うのもあれだけど、とても危険だと思うわ。お兄さんがどれくらい強いか知らないけど、無茶しないで。」
「心配しなくていいよ。こう見えて割と強いんだ。それにこっちには魔道具を自由自在に操る『魔道具の勇者』がいるんだ。そう簡単にやられたりしないよ。」
「『魔道具の勇者』?‥‥‥わかったわ。そこまで自信持って言ってくれるのなら‥友人の村はアースンから東に2日程進んだところで、森のそばにあるわ。その森にオークの村ができたみたいなの。ごめんねお兄さん‥‥友人と、その優しい冒険者さんを助けて‥」
「ああ、任せとけ!」
その冒険者がどれくらいの冒険者ランクかわからない。
だが、ギルドがオークの村討伐を許可したんだ。
それほど低くはあるまい。
高ランク冒険者になっても、困っている人を助ける‥そんな貴重な冒険者を死なせたくはない。
「卓、ラケッツさん。悪いけど、獣人国に帰る前に少し寄り道するぞ。」
「承知いたしました!ここでマルコイ様印の特製魔道具が活躍するわけですね!う~ん‥楽しみ過ぎる!」
「はぁ‥‥‥ちなみに『魔道具の勇者』って自分の事ですよね‥?」
「何を言ってるんだラケッツさん。当たり前じゃないか!」
「当たり前じゃないです!まだそれを了承したつもりはないです!」
「またまた。活躍はイーキェさんにばっちり伝えとくから。」
「うっ‥わ、わかりました。頑張ってみます。」
いいぞ、チョロケッツ。
さてと、それじゃあ正義の冒険者を助けに行きますかね!
「マルコイ様、依頼を受けた冒険者と1日時間差がありますが、如何いたしますか?」
「ん?羽根人形があるだろ。魔力込めれはかなりの速さが出るからすぐ追いつけるぞ。」
「なるほど。ところでその羽根人形とやらは、自分にも扱えるんでしょうか?」
ん?
「羽根人形だよ。卓も使った事あるだろ?」
「いえ、自分はマルコイ様の魔道具は全て舐めるように拝見しましたが、畏れ多くて使ってはおりません。」
「あ、マルコイさん。俺も使った事はあるけど、そんな長距離は飛んだ事ないっすよ。」
むむむ‥
なんてこった。
ここで卓とラケッツさんがまともに飛べるように練習してたら、間に合わなくなってしまう。
あれだけタールさんに、任せとけって大見栄切ったのに間に合いませんでしたとかかっこ悪過ぎるぞ‥
自動二輪車は作れたとしても、これも練習がいるはず。
多分ラケッツさんは自動二輪車に乗ったら、スピード出し過ぎてどこかにぶつかって再起不能になってしまいそうな気がする。
仕方ない‥
俺は『スペース』から魔道具を取り出す。
「これなら問題ないだろ?ラケッツさんも使った事あるし、これなら練習の必要もそれほどないからな。」
俺が取り出したのは、蜘蛛のような多脚の魔道具、『脚がいっぱい速いぞ君』だ。
これがあれば羽根人形程ではないが、普通に徒歩で歩くよりも遥かに速い。
おそらく1日くらいの遅れならすぐに取り戻すはず。
今から出れば多分冒険者に追いつくだろう。
「それじゃあすぐに『脚がいっぱい速いぞ君』を起動させてくれ。自分が進む代わりに、魔道具が動いてくれるから。」
そうなんだよね。
魔道具がかなりのスピードで動いてくれるけど、これって中に乗ってる人も動かないといけないんだよね‥
ラケッツさんも卓もバテなきゃいいけど‥
「あ、私じゃないんですけど私の友人が依頼を出してて。その依頼を受けてくれた人がいたから、その報酬を預けに行くところなんです。」
「友人ですか?」
「ええ。冒険者ギルドもない小さな村に住んでるんですけど、最近近くにオークの村ができたみたいで‥報酬も満足に払えないような状況で、私も報酬を出したんですけど、足してもとてもオークの村を討伐するような報酬は出せなかったんです。」
ただのオークならそれほど高い報酬は必要ないが、オークの村となると話は違う。
下手するとオークの上位種がいるかもしれないからな。
「そんな少ない報酬でも引き受けてくれた冒険者の人がいて。なんでもその人は報酬なんてどうでもいいと。困っている人がいれば助ける、それが冒険者だと言って友達の村に向かったそうです。」
なんだって‥
冒険者でそんな人がいるのか‥
ほとんどの冒険者は生活のために戦っている。
だから報酬に見合った依頼を受ける。
だけどその人は報酬ではなく、困っている人の依頼だから受けたと言う。
そうか‥
「なあタールさん。その人が依頼を受けたのはいつだ?」
「今日の朝ギルドから連絡があったけど、依頼をいけた人は昨日の夕方だったそうよ。」
「そのタールさんの友人の村はここから遠いのか?」
「そうね、徒歩で2日程度かしら。馬車を使えばもっと早いんだけど、村まで馬車は出てないから。」
なるほど。
だとしたらまだ間に合うかもしれないな。
「その友人の村の場所を教えてもらっていいか?」
「いいけど‥まさかお兄さんも行こうって言うの?私が言うのもあれだけど、とても危険だと思うわ。お兄さんがどれくらい強いか知らないけど、無茶しないで。」
「心配しなくていいよ。こう見えて割と強いんだ。それにこっちには魔道具を自由自在に操る『魔道具の勇者』がいるんだ。そう簡単にやられたりしないよ。」
「『魔道具の勇者』?‥‥‥わかったわ。そこまで自信持って言ってくれるのなら‥友人の村はアースンから東に2日程進んだところで、森のそばにあるわ。その森にオークの村ができたみたいなの。ごめんねお兄さん‥‥友人と、その優しい冒険者さんを助けて‥」
「ああ、任せとけ!」
その冒険者がどれくらいの冒険者ランクかわからない。
だが、ギルドがオークの村討伐を許可したんだ。
それほど低くはあるまい。
高ランク冒険者になっても、困っている人を助ける‥そんな貴重な冒険者を死なせたくはない。
「卓、ラケッツさん。悪いけど、獣人国に帰る前に少し寄り道するぞ。」
「承知いたしました!ここでマルコイ様印の特製魔道具が活躍するわけですね!う~ん‥楽しみ過ぎる!」
「はぁ‥‥‥ちなみに『魔道具の勇者』って自分の事ですよね‥?」
「何を言ってるんだラケッツさん。当たり前じゃないか!」
「当たり前じゃないです!まだそれを了承したつもりはないです!」
「またまた。活躍はイーキェさんにばっちり伝えとくから。」
「うっ‥わ、わかりました。頑張ってみます。」
いいぞ、チョロケッツ。
さてと、それじゃあ正義の冒険者を助けに行きますかね!
「マルコイ様、依頼を受けた冒険者と1日時間差がありますが、如何いたしますか?」
「ん?羽根人形があるだろ。魔力込めれはかなりの速さが出るからすぐ追いつけるぞ。」
「なるほど。ところでその羽根人形とやらは、自分にも扱えるんでしょうか?」
ん?
「羽根人形だよ。卓も使った事あるだろ?」
「いえ、自分はマルコイ様の魔道具は全て舐めるように拝見しましたが、畏れ多くて使ってはおりません。」
「あ、マルコイさん。俺も使った事はあるけど、そんな長距離は飛んだ事ないっすよ。」
むむむ‥
なんてこった。
ここで卓とラケッツさんがまともに飛べるように練習してたら、間に合わなくなってしまう。
あれだけタールさんに、任せとけって大見栄切ったのに間に合いませんでしたとかかっこ悪過ぎるぞ‥
自動二輪車は作れたとしても、これも練習がいるはず。
多分ラケッツさんは自動二輪車に乗ったら、スピード出し過ぎてどこかにぶつかって再起不能になってしまいそうな気がする。
仕方ない‥
俺は『スペース』から魔道具を取り出す。
「これなら問題ないだろ?ラケッツさんも使った事あるし、これなら練習の必要もそれほどないからな。」
俺が取り出したのは、蜘蛛のような多脚の魔道具、『脚がいっぱい速いぞ君』だ。
これがあれば羽根人形程ではないが、普通に徒歩で歩くよりも遥かに速い。
おそらく1日くらいの遅れならすぐに取り戻すはず。
今から出れば多分冒険者に追いつくだろう。
「それじゃあすぐに『脚がいっぱい速いぞ君』を起動させてくれ。自分が進む代わりに、魔道具が動いてくれるから。」
そうなんだよね。
魔道具がかなりのスピードで動いてくれるけど、これって中に乗ってる人も動かないといけないんだよね‥
ラケッツさんも卓もバテなきゃいいけど‥
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