849 / 953
愛別離苦
名探偵
しおりを挟む
一応試してみるか‥?
アシュラくんに鉄盾を装備させて、擬似鉄塊にしたらミミウの攻撃を一回くらいは防げるんじゃないだろうか‥
いや、カエルのように潰されるのがオチだろう。
全部を鉄盾で囲んで、中に衝撃が通らないようにクッション的なものを使えば‥
いやいや、一回防いだところで反撃する事ができない。
お互いの健闘を讃えてという形であれば、攻撃は必須だろう‥
最初に攻撃をして、その後殻に籠るか‥?
‥‥‥‥‥いやダメだって。
何故王様を戦わせる前提で考えてるんだよ。
王様死んじゃうよ!
せっかく王座を取り戻したのに、カエルみたいに潰れちゃうよ!
いかんいかん。
色々あって疲れてるのかもしれないな‥
「妙案だが、とりあえず却下だ。その親子の力に差があり過ぎる。親が簡単にぶっ飛ばされたら立つ瀬がないだろう。」
「なるほど!それなら、その親を鍛えると言う訳ですな!」
えーい、そこから離れないか、この脳筋め。
「ほんにんしだい‥」
「ん?あ、ああ‥本人たち次第って事か。まあそりゃそうだよな。他人が心配しててもどうしようもないもんな。」
「ミミウ‥おうじょでもかわらない‥」
俺はリルの顔を片手で掴み上げてその場を離れる。
「ちょ、お前なんで知ってるんだよ!っていててて‥」
「フシャーッ!」
リルのトラウマを呼び覚ましたらしいが、今はそれどころじゃない。
手を引っ掻かれたので思わずリルを離してしまう。
猫科のような動きで物陰に隠れて、こちらを威嚇するリル。
「すまんすまん。いや、それよりも何で知ってるんだ?」
「フシャーッ!」
いかん、少し慣れる前の野良猫に戻ってしまったか?
「リル、お前につくった刀とお揃いの脇差をつくっろうと思ってるんだ。やっぱり侍といったら刀を2本持ってないとな。」
「フーッ、フーッ‥くれる‥?」
「ああ。出来たらあげるよ。それよりも何でミミウの事わかったんだ?」
「おうさま‥ひめさまのなまえよんだ‥ミミウひろわれた‥マルコイがきいてきた‥わかった‥」
こいつ猫科するたびに言語能力低下していってないか‥?
「まさかリルが気づくとはな。」
「まかせろ‥」
リルがドヤ顔をしている‥
‥‥なんかムカつく‥
アレカンドロと同じ脳筋とばかり思っていたが‥
まさかこんなところに名探偵がいるとは思わなかったぜ。
「とりあえずまだ内緒にしといてくれよ。じゃないと脇差は見送るからな。」
「しんぱいない‥もうあたまからきえた‥」
君の頭の作りの方が心配だよ‥
「でも確かに本人次第だよな。」
本人がどうしたいってとこだろうし、出来れば育ての親であるイルムさんにも話を聞いてみたいよな。
とりあえずミミウにもし生みの親がいたら会いたいか聞いてみるか。
「ありがとう2人とも。それじゃあ模擬戦もほどほどにしとけよ。」
「アレカンドロしだい‥」
まあそうだよね。
「承知いたしました!ところでその親御さんの特訓はいつから始めたらいいですか!」
「なんでだよ!」
とりあえずアレカンドロさんは、落とした頭のネジを探すのが先だと思います‥
さて当の本人であるミミウさんはどこにいるかな‥?
宿の食堂を見て回るが、ミミウもいないし空になった大量の皿もないようだ。
ここでご飯を食べてないって事は、外で食べてるかご飯で釣られて誘拐されたかだな‥
まあ誘拐したら、アジトごと崩壊するんだけどね。
建物が壊れる音がしないから、街で大人しく食べてるんだろうけど‥
でもほとんどの建物が建設中や修繕中だったりするから、食べる所もあまりないと思うんだが‥
ぶらぶらと商店街らしいところを歩く。
やはりほとんどの店が休業中のようだ。
「さすがですね、ミミウさん‥もうはピクリとも動けません‥回復魔法を使っても動かなくなる程のダメージを受けるとは思いませんでした‥」
おや?
「もっとお願いするですぅ!」
なんだなんだ?
ミミウと‥‥もしかして恵か?
この2人が一緒にいるのも珍しいが、まさかこっちも模擬戦でもやってるのか?
こんな街中で暴れたら、せっかく復興中の街がまた崩壊するぞ!
建物が壊れる音がしなかったので油断していた。
俺は慌てて声がした方に向かって走る。
頼むから暴れてないでくれよ。
「もうダメですか?」
やめろ、ミミウ。
もうこれ以上暴れるんじゃない‥
どうやら声が聞こえたのは、辛うじて崩壊を免れていた建物の中のようだ。
俺は急いで建物の中に入る。
その中には‥‥‥
大の字で寝転がっている恵と‥
空の皿に囲まれて涙目になっているミミウがいた‥
アシュラくんに鉄盾を装備させて、擬似鉄塊にしたらミミウの攻撃を一回くらいは防げるんじゃないだろうか‥
いや、カエルのように潰されるのがオチだろう。
全部を鉄盾で囲んで、中に衝撃が通らないようにクッション的なものを使えば‥
いやいや、一回防いだところで反撃する事ができない。
お互いの健闘を讃えてという形であれば、攻撃は必須だろう‥
最初に攻撃をして、その後殻に籠るか‥?
‥‥‥‥‥いやダメだって。
何故王様を戦わせる前提で考えてるんだよ。
王様死んじゃうよ!
せっかく王座を取り戻したのに、カエルみたいに潰れちゃうよ!
いかんいかん。
色々あって疲れてるのかもしれないな‥
「妙案だが、とりあえず却下だ。その親子の力に差があり過ぎる。親が簡単にぶっ飛ばされたら立つ瀬がないだろう。」
「なるほど!それなら、その親を鍛えると言う訳ですな!」
えーい、そこから離れないか、この脳筋め。
「ほんにんしだい‥」
「ん?あ、ああ‥本人たち次第って事か。まあそりゃそうだよな。他人が心配しててもどうしようもないもんな。」
「ミミウ‥おうじょでもかわらない‥」
俺はリルの顔を片手で掴み上げてその場を離れる。
「ちょ、お前なんで知ってるんだよ!っていててて‥」
「フシャーッ!」
リルのトラウマを呼び覚ましたらしいが、今はそれどころじゃない。
手を引っ掻かれたので思わずリルを離してしまう。
猫科のような動きで物陰に隠れて、こちらを威嚇するリル。
「すまんすまん。いや、それよりも何で知ってるんだ?」
「フシャーッ!」
いかん、少し慣れる前の野良猫に戻ってしまったか?
「リル、お前につくった刀とお揃いの脇差をつくっろうと思ってるんだ。やっぱり侍といったら刀を2本持ってないとな。」
「フーッ、フーッ‥くれる‥?」
「ああ。出来たらあげるよ。それよりも何でミミウの事わかったんだ?」
「おうさま‥ひめさまのなまえよんだ‥ミミウひろわれた‥マルコイがきいてきた‥わかった‥」
こいつ猫科するたびに言語能力低下していってないか‥?
「まさかリルが気づくとはな。」
「まかせろ‥」
リルがドヤ顔をしている‥
‥‥なんかムカつく‥
アレカンドロと同じ脳筋とばかり思っていたが‥
まさかこんなところに名探偵がいるとは思わなかったぜ。
「とりあえずまだ内緒にしといてくれよ。じゃないと脇差は見送るからな。」
「しんぱいない‥もうあたまからきえた‥」
君の頭の作りの方が心配だよ‥
「でも確かに本人次第だよな。」
本人がどうしたいってとこだろうし、出来れば育ての親であるイルムさんにも話を聞いてみたいよな。
とりあえずミミウにもし生みの親がいたら会いたいか聞いてみるか。
「ありがとう2人とも。それじゃあ模擬戦もほどほどにしとけよ。」
「アレカンドロしだい‥」
まあそうだよね。
「承知いたしました!ところでその親御さんの特訓はいつから始めたらいいですか!」
「なんでだよ!」
とりあえずアレカンドロさんは、落とした頭のネジを探すのが先だと思います‥
さて当の本人であるミミウさんはどこにいるかな‥?
宿の食堂を見て回るが、ミミウもいないし空になった大量の皿もないようだ。
ここでご飯を食べてないって事は、外で食べてるかご飯で釣られて誘拐されたかだな‥
まあ誘拐したら、アジトごと崩壊するんだけどね。
建物が壊れる音がしないから、街で大人しく食べてるんだろうけど‥
でもほとんどの建物が建設中や修繕中だったりするから、食べる所もあまりないと思うんだが‥
ぶらぶらと商店街らしいところを歩く。
やはりほとんどの店が休業中のようだ。
「さすがですね、ミミウさん‥もうはピクリとも動けません‥回復魔法を使っても動かなくなる程のダメージを受けるとは思いませんでした‥」
おや?
「もっとお願いするですぅ!」
なんだなんだ?
ミミウと‥‥もしかして恵か?
この2人が一緒にいるのも珍しいが、まさかこっちも模擬戦でもやってるのか?
こんな街中で暴れたら、せっかく復興中の街がまた崩壊するぞ!
建物が壊れる音がしなかったので油断していた。
俺は慌てて声がした方に向かって走る。
頼むから暴れてないでくれよ。
「もうダメですか?」
やめろ、ミミウ。
もうこれ以上暴れるんじゃない‥
どうやら声が聞こえたのは、辛うじて崩壊を免れていた建物の中のようだ。
俺は急いで建物の中に入る。
その中には‥‥‥
大の字で寝転がっている恵と‥
空の皿に囲まれて涙目になっているミミウがいた‥
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
矢車菊の花咲く丘で
六道イオリ/剣崎月
ファンタジー
ある日カサンドラは
墓地で怪我をした老人と見知らぬ男に遭遇した
その老人から行方不明になった娘を探して欲しいと頼まれる
行方不明になった娘の行方を
墓地で会った見知らぬ男ことトリスタンを手下に加え娘の行方を追うことに――
「そんなこともあったわね」
「はいはい、ありましたね、姫さま」
二人は小高い丘から青い花が咲く平原を眺める
※重複投稿※
異世界二度目のおっさん、どう考えても高校生勇者より強い
八神 凪
ファンタジー
旧題:久しぶりに異世界召喚に巻き込まれたおっさんの俺は、どう考えても一緒に召喚された勇者候補よりも強い
【第二回ファンタジーカップ大賞 編集部賞受賞! 書籍化します!】
高柳 陸はどこにでもいるサラリーマン。
満員電車に揺られて上司にどやされ、取引先には愛想笑い。
彼女も居ないごく普通の男である。
そんな彼が定時で帰宅しているある日、どこかの飲み屋で一杯飲むかと考えていた。
繁華街へ繰り出す陸。
まだ時間が早いので学生が賑わっているなと懐かしさに目を細めている時、それは起きた。
陸の前を歩いていた男女の高校生の足元に紫色の魔法陣が出現した。
まずい、と思ったが少し足が入っていた陸は魔法陣に吸い込まれるように引きずられていく。
魔法陣の中心で困惑する男女の高校生と陸。そして眼鏡をかけた女子高生が中心へ近づいた瞬間、目の前が真っ白に包まれる。
次に目が覚めた時、男女の高校生と眼鏡の女子高生、そして陸の目の前には中世のお姫様のような恰好をした女性が両手を組んで声を上げる。
「異世界の勇者様、どうかこの国を助けてください」と。
困惑する高校生に自分はこの国の姫でここが剣と魔法の世界であること、魔王と呼ばれる存在が世界を闇に包もうとしていて隣国がそれに乗じて我が国に攻めてこようとしていると説明をする。
元の世界に戻る方法は魔王を倒すしかないといい、高校生二人は渋々了承。
なにがなんだか分からない眼鏡の女子高生と陸を見た姫はにこやかに口を開く。
『あなた達はなんですか? 自分が召喚したのは二人だけなのに』
そう言い放つと城から追い出そうとする姫。
そこで男女の高校生は残った女生徒は幼馴染だと言い、自分と一緒に行こうと提案。
残された陸は慣れた感じで城を出て行くことに決めた。
「さて、久しぶりの異世界だが……前と違う世界みたいだな」
陸はしがないただのサラリーマン。
しかしその実態は過去に異世界へ旅立ったことのある経歴を持つ男だった。
今度も魔王がいるのかとため息を吐きながら、陸は以前手に入れた力を駆使し異世界へと足を踏み出す――
グラティールの公爵令嬢
てるゆーぬ(旧名:てるゆ)
ファンタジー
ファンタジーランキング1位を達成しました!女主人公のゲーム異世界転生(主人公は恋愛しません)
ゲーム知識でレアアイテムをゲットしてチート無双、ざまぁ要素、島でスローライフなど、やりたい放題の異世界ライフを楽しむ。
苦戦展開ナシ。ほのぼのストーリーでストレスフリー。
錬金術要素アリ。クラフトチートで、ものづくりを楽しみます。
グルメ要素アリ。お酒、魔物肉、サバイバル飯など充実。
上述の通り、主人公は恋愛しません。途中、婚約されるシーンがありますが婚約破棄に持ち込みます。主人公のルチルは生涯にわたって独身を貫くストーリーです。
広大な異世界ワールドを旅する物語です。冒険にも出ますし、海を渡ったりもします。
【本編完結済】転生歌姫の舞台裏〜ゲームに酷似した異世界にTS憑依転生した俺/私は人気絶頂の歌姫冒険者となって歌声で世界を救う!
O.T.I
ファンタジー
★本編完結しました!
★150万字超の大長編!
何らかの理由により死んでしまったらしい【俺】は、不思議な世界で出会った女神に請われ、生前やり込んでいたゲームに酷似した世界へと転生することになった。
転生先はゲームで使っていたキャラに似た人物との事だったが、しかしそれは【俺】が思い浮かべていた人物ではなく……
結果として転生・転性してしまった彼…改め彼女は、人気旅芸人一座の歌姫、兼冒険者として新たな人生を歩み始めた。
しかし、その暮らしは平穏ばかりではなく……
彼女は自身が転生する原因となった事件をきっかけに、やがて世界中を巻き込む大きな事件に関わることになる。
これは彼女が多くの仲間たちと出会い、共に力を合わせて事件を解決し……やがて英雄に至るまでの物語。
王道展開の異世界TS転生ファンタジー長編!ここに開幕!!
※TS(性転換)転生ものです。精神的なBL要素を含みますので、苦手な方はご注意ください。
妹はわたくしの物を何でも欲しがる。何でも、わたくしの全てを……そうして妹の元に残るモノはさて、なんでしょう?
ラララキヲ
ファンタジー
姉と下に2歳離れた妹が居る侯爵家。
両親は可愛く生まれた妹だけを愛し、可愛い妹の為に何でもした。
妹が嫌がることを排除し、妹の好きなものだけを周りに置いた。
その為に『お城のような別邸』を作り、妹はその中でお姫様となった。
姉はそのお城には入れない。
本邸で使用人たちに育てられた姉は『次期侯爵家当主』として恥ずかしくないように育った。
しかしそれをお城の窓から妹は見ていて不満を抱く。
妹は騒いだ。
「お姉さまズルい!!」
そう言って姉の着ていたドレスや宝石を奪う。
しかし…………
末娘のお願いがこのままでは叶えられないと気付いた母親はやっと重い腰を上げた。愛する末娘の為に母親は無い頭を振り絞って素晴らしい方法を見つけた。
それは『悪魔召喚』
悪魔に願い、
妹は『姉の全てを手に入れる』……──
※作中は[姉視点]です。
※一話が短くブツブツ進みます
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げました。
【完結】王女様の暇つぶしに私を巻き込まないでください
むとうみつき
ファンタジー
暇を持て余した王女殿下が、自らの婚約者候補達にゲームの提案。
「勉強しか興味のない、あのガリ勉女を恋に落としなさい!」
それって私のことだよね?!
そんな王女様の話しをうっかり聞いてしまっていた、ガリ勉女シェリル。
でもシェリルには必死で勉強する理由があって…。
長編です。
よろしくお願いします。
カクヨムにも投稿しています。
〈とりあえずまた〆〉婚約破棄? ちょうどいいですわ、断罪の場には。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
辺境伯令嬢バルバラ・ザクセットは、第一王子セインの誕生パーティの場で婚約破棄を言い渡された。
だがその途端周囲がざわめき、空気が変わる。
父王も王妃も絶望にへたりこみ、セインの母第三側妃は彼の頬を打ち叱責した後、毒をもって自害する。
そしてバルバラは皇帝の代理人として、パーティ自体をチェイルト王家自体に対する裁判の場に変えるのだった。
番外編1……裁判となった事件の裏側を、その首謀者三人のうちの一人カイシャル・セルーメ視点であちこち移動しながら30年くらいのスパンで描いています。シリアス。
番外編2……マリウラ視点のその後。もう絶対に関わりにならないと思っていたはずの人々が何故か自分のところに相談しにやってくるという。お気楽話。
番外編3……辺境伯令嬢バルバラの動きを、彼女の本当の婚約者で護衛騎士のシェイデンの視点から見た話。番外1の少し後の部分も入ってます。
*カテゴリが恋愛にしてありますが本編においては恋愛要素は薄いです。
*むしろ恋愛は番外編の方に集中しました。
3/31
番外の番外「円盤太陽杯優勝者の供述」短期連載です。
恋愛大賞にひっかからなかったこともあり、カテゴリを変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる