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愛別離苦

ぐりぐりゴーレム君

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「‥‥むう‥なんだそのモンスターは‥‥」

「搭乗型ゴーレムの量産型である『ぐりぐりゴーレム君』だ!お前の相手は自動人形じゃなくて、俺が直接操作して相手してやるぞ。」

ふふん。

ゴーレムを1番上手く扱えるのはスキャンだが、俺もその操作を近くで見ていたんだ。

何となく扱えるに決まっている。
それにドリルパンチも決まったしな。

「行くぞ!」

俺はゴーレムを操る。

ゴーレムの足元にある魔力回路から風が放出され、ゴーレムの身体が浮くように移動する。

そしてゴーレムは円を描くように移動して、徐々にダリックから距離を取る。

「‥‥逃げる気か‥逃さんぞ‥‥‥」

違うわい!

前に動かなかっただけだ!



えっと‥

こうか?

ゴーレムがダリックに向けて猛スピードで突撃する。

「‥‥ぬぐ‥‥」

ゴーレムはダリックに正面からぶつかる。

ダリックは紫腕を使い攻撃を防ぐ。

力は均衡しその場でお互いの動きが止まる。

「‥‥ぐぬ‥ふざけよって‥」

紫腕の先端はゴーレムを押し返しながも2つに分かれ、先端の1つが俺に向かってきた。

「‥しね‥」

ぬう!

死なん!

えっと攻撃をするには、この辺にスイッチ付けてたよな‥

これだっけ‥?

俺が操舵棒を押し込むと肩に収まっていた直径20センチほどの穴の空いた鉄の棒が持ち上がる。

それは肩上に設置され、その口径をダリックに向ける。

狙う場所って目視だよな。

これで当たるよね‥?

俺は操舵棒を引く。

すると肩上の穴の空いた鉄の棒から轟音が鳴り響き、鉄の球が放出される。

鉄の球は迫ってきたダリックの腕を弾き飛ばし、そのままダリックに直撃する。

「‥ぐはっ‥‥」

球はダリックの身体を貫通して地面に穴を空ける。
ダリックの身体は力を失ったように、そのまま地面に座り込んだ。



おお!
ちょっとびっくりするくらいの威力じゃないか。

まさか紫色の腕を吹っ飛ばして、ダリックの身体に風穴を空けるとは思わなかった。

「‥‥ぐっ‥‥まさか‥それは火薬筒か‥‥」

「形状的にはそうなるな。お前らが我が物顔で使っているやつだ。残念だが、お前らの専売特許じゃなかったって事だ。」

「‥‥ぐぐ‥‥やはりお前はヨエク王に‥ヨエク様の元に連れて行く必要がある‥その技術に‥もしや鉱石の件も関係しているのではないか?‥‥俺が直接ヨエク様の元に連れていけないのは残念だが‥‥仕方ない‥」

ダリックの身体は鉄の球に身体を貫かれた事で、今にも息を止めようとしている。

しかしなんだ?
この気持ち悪い感覚は‥?

「‥‥どちらにしろ俺は死ぬ‥‥この先がたとえ俺でなくなったとしても問題はない‥‥ヨエク様のために‥」

ダリックが意識を失う。

最後まで気味が悪い奴だったな。

さて、後は残ったヨエク兵でゴーレムの練習をするとするか。


「‥‥‥ぐがっ‥がががががががが‥」

もう息が止まるだけになっていたダリックの身体が震え出す。

なんだ?

ダリックの左腕に生えていた紫色の腕が奇怪な動きを始める。

紫色の腕は血管のような物をダリックの身体に這わせて、少しずつ取り込むように身体を侵食していく。

やがてダリックの身体が紫色に染まる。
それと同時にダリックの身体が、筋肉が膨張する。

「があああぁぁぁぁぁ!!!」

そしてダリックはオーガを超える巨大な筋肉の塊に姿を変えた。




おいおいおい!

なんだこのメンセンを超える筋肉お化けは?

「があっ!」

筋肉お化けがこちらに向かって腕を振り降ろす。

ゴーレムを後ろに移動させて、何とか攻撃を躱す。

筋肉お化けの攻撃はそのまま地面に放たれる。

轟音と共に砂塵が舞い上がる。

筋肉お化けが攻撃した地面が大きく陥没していた。

やばいぞアレ。

あんなの喰らったら、いくら『ぐりぐりゴーレム君』でも1発で壊されてしまうぞ!

ちょっとまずいかも‥






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近況にも書いてますが、ブログ始めました。
遊びに来ていただけたら嬉しいです!修正している本編や、書いている時に考えてた事などを載せてます!
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