552 / 953
勇者の救出
料理対決⑨
しおりを挟む
「な、なぜだ!俺の料理が美味しくないのか!?」
審査員の箸が止まった事に焦るメンセン。
クワイスだけが、箸が止まらず食べている。
キリーエのポーションが効いたかな?
あ、もちろんミミウさんは食べ終わりましたよ。
「美味しそうな料理ですが、少し量が多すぎたんでしょうか?恋と一緒で少ししつこかったようです!」
メンセンがモロにダメージを受けて地面に突っ伏した。
なんて事だ。
ライリーの言葉の切れ味が鋭すぎる。
「そんなライリーちゃんも可愛いぞー!」
うるさい正人。
「それではメンセンさんが帰らぬ人になったので、マルコイさんの料理にいきたいと思います。」
いや死んでないからね。
もし死んでたらライリーのせいだからね。
「俺の料理は『エビの姿焼きせんべい』だ。あっさり食べれるようなお菓子にしたから、割りながら食べてみてくれ。」
審査員たちが割ったせんべいを口に運ぶ。
「おおっ!これは美味しいですね。エビの味がそのままダイレクトに口の中に広がります。グレートロブスターを最大限に引き出された料理だ!」
「これは素晴らしい。単純な料理だが、この小さなお菓子にエビの全てが詰まっている!」
そりゃそうだ。
エビそのまんまだもん。
またポッサムさんがメモ取ってるみたいだけど、キリーエがその後方で商会の人に指示を出してる。
ポッサムさんが家に戻った次の日には商品化されてると思うぞ。
「さあ!素晴らしい高評価でしたね!さすが食狂のマルコイさんです!勝敗はいったいどうなるでしょうか?」
絶対ライリーわざとだよな。
魔道具つけても洋服が破けないようにしようと思ってたけど、その代わりに変な機能を付けといてやる。
「さあ審査員の判定はいかに!‥‥木札があがりました!判定は全員一致でマルコイさんの勝利なります!」
おっ?
満場一致か。
でも今回の勝利は揚げ物ばかり出てたから、料理を出す順番にも助けられたな。
最初からこのせんべいだと物足りなく感じると思うし。
それにタルタル大好きな審査員はキリーエのポーションを飲んで、残っていたメンセンの料理も食べている。
その食欲も凄いが、1番凄いのはキリーエのポーションじゃないだろうか‥
「さあ!次の試合はタルタル教のアイドル!みんなをタルタルの虜にしていく司祭服の下に隠れたその素顔!タルタル教司祭のペイセルさん!対するは平凡オブ平凡。誰か俺に個性を分けてくれ!平凡ザラケッツさんの勝負です!」
どうしたライリー‥
メンセンに続きラケッツまで殺そうとするとは‥
ほらラケッツが地面にのの字を書いてるぞ。
「さあ2人とも今回はどんな料理を作ってくれるのでしょうか!」
ペイセルさんが材料を取り始めた。
ラケッツはまだ少しいじけてるのか、動きが悪いな。
ペイセルさんは野菜を切り器に詰めている。
それにタルタルソースをかけている。
みんな本当によく考えるな。
ラケッツもエビの切り身と卵なんかを取って準備している。
しばらくすると2人とも料理が終わったようだ。
「さあ両者とも料理の準備が終わったようです。それではまずラケッツさんからお願いします!」
「今回のメニューはエビの卵とじです!肉を卵でとじた料理はありましたが、今回はそれをエビで再現してみました!」
なるほど。
でもそれだと、エビの天津飯とかにしたほうがよかったような気がするな‥
クワイスが手を挙げた。
「審査員のクワイスさん!どうぞ。」
「ラケッツ‥美味いぞ。しかし‥こう真新しさがないよな‥が、頑張ったのはわかるけど‥やはり‥平凡だ‥」
ラケッツはがっくりと膝から崩れ落ちた。
うん。
それでいいんだよラケッツは。
ラケッツは俺の魔道具でこそ光る男なんだ。
ペイセルさんの料理は異世界でいうグラタンのようなものだった。
容器の下にじゃがいもを敷いて、タルタルソース、麺を平たくしたものをのせてその上からタルタルソースとチーズをかけている。
これでもかって言うくらいのタルタル料理だな。
さてどちらの勝利になるのか?
審査員の箸が止まった事に焦るメンセン。
クワイスだけが、箸が止まらず食べている。
キリーエのポーションが効いたかな?
あ、もちろんミミウさんは食べ終わりましたよ。
「美味しそうな料理ですが、少し量が多すぎたんでしょうか?恋と一緒で少ししつこかったようです!」
メンセンがモロにダメージを受けて地面に突っ伏した。
なんて事だ。
ライリーの言葉の切れ味が鋭すぎる。
「そんなライリーちゃんも可愛いぞー!」
うるさい正人。
「それではメンセンさんが帰らぬ人になったので、マルコイさんの料理にいきたいと思います。」
いや死んでないからね。
もし死んでたらライリーのせいだからね。
「俺の料理は『エビの姿焼きせんべい』だ。あっさり食べれるようなお菓子にしたから、割りながら食べてみてくれ。」
審査員たちが割ったせんべいを口に運ぶ。
「おおっ!これは美味しいですね。エビの味がそのままダイレクトに口の中に広がります。グレートロブスターを最大限に引き出された料理だ!」
「これは素晴らしい。単純な料理だが、この小さなお菓子にエビの全てが詰まっている!」
そりゃそうだ。
エビそのまんまだもん。
またポッサムさんがメモ取ってるみたいだけど、キリーエがその後方で商会の人に指示を出してる。
ポッサムさんが家に戻った次の日には商品化されてると思うぞ。
「さあ!素晴らしい高評価でしたね!さすが食狂のマルコイさんです!勝敗はいったいどうなるでしょうか?」
絶対ライリーわざとだよな。
魔道具つけても洋服が破けないようにしようと思ってたけど、その代わりに変な機能を付けといてやる。
「さあ審査員の判定はいかに!‥‥木札があがりました!判定は全員一致でマルコイさんの勝利なります!」
おっ?
満場一致か。
でも今回の勝利は揚げ物ばかり出てたから、料理を出す順番にも助けられたな。
最初からこのせんべいだと物足りなく感じると思うし。
それにタルタル大好きな審査員はキリーエのポーションを飲んで、残っていたメンセンの料理も食べている。
その食欲も凄いが、1番凄いのはキリーエのポーションじゃないだろうか‥
「さあ!次の試合はタルタル教のアイドル!みんなをタルタルの虜にしていく司祭服の下に隠れたその素顔!タルタル教司祭のペイセルさん!対するは平凡オブ平凡。誰か俺に個性を分けてくれ!平凡ザラケッツさんの勝負です!」
どうしたライリー‥
メンセンに続きラケッツまで殺そうとするとは‥
ほらラケッツが地面にのの字を書いてるぞ。
「さあ2人とも今回はどんな料理を作ってくれるのでしょうか!」
ペイセルさんが材料を取り始めた。
ラケッツはまだ少しいじけてるのか、動きが悪いな。
ペイセルさんは野菜を切り器に詰めている。
それにタルタルソースをかけている。
みんな本当によく考えるな。
ラケッツもエビの切り身と卵なんかを取って準備している。
しばらくすると2人とも料理が終わったようだ。
「さあ両者とも料理の準備が終わったようです。それではまずラケッツさんからお願いします!」
「今回のメニューはエビの卵とじです!肉を卵でとじた料理はありましたが、今回はそれをエビで再現してみました!」
なるほど。
でもそれだと、エビの天津飯とかにしたほうがよかったような気がするな‥
クワイスが手を挙げた。
「審査員のクワイスさん!どうぞ。」
「ラケッツ‥美味いぞ。しかし‥こう真新しさがないよな‥が、頑張ったのはわかるけど‥やはり‥平凡だ‥」
ラケッツはがっくりと膝から崩れ落ちた。
うん。
それでいいんだよラケッツは。
ラケッツは俺の魔道具でこそ光る男なんだ。
ペイセルさんの料理は異世界でいうグラタンのようなものだった。
容器の下にじゃがいもを敷いて、タルタルソース、麺を平たくしたものをのせてその上からタルタルソースとチーズをかけている。
これでもかって言うくらいのタルタル料理だな。
さてどちらの勝利になるのか?
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる