454 / 953
勇者との再会
楽しい実験準備③
しおりを挟む
『アウローラ』と『ガルベスト』には魔道具を渡したので、後はスネタさんと、ライリーだな。
本当はもう1人渡したい人がいるんだけど、今回は遠征に来てなかったみたいだし‥
「スネタさん。スネタさんの魔道具も渡しておきますね。」
「まあまあ。ありがとうございますマルコイさん。」
俺は『スペース』からスネタさん用の魔道具を取り出す。
スネタさんの魔道具については、スネタさんの戦闘の様子などを見ていないから、スネタさんとエルエス兄さんからの情報で作る事になった。
でも二つ名が『悪鬼の双槌』だから、もちろんスネタさんに渡すのは、ミスリルで出来た2本の大槌だ。
まあミスリルで出来ているから大鎚ってところだな。
ちなみに柄の部分はスキル【スードウクリエイター】で装飾している。
二つ名に悪鬼なんてついてるので、柄の先には鬼の小さなぬいぐるみをつけてみた。
「あらあら可愛い。」
うむ。
好評のようだ。
このスネタさん用の魔道具だが、一見何の変哲もないミスリルの大鎚だが、これには新しい爆発を搭載している。
形状としては頭部に左右に広がった円柱形のミスリルがあり、物を叩いたり潰したりお馴染みの鎚の形をしている。
違うのは片方の円柱形の部分が、もう片方よりも大きく中が空洞になっている事だ。
エルエス兄さんに渡した同じミスリルで出来た槍についてはアキーエの魔法を魔石に込めて、それを爆発させている。
これはエルエス兄さんのスキル【二重化】があって初めて何度も使える爆弾と化す。
しかし【二重化】ではなく、スキル【硬質化】というスネタさんのスキルではアキーエの魔力を込めた魔石の爆発だと、使用したらその都度魔法を込めた魔石を取り替える必要がある。
それに恐らくミスリルで出来ているとはいえ、大鎚も爆発の衝撃で変形している可能性がある。
これを解消して、何度も使える爆発ハンマーにするために片方の円柱形に魔力回路を設置した。
この爆発は実はアキーエに教えてもらった、魔力は溜めすぎたら爆発する性質を利用している。
いわゆる魔力の暴発だ。
円柱形の穴の部分に他の魔道具と同じように空気中から魔力を集めていく。
通常の魔力回路で作った魔力を溜める回路、魔力タンクと言ったらいいだろうか?
それには過剰に魔力はたまらないようになっている。
魔力が魔力タンクの容量を超えた場合、余剰分についてはタンクに入らずに溢れ出ていく。
水がコップから溢れるような物だな。
そして必要時にコップに漏れないように蓋をして、その中にありったけの水を注ぎ込んでコップを割ってしまおうと言う事だ。
今回の魔力回路ついても今までと同じように魔力タンクいっぱいまで魔力を自動で集めていく。
そして柄の部分の装飾に魔力回路を取り付けているので、そこに魔力を流すと溜まった魔力に蓋をする様に膜が出来て内側に魔力を流し続ける。
それが一定量越えたら爆発する‥だろうって試みだ。
これはもちろんいつもの様に危ないから自分では試していない。
一応爆発に指向性を持たせるために、魔力を溜める側を空洞で作っている。
だって普通に爆発するだけだと、使用者も巻き込まれそうだからな。
でもこの魔道具、もし成功して爆発したら、次に使用するのに再度魔力を溜めないといけないので、数時間は時間を必要とするんだよね。
魔力回路に流す魔力を多くしたら魔力を溜める時間が短くなるんだろうけど、爆発の威力を高める為に人の魔力だけでは到底溜まらない量の魔力が必要になるから確実に魔力切れになる。
あと普通の人が使うと、いくらミスリルとはいえ爆発で鎚は変形すると思われる。
そこで必要になるのが、スネタさんの持つスキル【硬質化】になる。
これを爆発時に使えば、衝撃が大きくても【硬質化】により鎚を保護してくれるってわけだ。
俺はスネタさんに使用方法を説明する。
「ありがとうございます、マルコイさん。ちょっと試しに使ってみますね。」
「よろしくお願いします。」
俺はそう言って、爆発に巻き込まれない様にそっと距離をとった‥
本当はもう1人渡したい人がいるんだけど、今回は遠征に来てなかったみたいだし‥
「スネタさん。スネタさんの魔道具も渡しておきますね。」
「まあまあ。ありがとうございますマルコイさん。」
俺は『スペース』からスネタさん用の魔道具を取り出す。
スネタさんの魔道具については、スネタさんの戦闘の様子などを見ていないから、スネタさんとエルエス兄さんからの情報で作る事になった。
でも二つ名が『悪鬼の双槌』だから、もちろんスネタさんに渡すのは、ミスリルで出来た2本の大槌だ。
まあミスリルで出来ているから大鎚ってところだな。
ちなみに柄の部分はスキル【スードウクリエイター】で装飾している。
二つ名に悪鬼なんてついてるので、柄の先には鬼の小さなぬいぐるみをつけてみた。
「あらあら可愛い。」
うむ。
好評のようだ。
このスネタさん用の魔道具だが、一見何の変哲もないミスリルの大鎚だが、これには新しい爆発を搭載している。
形状としては頭部に左右に広がった円柱形のミスリルがあり、物を叩いたり潰したりお馴染みの鎚の形をしている。
違うのは片方の円柱形の部分が、もう片方よりも大きく中が空洞になっている事だ。
エルエス兄さんに渡した同じミスリルで出来た槍についてはアキーエの魔法を魔石に込めて、それを爆発させている。
これはエルエス兄さんのスキル【二重化】があって初めて何度も使える爆弾と化す。
しかし【二重化】ではなく、スキル【硬質化】というスネタさんのスキルではアキーエの魔力を込めた魔石の爆発だと、使用したらその都度魔法を込めた魔石を取り替える必要がある。
それに恐らくミスリルで出来ているとはいえ、大鎚も爆発の衝撃で変形している可能性がある。
これを解消して、何度も使える爆発ハンマーにするために片方の円柱形に魔力回路を設置した。
この爆発は実はアキーエに教えてもらった、魔力は溜めすぎたら爆発する性質を利用している。
いわゆる魔力の暴発だ。
円柱形の穴の部分に他の魔道具と同じように空気中から魔力を集めていく。
通常の魔力回路で作った魔力を溜める回路、魔力タンクと言ったらいいだろうか?
それには過剰に魔力はたまらないようになっている。
魔力が魔力タンクの容量を超えた場合、余剰分についてはタンクに入らずに溢れ出ていく。
水がコップから溢れるような物だな。
そして必要時にコップに漏れないように蓋をして、その中にありったけの水を注ぎ込んでコップを割ってしまおうと言う事だ。
今回の魔力回路ついても今までと同じように魔力タンクいっぱいまで魔力を自動で集めていく。
そして柄の部分の装飾に魔力回路を取り付けているので、そこに魔力を流すと溜まった魔力に蓋をする様に膜が出来て内側に魔力を流し続ける。
それが一定量越えたら爆発する‥だろうって試みだ。
これはもちろんいつもの様に危ないから自分では試していない。
一応爆発に指向性を持たせるために、魔力を溜める側を空洞で作っている。
だって普通に爆発するだけだと、使用者も巻き込まれそうだからな。
でもこの魔道具、もし成功して爆発したら、次に使用するのに再度魔力を溜めないといけないので、数時間は時間を必要とするんだよね。
魔力回路に流す魔力を多くしたら魔力を溜める時間が短くなるんだろうけど、爆発の威力を高める為に人の魔力だけでは到底溜まらない量の魔力が必要になるから確実に魔力切れになる。
あと普通の人が使うと、いくらミスリルとはいえ爆発で鎚は変形すると思われる。
そこで必要になるのが、スネタさんの持つスキル【硬質化】になる。
これを爆発時に使えば、衝撃が大きくても【硬質化】により鎚を保護してくれるってわけだ。
俺はスネタさんに使用方法を説明する。
「ありがとうございます、マルコイさん。ちょっと試しに使ってみますね。」
「よろしくお願いします。」
俺はそう言って、爆発に巻き込まれない様にそっと距離をとった‥
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる