上 下
429 / 953
勇者との再会

ゴーレムの出来栄え

しおりを挟む
「さっきも言ったけど、足元のペダルを踏み込めば魔力をより機体に流すようにしているから、最大に踏み込んだら多分オーガキングくらいなら当たり負けしないと思うぞ。」

「え?」

「え?」

もう少しパワーをあげて欲しかったのか!?

「そうか‥ちょっと待ってくれ。パワーを上げれるか検討してみる。」

防御に回している魔力回路を少し減らして攻撃を強化するか‥

いやそしたら機体がそのパワーに耐えられるのか‥?

これは根本的な部分を考え‥

「いやいや、オーガキングと渡り合えるくらいって何ですか?オーガキングと渡り合えるとかSランク冒険者じゃないんですから‥‥もしかしてマルコイさん本気で言ってます?」

「本気も何も、0号はそれくらいのパワーはあるぞ。戦闘力重視だからな。細かい動きは全部取っ払ってるから、そのぐらいじゃないと駄目だろう。でもスキャンが0号の扱いに慣れてきたら、武器や盾を持って戦うところまで視野に入れようと思う。いや、それだと面白くないから、武器も破壊力重視で爆弾を大量に積むか、銃を使わせるか‥それこそ火属性の魔法でブラスター的な何かを放射するような物を使わせても面白いかもしれない‥」

「マルコイさーん!途中から完全に面白い事重視になってますよ!すごく楽しみではあるんですけど、少しずつにしてください!」

はっ!
いかんいかん。
スキャンの言う通り、俺の楽しい方に考えが向いていた。

あくまでも、セイルズの平和を守るための機体だった。
あれ?
違ったっけ?

「とにかく現状の出力で大丈夫って事か?」

「はい!とりあえずこの機体を俺が使えるようになってから、それ以降の事は考えてもらっていいでしょうか?」

「わかった。でもスキャンなら使えるようになるはずだから、強化するための装備や後継機を作るからな。頑張ってくれ。」

わーい!
搭乗者が決まったから、もっと面白そうなやつが作れるぞ!

「ところでマルコイさん。これってどうやって冒険者ギルドに戻ったらいいんだ?」

あっ!
そこまで考えていなかった‥

どうしよ。
とりあえず今日のところは俺が『スペース』に入れて冒険者ギルドに置いておけばいいけど、スキャンが練習する時に使えないと困るよな‥

「そうだな‥いっその事ここに秘密基地でも作るか?そしたら『アウローラ』の魔道具なんかもここに置けるだろ?」

「それは助かるけど、そんな事できるの?」

そうだな。
とりあえずこの土地を確保するだろ。
そしてミミウに頼んで地下室を作る。
そして俺が【ディバイズメイキング】で鉄板を作り、部屋を強化すれば何とかなるだろう。

「とりあえずクワイスに相談してみるよ。今から行ってくるから、スキャンはゴーレムの練習をしていてくれ。」

「わかった!マルコイさんが戻ってくるまでにモノにしておくぜ!」

ふむ。
心強い。

ライリーよ。
何故そんな白い目で俺を見ているのだ‥?


それよりも秘密基地だ!

俺専用の実験室なんかも作りたい!

やばい、ものすごくワクワクしてきたぞ!






「マルコイさん‥俺はワクワクじゃなくて、ハラハラしかしないよ‥」

『アウローラ』の拠点でクワイスに話を持っていったら、開口一番そう言われた。

なぜ?

『アウローラ』にとっても利点があると思うのだが‥

「もちろん俺だけの秘密基地ってわけじゃないぞ。『アウローラ』はもちろん、エルエス兄さんやスキャンも使うし。それに保管庫も作るつもりだから、いつでも木偶爆弾の補給もできるぞ。とりあえず暇だったし、スキルのレベルを上げる目的で木偶爆弾を200個ほど作ったからいつでも補給できるしな。木偶爆弾使い放題だ!あと搭乗型ゴーレムも『アウローラ』用に置いておくつもりだ!」

「はあぁ‥‥‥‥」

するとクワイスは俺の顔を見た後に、深い深い溜息をついた。

なぜに?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?

つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。 平民の我が家でいいのですか? 疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。 義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。 学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。 必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。 勉強嫌いの義妹。 この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。 両親に駄々をこねているようです。 私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。 しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。 なろう、カクヨム、にも公開中。

婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな

カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界 魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた 「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね? それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」 小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く 塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう 一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが…… ◇◇◇ 親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります (『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です) ◇◇◇ ようやく一区切りへの目処がついてきました 拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです

全校転移!異能で異世界を巡る!?

小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。 目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。 周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。 取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。 「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」 取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。 そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。

江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。 了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。 テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。 それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。 やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには? 100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。 200話で完結しました。 今回はあとがきは無しです。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

処理中です...