274 / 953
ロンギル共和国へ
カーロッタの冒険者ギルド
しおりを挟む
「そういえばミミウ精霊さんと話せるようになったんですよ!」
そうだな。
確かに【精霊重士】になってからミミウは精霊と会話する事ができるようになってたな。
「おおそうか!それはよかったな。お前を見つけた時の事を話す時に言ったが、お前を見つけた時はたくさんの精霊がお前の周りで踊っていたからな。俺が抱え上げるといなくなったし、それから見かける事もなかったのだが、お前はもう一度会って話したいと言ってたからな。」
「うん!でもまだはっきりと言葉がわかるわけじゃなくてなんとなく気持ちが伝わってくるくらいだから、もっとお話ししたいですぅ!」
なんだそれ?
ミミウは精霊と何か関係あるのかな?
ミミウが精霊とか?
でも今のミミウ見ててもせいぜい食べ物の精霊くらいにしか思えないな‥
食べ物の精霊とかいるのか?
まあもし関係あるならそのうちわかるだろ。
ミミウも自分の出生にそこまでこだわってるように見えないしな。
イルムさんの事を本当の父親のように思ってるし、実際血の繋がりなんて関係ない。
お互いがお互いの事を思ってるのがわかるしな。
それから少しイルムと話をした後に別れて目的の冒険者ギルドに向かった。
いろいろと寄り道してしまったけど、本来の目的地だ。
冒険者ギルドは変わらず、こぢんまりした建物だった。
中に入ろうとすると中で言い争うような声がしていた。
なんだろうと思いながらも中に入ってみると、数人の若者と初老の男性が言い争っているところだった。
老人と言っても筋骨隆々で頭の白髪と顔の皺がなければとても高齢とは思えない感じの男性だった。
それに対して若者は5‥6名か。
年齢は俺たちより少し上に見えるな。
「ナーシャが困っているだろう。ここら辺はモンスターも弱くそんな高額な依頼はない。王都の冒険者はそんな事もわからんのか?さっさと王都に戻って王都で依頼を受けたらいいじゃないか。」
「わかってんよそんな事。護衛依頼でここまで来たんだけど、依頼者がここに住むって言い出したんだ。だからせっかくだからここの金になる依頼を受けて帰る事にしようと思ってたのにつまらん依頼しか出しやがらねえ。だからこの辺のモンスター根絶やしにしてやるからCランク依頼相当の金を出せって言ってるだけだろうが!」
「この辺のモンスターを根絶やしにするだと?何日かかると思ってるんだ?どうせ1日数匹倒して根絶やしにしたとか言うつもりだろうが。悪いがこの村にも冒険者はいる。この辺のモンスター討伐は彼らにやってもらう。お前らのような常識もない冒険者など必要ない帰るがいい。」
「なんだとじじい!言わせておけば‥」
おいおい。
穏やかじゃないな。
「どうしたギバスさん。困り事か?」
初老の男性がこちらを向く。
すると初老の男は驚いた表情を見せて嬉しそうに話しかけてきた。
「なっ!マルコイか!どうしたはこっちのセリフだ。帰ってきたのか?」
「いや、ロンギルに行く途中で寄ったんだよ。久しぶりにギバスさんの顔も見たかったしな。」
「ははは!有名人にそんな事を言われるとは照れるじゃないか!」
「やめてくれ。そんなんじゃないよ。」
冒険者になるために稽古をつけてくれたギバスさんにそんな事を言われるとムズムズする。
「おいおい!何俺達を無視してのほほんと話ししてやがんだおい!」
うるさいな。
感動の再会に水を刺しやがって。
「別に無視してる訳じゃないさ。どっちかって言うとあんたたちの事を助けてやってんだぜ。あんたたちじゃ全員でかかっても、このおっさんは倒せないぞ。それにお前たちなら俺でも勝てるしな。」
「なんだとてめー!ふざけやかって!」
男は俺に掴みかかろうとしてきた。
このくらい初動がわかったり、動きのタイミングがわかると空間魔法で動きを阻害する事ができそうだな。
俺は男が動くために力を入れた右足を空間魔法で固定する。
ぐっ、このくらいの相手でも厳しいか。
質量を持った物が、動くのを固定させようとするとやっぱりかなりの魔力が持っていかれるな。
多分Sランクとかになるとまったく意味がなさそうだ。
しかしこの程度の相手なら一瞬でも問題ない。
男はいきなり踏み出した足が動かずに盛大に転げる事になった。
そうだな。
確かに【精霊重士】になってからミミウは精霊と会話する事ができるようになってたな。
「おおそうか!それはよかったな。お前を見つけた時の事を話す時に言ったが、お前を見つけた時はたくさんの精霊がお前の周りで踊っていたからな。俺が抱え上げるといなくなったし、それから見かける事もなかったのだが、お前はもう一度会って話したいと言ってたからな。」
「うん!でもまだはっきりと言葉がわかるわけじゃなくてなんとなく気持ちが伝わってくるくらいだから、もっとお話ししたいですぅ!」
なんだそれ?
ミミウは精霊と何か関係あるのかな?
ミミウが精霊とか?
でも今のミミウ見ててもせいぜい食べ物の精霊くらいにしか思えないな‥
食べ物の精霊とかいるのか?
まあもし関係あるならそのうちわかるだろ。
ミミウも自分の出生にそこまでこだわってるように見えないしな。
イルムさんの事を本当の父親のように思ってるし、実際血の繋がりなんて関係ない。
お互いがお互いの事を思ってるのがわかるしな。
それから少しイルムと話をした後に別れて目的の冒険者ギルドに向かった。
いろいろと寄り道してしまったけど、本来の目的地だ。
冒険者ギルドは変わらず、こぢんまりした建物だった。
中に入ろうとすると中で言い争うような声がしていた。
なんだろうと思いながらも中に入ってみると、数人の若者と初老の男性が言い争っているところだった。
老人と言っても筋骨隆々で頭の白髪と顔の皺がなければとても高齢とは思えない感じの男性だった。
それに対して若者は5‥6名か。
年齢は俺たちより少し上に見えるな。
「ナーシャが困っているだろう。ここら辺はモンスターも弱くそんな高額な依頼はない。王都の冒険者はそんな事もわからんのか?さっさと王都に戻って王都で依頼を受けたらいいじゃないか。」
「わかってんよそんな事。護衛依頼でここまで来たんだけど、依頼者がここに住むって言い出したんだ。だからせっかくだからここの金になる依頼を受けて帰る事にしようと思ってたのにつまらん依頼しか出しやがらねえ。だからこの辺のモンスター根絶やしにしてやるからCランク依頼相当の金を出せって言ってるだけだろうが!」
「この辺のモンスターを根絶やしにするだと?何日かかると思ってるんだ?どうせ1日数匹倒して根絶やしにしたとか言うつもりだろうが。悪いがこの村にも冒険者はいる。この辺のモンスター討伐は彼らにやってもらう。お前らのような常識もない冒険者など必要ない帰るがいい。」
「なんだとじじい!言わせておけば‥」
おいおい。
穏やかじゃないな。
「どうしたギバスさん。困り事か?」
初老の男性がこちらを向く。
すると初老の男は驚いた表情を見せて嬉しそうに話しかけてきた。
「なっ!マルコイか!どうしたはこっちのセリフだ。帰ってきたのか?」
「いや、ロンギルに行く途中で寄ったんだよ。久しぶりにギバスさんの顔も見たかったしな。」
「ははは!有名人にそんな事を言われるとは照れるじゃないか!」
「やめてくれ。そんなんじゃないよ。」
冒険者になるために稽古をつけてくれたギバスさんにそんな事を言われるとムズムズする。
「おいおい!何俺達を無視してのほほんと話ししてやがんだおい!」
うるさいな。
感動の再会に水を刺しやがって。
「別に無視してる訳じゃないさ。どっちかって言うとあんたたちの事を助けてやってんだぜ。あんたたちじゃ全員でかかっても、このおっさんは倒せないぞ。それにお前たちなら俺でも勝てるしな。」
「なんだとてめー!ふざけやかって!」
男は俺に掴みかかろうとしてきた。
このくらい初動がわかったり、動きのタイミングがわかると空間魔法で動きを阻害する事ができそうだな。
俺は男が動くために力を入れた右足を空間魔法で固定する。
ぐっ、このくらいの相手でも厳しいか。
質量を持った物が、動くのを固定させようとするとやっぱりかなりの魔力が持っていかれるな。
多分Sランクとかになるとまったく意味がなさそうだ。
しかしこの程度の相手なら一瞬でも問題ない。
男はいきなり踏み出した足が動かずに盛大に転げる事になった。
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる