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闘技会

錬金術

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錬金術士だって?

俺の知っている限り錬金術士は体力ポーションや魔力ポーションを作製する職業だ。

しかしスキルがシングル、よくてダブルのこの世界ではかなりの人数が揃わないと満足に作ることができない品物だ。
抽出や蒸留など様々なスキルを持った人が集まり、作製した物を厳選されたお金持ちの人たちに納品しているはずだしな。

特に錬金術士などレアなスキルを持っている人は国のお抱えなどをしているはずで、こんな雑貨屋の店主をやっているはずないのだが‥

「アリア~!前に言ってた人連れてきたよ!」

すると店の奥からサロペットを来たナーシスと同じ歳くらいの女の子が出てきた。
白銀の髪にちょこんと狐の耳が出でいる。
顔には少しそばかすが残っているが、可愛い顔をしている。

「ナーシス久しぶり。この人が前に言ってた命の恩人さん?意外とイケメンじゃない!ちょっと眠そうな感じがするけど‥」

ふむ。余計なお世話だ‥
しかしまぁ見所はあるな。
最後は余計だったが、イケメンというのは当たっているしな。

「なんかドヤ顔が気に触るんですけど‥」

ドヤ顔じゃないんですぅ。
こんな顔なんですぅ。

「俺はマルコイだ。よろしく。」

「アリアよ。ナーシスを助けてくれてありがとう。ナーシスはロッタスに来てから初めて出来た、とても大切な友人だから私も感謝してるわ。」

アリアは少し涙ぐんでいるように見える。
本当に感謝しているのだろう。

「ナーシスにも伝えたけど、本当に偶然なんだ。俺が1番近くにいてドラゴンの動きに気づいたってだけ。ほんと気にしなくていいんだ。」

アリアはナーシスを呼んで少し奥に行き話し始めた。

「本当にいい人じゃない?優良物件なんじゃないの?まあまあカッコいいし。他にライバルはいそうなの?」

「アリアちゃん‥ほんとにそんなんじゃないんだって。それにとても綺麗な人とパーティ組んでたから、私の出番なんてないの。」

なんか奥でごちゃごちゃ言ってる‥
しばらくして戻ってくるとナーシスの顔が赤くなっている‥

「ナーシスどうかしたか?」

「な、な、な、なんでもないです!」

「そ、そうか。」

アリアがニヤニヤしてるのが気になるな‥

「ところでアリア。話は変わるが、君は錬金術士なのか?」

「そうよ。スキル【錬金術士】持ちよ。一応セイウットの錬金術ギルドに所属してギルドカードも持ってるわ。こっちには錬金術ギルドがないから苦労してるけどね。」

話によると錬金術ギルドも定期的な報告などがあるらしく、除名されないように何年かに1度セイウットに行っているらしい。

「錬金術士がこんな街中に店を出してるってのは初めて聞くんだが、何かあったのか?」

「特に何もないわよ。私は王宮務めより、お店を出して人と触れ合っていたかっただけ。あんまりお客さんはこないけど、楽しくやってるわ。」

ふ~む、何かありそうではあるが王宮で働きたくないってのはわかるな。
俺も王宮務めなんかはできないだろうし。

錬金術か‥
錬金術ギルドのギルドカードで模倣ができるかわからないけど、試してみるか‥
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