50 / 953
獣人国へ
【鍛造】のスキル
しおりを挟む
こんなとこで客引き?
そう思っていると男が話を続けてくる。
「うちのお店は鍛治ギルドの奥にあってなかなかお客が来ないんですよ。よかったら寄っていただけませんか?お安くしますよ。」
今日は特に予定もなかったので、お腹が空いたとぐずるミミウにパンを渡して男の店に向かう。
「確かにこんな所にあるなら客は来ないな~。」
男の店は鍛治ギルドから奥に進み首都の外壁付近にあった。
店自体は小綺麗にされており、客が見やすいよう展示品を並べてあった。
しかし剣、槍がほとんどで防具類は見当たらない。
「私の名前はサミュウと申します。スキル【鍛造】を持っていて、主に武器類を販売しています。」
「スキル【鍛造】ですか?鋼を叩いて伸ばすやつですよね?」
「はいそうです。なのでうちで取り扱っている商品は剣や槍といった鍛造を用いて作成した商品を取り扱っています。」
サミュウは自身のギルドカードを提示しながら伝えてくる。
あれ?模倣しなかったな。【鍛造】を聞くタイミングが悪かったのか?
そう思いながら、サミュウのギルドカードを確認する。
サミュウ
鍛治ランクD
スキル【鍛造Lv.5】
確かにスキル【鍛造】持ちだ。
「剣の装飾とかはどうしてるんです?」
「はい。私が得意とするのは【鍛造】までですからね。他は装飾師や装具師などに頼みます。」
やはり模倣する気配はない。もしかしてスキル【鍛造】に関しては見て確認しないと模倣できないスキルなのか?
「この武器類はこちらのお店で作ってるんですか?」
「はい。店の奥に炉があるので、そこで作っていますよ。」
「すいません。厚かましいお願いとは思うんですが、その炉を見せてもらう事ってできますか?」
「今日は店を閉めてから少し作業をしようと思っていて、ちょうど他のものに炉に火を入れるよう言っていたのでお見せできますよ。」
自分でも無茶なお願いだと思っていたのに、結構あっさりと承諾してくれたな。
「私のスキル【鍛造】は他にはあまり見ないスキルでして。お店に来られたお客様でたまに作業を見せてくれないか?って人もいらっしゃるんですよ。」
なるほど。
スキル【鍛造】はなかなかレアなスキルのようだ。
サミュウに連れられて、店の奥の作業場に移動する。
作業場には炉が設置してあり、すぐにでも鍛治ができるよう準備がしてあった。
「では作業中のショートソードの鍛造をしますが、しばらく時間が掛かりますが見ていかれます?」
サミュウに聞かれてパーティの皆んなを見る。皆んな頷いてくれたのでそのまま作業を見ることにした‥
作業場に鋼を叩く音が響き、火花が散る様を見つめていた。
ミミウがウトウトする以外は特別な事はなく作業は終了した。
「これを繰り返し様々な温度で叩く事で不純物を取り除き剣を作り上げます。」
汗を大量に滴らせてサミュウがこちらにやってくる。これだけ大変な作業を続けるから、鍛造は鋳造に比べて、やはり時間もかかるし値段も高くなるはずだ。
「ありがとうございます。素晴らしい物を見せてもらいました。」
「それはよかったです。私も自分のスキル【鍛造】に誇りを持ってますから。」
そう思っていると男が話を続けてくる。
「うちのお店は鍛治ギルドの奥にあってなかなかお客が来ないんですよ。よかったら寄っていただけませんか?お安くしますよ。」
今日は特に予定もなかったので、お腹が空いたとぐずるミミウにパンを渡して男の店に向かう。
「確かにこんな所にあるなら客は来ないな~。」
男の店は鍛治ギルドから奥に進み首都の外壁付近にあった。
店自体は小綺麗にされており、客が見やすいよう展示品を並べてあった。
しかし剣、槍がほとんどで防具類は見当たらない。
「私の名前はサミュウと申します。スキル【鍛造】を持っていて、主に武器類を販売しています。」
「スキル【鍛造】ですか?鋼を叩いて伸ばすやつですよね?」
「はいそうです。なのでうちで取り扱っている商品は剣や槍といった鍛造を用いて作成した商品を取り扱っています。」
サミュウは自身のギルドカードを提示しながら伝えてくる。
あれ?模倣しなかったな。【鍛造】を聞くタイミングが悪かったのか?
そう思いながら、サミュウのギルドカードを確認する。
サミュウ
鍛治ランクD
スキル【鍛造Lv.5】
確かにスキル【鍛造】持ちだ。
「剣の装飾とかはどうしてるんです?」
「はい。私が得意とするのは【鍛造】までですからね。他は装飾師や装具師などに頼みます。」
やはり模倣する気配はない。もしかしてスキル【鍛造】に関しては見て確認しないと模倣できないスキルなのか?
「この武器類はこちらのお店で作ってるんですか?」
「はい。店の奥に炉があるので、そこで作っていますよ。」
「すいません。厚かましいお願いとは思うんですが、その炉を見せてもらう事ってできますか?」
「今日は店を閉めてから少し作業をしようと思っていて、ちょうど他のものに炉に火を入れるよう言っていたのでお見せできますよ。」
自分でも無茶なお願いだと思っていたのに、結構あっさりと承諾してくれたな。
「私のスキル【鍛造】は他にはあまり見ないスキルでして。お店に来られたお客様でたまに作業を見せてくれないか?って人もいらっしゃるんですよ。」
なるほど。
スキル【鍛造】はなかなかレアなスキルのようだ。
サミュウに連れられて、店の奥の作業場に移動する。
作業場には炉が設置してあり、すぐにでも鍛治ができるよう準備がしてあった。
「では作業中のショートソードの鍛造をしますが、しばらく時間が掛かりますが見ていかれます?」
サミュウに聞かれてパーティの皆んなを見る。皆んな頷いてくれたのでそのまま作業を見ることにした‥
作業場に鋼を叩く音が響き、火花が散る様を見つめていた。
ミミウがウトウトする以外は特別な事はなく作業は終了した。
「これを繰り返し様々な温度で叩く事で不純物を取り除き剣を作り上げます。」
汗を大量に滴らせてサミュウがこちらにやってくる。これだけ大変な作業を続けるから、鍛造は鋳造に比べて、やはり時間もかかるし値段も高くなるはずだ。
「ありがとうございます。素晴らしい物を見せてもらいました。」
「それはよかったです。私も自分のスキル【鍛造】に誇りを持ってますから。」
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる