魔境調理師は戦えない〜追放を決めた仲間達にもう遅いを添えて〜

「おい、ってわけでお前は今日限りで追放な」
 突然仲間から告げられた追放。
 戦う技能を持たない戦職・魔境調理師のシェリフは、仲間達から守らなければならないお荷物としか見られていなかった。
 他の追随を許さないほどの勢いで魔境を攻略する一派には不釣り合いだとシェリフは追放されたのだ。
 しかし、シェリフの元仲間達は知らなかった。
 調理師の存在こそが、彼らが破竹の勢いで魔境を攻略していた理由であることを。
 かくして無所属となったシェリフにある有名一派から誘いがかかる。
 全ての戦職を集めた一派でこの世の全ての魔境を踏破するのだと豪語する一派・十二夜灯にてシェリフは自らの技能の使い方を見つめなおし探索者として成り上がっていく。

 これは、戦えない役立たずと言われ追放された魔境調理師が偉業を成し遂げるまでの冒険譚である。
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