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何事もそつなく器用にこなしてきた。
一国の王子として生まれ、12歳年上の兄上のスペアであるにしろ物心つかぬうちから教育を受けてきた。
それが、必要不可欠なことだから。
取り敢えず、必要そうな帝王学、マナー、歴史、体術などを詰め込み、兄上に子が生まれお役目御免になったら与えられた自然豊かな領地に引きこもり悠々と好きなことをして暮らそうとしていた。
その為に、何が足りない
その何かに気がついたのが8年前、26歳の時だ。
その何かとは‥"嫁がいない"ことだ。
兄上が9年前に結婚し子が出来た時、俺は自分の番がいないことに気がついた。
そして、その1年後におじ上の家に招待され、おじ上の孫であるとある天使を目にした時、ビビビッと(主に下半身)きて今すぐにでもその"子"が欲しいとおじ上に談判したが秒で断られた。
俺は、嘆き悲しみ数日間部屋に閉じこもって彼女の似顔絵を眺めながら俺のオレを宥めた。
この数日間、何箱のティッシュが尊き犠牲になったことか…
そう、その"子"とはやっと婚姻に持ち込むことが出来そうなティーマーリンだ。
当時、ティーマーリンは8歳だった。
幼い頃から兄弟のように育った俺の執事、ロンは腹を抱えて笑っていた。
8年前の運命の出会いがあるまで俺は男色と疑われる程、女に興味がなかった。
そして、彼女と出会ってから彼女にしか興味がない。
つまり、俺は生まれてから34年間童貞を守り抜いている。
因みにテオはそんな俺を
童貞プリンス
と、ふざけて呼ぶことがある。
あぁ、もう限界だ。
早くティーマーリンを自分のものにしたい!
プリンセス アルバートは過去の記憶を回想しながら、俯き顔を赤らめたティーマーリンをみて欲望を爆発させないよう必死に踏ん張っていた。
あぁなんていい匂いなんだぁ~
と、鼻をクンクンと犬のようにひくつかせながら。
やっと、やっと自分の手の中にやってくる
アルバートは王弟殿下らしかぬ顔(鼻の下が伸びきっている)を晒していた。(それを隠すために急いで左手をそえた。)
おじ上に婚姻の許可を得て、次に彼女の両親であるパメット夫妻に結婚の申し入れをすると、彼らは目を輝かせ了承してくれた。
喜びのあまり叫びたい気持ちをグッと堪え、ティーマーリンを王宮内にある自分の別邸に1日でも早く閉じ込める為、彼らと交渉していた。
結婚式は三ヶ月後、いくら婚姻していようと式を挙げる前に私の家に入ることに両親は抵抗があるようだ。
困ったな、彼女の領地はこの国の端のほうで中々会えない。パメット伯爵家は財政難で王都にカントリーハウスを持っていない。
そんな時、おじ上が「私の家に住めばよい」と、ナイスアシストをしてくれたおかげで一緒には住めないものの馬車で20分圏内を確保した。
但し、絶対に孫に手を出さないことを条件に
こうして俺は自分の理性と戦うチキチキゲームの盤上へと打ち上げられた。
一国の王子として生まれ、12歳年上の兄上のスペアであるにしろ物心つかぬうちから教育を受けてきた。
それが、必要不可欠なことだから。
取り敢えず、必要そうな帝王学、マナー、歴史、体術などを詰め込み、兄上に子が生まれお役目御免になったら与えられた自然豊かな領地に引きこもり悠々と好きなことをして暮らそうとしていた。
その為に、何が足りない
その何かに気がついたのが8年前、26歳の時だ。
その何かとは‥"嫁がいない"ことだ。
兄上が9年前に結婚し子が出来た時、俺は自分の番がいないことに気がついた。
そして、その1年後におじ上の家に招待され、おじ上の孫であるとある天使を目にした時、ビビビッと(主に下半身)きて今すぐにでもその"子"が欲しいとおじ上に談判したが秒で断られた。
俺は、嘆き悲しみ数日間部屋に閉じこもって彼女の似顔絵を眺めながら俺のオレを宥めた。
この数日間、何箱のティッシュが尊き犠牲になったことか…
そう、その"子"とはやっと婚姻に持ち込むことが出来そうなティーマーリンだ。
当時、ティーマーリンは8歳だった。
幼い頃から兄弟のように育った俺の執事、ロンは腹を抱えて笑っていた。
8年前の運命の出会いがあるまで俺は男色と疑われる程、女に興味がなかった。
そして、彼女と出会ってから彼女にしか興味がない。
つまり、俺は生まれてから34年間童貞を守り抜いている。
因みにテオはそんな俺を
童貞プリンス
と、ふざけて呼ぶことがある。
あぁ、もう限界だ。
早くティーマーリンを自分のものにしたい!
プリンセス アルバートは過去の記憶を回想しながら、俯き顔を赤らめたティーマーリンをみて欲望を爆発させないよう必死に踏ん張っていた。
あぁなんていい匂いなんだぁ~
と、鼻をクンクンと犬のようにひくつかせながら。
やっと、やっと自分の手の中にやってくる
アルバートは王弟殿下らしかぬ顔(鼻の下が伸びきっている)を晒していた。(それを隠すために急いで左手をそえた。)
おじ上に婚姻の許可を得て、次に彼女の両親であるパメット夫妻に結婚の申し入れをすると、彼らは目を輝かせ了承してくれた。
喜びのあまり叫びたい気持ちをグッと堪え、ティーマーリンを王宮内にある自分の別邸に1日でも早く閉じ込める為、彼らと交渉していた。
結婚式は三ヶ月後、いくら婚姻していようと式を挙げる前に私の家に入ることに両親は抵抗があるようだ。
困ったな、彼女の領地はこの国の端のほうで中々会えない。パメット伯爵家は財政難で王都にカントリーハウスを持っていない。
そんな時、おじ上が「私の家に住めばよい」と、ナイスアシストをしてくれたおかげで一緒には住めないものの馬車で20分圏内を確保した。
但し、絶対に孫に手を出さないことを条件に
こうして俺は自分の理性と戦うチキチキゲームの盤上へと打ち上げられた。
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