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その三十七
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なぜ心配をするのか、なぜ彼がいなくなることに不安を抱くのか。その答えを具体的に見つけることはできない。
なぜならそれは、『なぜ眠るのか』などという問いをすることと同じであるから。
そこにきっと答えを見いだすことなどできない。無理やりそこに答えを当てはめることは可能だが
、それは『結果』があっての『答え』である。つまり『結果』があっての『原因』なのだ。
いくらこの思いに理由を見つけ出そうとしたとて、それは後付けにしかならない。
「ジューク、早く目を覚まして頂戴。そうして私のこのおかしな感情をどうにかしなさい……!」
その声に応えるようにしてふるりとジュークの瞼が揺れる。
……――――果たして、ジュークは目を覚ました。フェニルは微笑を浮かべる。いや、もしかすると満面の笑みになってしまっていたかもしれない。
「おはよう、か?」
「……全く早くなんてありませんわ。
私に心配をさせるほど長く眠っているなんて全く早くありませんわよ」
つっけんどんな態度を返しつつも声色は笑っている。わざと高飛車に振る舞うフェニルに、ジュークもほほえみ返した。
なぜならそれは、『なぜ眠るのか』などという問いをすることと同じであるから。
そこにきっと答えを見いだすことなどできない。無理やりそこに答えを当てはめることは可能だが
、それは『結果』があっての『答え』である。つまり『結果』があっての『原因』なのだ。
いくらこの思いに理由を見つけ出そうとしたとて、それは後付けにしかならない。
「ジューク、早く目を覚まして頂戴。そうして私のこのおかしな感情をどうにかしなさい……!」
その声に応えるようにしてふるりとジュークの瞼が揺れる。
……――――果たして、ジュークは目を覚ました。フェニルは微笑を浮かべる。いや、もしかすると満面の笑みになってしまっていたかもしれない。
「おはよう、か?」
「……全く早くなんてありませんわ。
私に心配をさせるほど長く眠っているなんて全く早くありませんわよ」
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