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勉強するぞ!
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田中井マサキ君の家と渡仲あんずさんの家は隣同士。そして二人はいとこなのです。
「おかえり~」
「あんず。何でいるの?」
「お菓子用意して待ってるって話したじゃん」
「だからって普通に俺の家に寛いでるとか変だからね」
「そう?」
「いきなり他人が家にいたら変だろ!?」
「良いじゃん。家隣同士だし、うちらいとこだし」
あんずはゴロゴロと床に転がってアイスを食べている。
「ふう。床にこぼすなよ」
「わーてるよ。って、あっ!?」
床にアイスの滴が垂れる。
ピンクの染みが床に広がる。
「あー、だから言わんこっちゃない。ほら、拭けよ」
マサキは近くにあったティッシュを箱ごとあんずに投げる。
「痛っ! 顔面を狙うな!」
少し赤くなったおでこを擦る。
膨れ面で床を拭くあんず。
「で、あんずの宿題は?」
「え?」
お菓子しか置いてないテーブルを見てマサキはため息を吐く。
「宿題教える約束だろ? 何でお菓子しかないんだよ」
「あはは。そうだったね」
「おいおい。宿題やらないんだったら帰れよ」
「やる。やるって。すぐ持ってくるから待っててよ」
ーーそれから五分後
「お待たせ~」
「ダテメガネ! そして学ラン!」
「ふふふ。凄く勉強しそうな感じでしょ! 褒めて良いんだよ」
「アホか。それで宿題持ってきたか?」
「……あ」
「もう帰れ!」
この日はそのままお開きになった……。
「おかえり~」
「あんず。何でいるの?」
「お菓子用意して待ってるって話したじゃん」
「だからって普通に俺の家に寛いでるとか変だからね」
「そう?」
「いきなり他人が家にいたら変だろ!?」
「良いじゃん。家隣同士だし、うちらいとこだし」
あんずはゴロゴロと床に転がってアイスを食べている。
「ふう。床にこぼすなよ」
「わーてるよ。って、あっ!?」
床にアイスの滴が垂れる。
ピンクの染みが床に広がる。
「あー、だから言わんこっちゃない。ほら、拭けよ」
マサキは近くにあったティッシュを箱ごとあんずに投げる。
「痛っ! 顔面を狙うな!」
少し赤くなったおでこを擦る。
膨れ面で床を拭くあんず。
「で、あんずの宿題は?」
「え?」
お菓子しか置いてないテーブルを見てマサキはため息を吐く。
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ーーそれから五分後
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