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22.一つになる 後※
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そっと、腰を持ち上げる。軽く擦れるだけで、気が遠くなりそうな程の快楽が走った。
(うわ……これ、ヤバい……)
あんまり動いたらすぐにイってしまいそうだ。あくまでも自分ではなく相手を楽しませたいので、ツヴァイは加減してゆるゆると腰を動かした。それでも恋人のそれが大き過ぎる為、どう動いたところで弱点に当たってしまう。
漏れ出る甘い声を何とか抑えようとしていると、ふと下でアインスも同じように唇を噛んで堪えていることに気付く。
(えっ、もしかしてアイちゃん、俺で感じてくれてるの?)
――嬉しい。
胸の奥がキュンとときめいた。
「アイちゃん……俺の中、気持ちいい?」
思わず、問い掛ける。アインスは余裕の無い表情で、「……ああ」とだけ短く返答した。
(気持ちいいんだ……)
嬉しい。自分が、彼を悦ばせることが出来ている。もっと、良くさせたい。彼の感じている顔が見たい。もっと――。
逸る衝動に、自然と腰の動きが大きくなっていく。自身も強い快楽に翻弄されながらも、食い入るように恋人の反応を追った。
アインスは依然唇を噛んで声を押し殺しながら、眉間に皺を寄せて快楽に耐えている。時折堪え切れずに漏れ出した呻吟が、堪らなくツヴァイを煽った。
(何だか、俺がアイちゃんを抱いてるみたいで……)
酷く興奮した。熱に浮かされた心地のまま、一心不乱に腰を動かしていると、やがてすぐにまた頂が見えてくる。
「ハ……っあ、アイちゃん……ダメだ、俺っもぉ……イきそ……ッ」
「私も……もう、ダメだ」
下から同じ申告が返ってきたかと思いきや、不意にがしりと大きな手に腰を掴まれた。
「えっ?」
ツヴァイが驚いたのも束の間、次の瞬間には、その手に腰を持ち上げられていた。ずるり、と内部のものが引き抜かれる感覚に身震いした直後――。
ずんっ、と勢い良く最奥までを貫かれ、ツヴァイは声にならない叫びを迸らせながら、敢なく絶頂を迎えた。
しかし、それで終わりではなかった。ツヴァイの腰を掴んだまま、まるで玩具のように軽々と上下させながら、アインスが自身も下から腰を打ち付け始めたのだ。
「ひッ……ぁあ!」
「お前に任せるつもりだったが……もう、我慢は無理だ」
本能を剥き出した獰猛な雄の表情で、荒い息と共に吐き出す。
「私にも、お前を愛させろ」
その瞳は、興奮を示す紅に爛々と輝いていた。
ぞくりと、ツヴァイの背筋に震えが走る。
怖い? ――違う。嬉しいのだ。
(さっきまで、あんなに可愛かったのに……)
そんな表情も見せるなんて、狡い。
めちゃくちゃにされているのに、好きな人に求められていることが、こんなにも嬉しいだなんて。
繋がったまま、体勢が入れ替わった。ドサリとシーツの上に転がされ、今度は上から容赦なく突かれる。
ずぷッ、ボチュッ、響く淫らな交合音。
「あっ、んあっ、アイ、ちゃ……俺、もうイった! イってるって……!」
訴えても、アインスの腰は止まらない。イキっぱなしのツヴァイの雄からは、中を突かれる度にぴゅっぴゅと白い蜜が漏れていた。内壁もキュンキュンと締め付けて、甘えるようにアインスに吸い付く。
涙目で真っ赤な顔をして善がる恋人の姿に、アインスはすっかり理性を飛ばしていた。
(嫌いになる? そんな訳がないだろう)
普段済ました彼が、自身の手でこんなにも乱れて、感じてくれている。なんといじらしく愛おしいことか。
「ずっと、お前と、こうしたかった!」
ようやく、深くまで触れることが叶った。その悦びと同時に、こんな可愛い姿を他の男にも見せたのかと思うと、嫉妬で一層抽挿に力が入った。
「あ、ヤっ、またイ、ク……!」
イっているのに、まだイクのか。一際大きな快楽の波が押し寄せてくるのを感じ、ツヴァイは戦慄した。目の奥に星が瞬いている。安っぽい紫のライトに照らされた趣味の悪いホテルのベッドが、その瞬間、無数の星空に囲まれた夜の海のように思えた。
「――ッ!? ~~っ!!」
直後、大波が全てを攫っていく。びくびくと痙攣し、収縮するツヴァイの動きに、アインスも共に渦に飲み込まれていった。
「ぐっ……!」
息を詰め、思わず瞑目すると、刹那頭の中が真っ白になった。考える間もなく、アインスは恋人の中に熱を吐き出していた。
「ぅあ、ァ……熱……いっ」
奥に注ぎ込まれる感覚に、ツヴァイがぶるりと身震いする。いつもなら恐ろしくて忌々しいだけだけだったその感触が、愛しい人の出したものだと思うと全く違った。温かくて、じんと痺れるような……泣き出したくなる程に、愛おしい感覚。
(ああ、そうか……)
本来、この行為は、こんなにも満たされるものだったのか。
初めて感じる全身を包む幸福感に、ツヴァイは自然と涙を零した。
「ツヴァイ……」
愛おしげに名を呼んで、アインスがツヴァイの手首を撫ぜる。そこにはもう痕は無いが、数時間前には荒縄で縛られていた箇所だ。
痛ましげに目を細めると、彼は白い手首に優しく口付けを落とした。
「もう、お前を誰にも渡さない……」
低く囁かれた言葉に、ツヴァイはそっと微笑んだ。
「うん……もう、離さないで」
幼い頃の自分が微笑った気がした。
(うわ……これ、ヤバい……)
あんまり動いたらすぐにイってしまいそうだ。あくまでも自分ではなく相手を楽しませたいので、ツヴァイは加減してゆるゆると腰を動かした。それでも恋人のそれが大き過ぎる為、どう動いたところで弱点に当たってしまう。
漏れ出る甘い声を何とか抑えようとしていると、ふと下でアインスも同じように唇を噛んで堪えていることに気付く。
(えっ、もしかしてアイちゃん、俺で感じてくれてるの?)
――嬉しい。
胸の奥がキュンとときめいた。
「アイちゃん……俺の中、気持ちいい?」
思わず、問い掛ける。アインスは余裕の無い表情で、「……ああ」とだけ短く返答した。
(気持ちいいんだ……)
嬉しい。自分が、彼を悦ばせることが出来ている。もっと、良くさせたい。彼の感じている顔が見たい。もっと――。
逸る衝動に、自然と腰の動きが大きくなっていく。自身も強い快楽に翻弄されながらも、食い入るように恋人の反応を追った。
アインスは依然唇を噛んで声を押し殺しながら、眉間に皺を寄せて快楽に耐えている。時折堪え切れずに漏れ出した呻吟が、堪らなくツヴァイを煽った。
(何だか、俺がアイちゃんを抱いてるみたいで……)
酷く興奮した。熱に浮かされた心地のまま、一心不乱に腰を動かしていると、やがてすぐにまた頂が見えてくる。
「ハ……っあ、アイちゃん……ダメだ、俺っもぉ……イきそ……ッ」
「私も……もう、ダメだ」
下から同じ申告が返ってきたかと思いきや、不意にがしりと大きな手に腰を掴まれた。
「えっ?」
ツヴァイが驚いたのも束の間、次の瞬間には、その手に腰を持ち上げられていた。ずるり、と内部のものが引き抜かれる感覚に身震いした直後――。
ずんっ、と勢い良く最奥までを貫かれ、ツヴァイは声にならない叫びを迸らせながら、敢なく絶頂を迎えた。
しかし、それで終わりではなかった。ツヴァイの腰を掴んだまま、まるで玩具のように軽々と上下させながら、アインスが自身も下から腰を打ち付け始めたのだ。
「ひッ……ぁあ!」
「お前に任せるつもりだったが……もう、我慢は無理だ」
本能を剥き出した獰猛な雄の表情で、荒い息と共に吐き出す。
「私にも、お前を愛させろ」
その瞳は、興奮を示す紅に爛々と輝いていた。
ぞくりと、ツヴァイの背筋に震えが走る。
怖い? ――違う。嬉しいのだ。
(さっきまで、あんなに可愛かったのに……)
そんな表情も見せるなんて、狡い。
めちゃくちゃにされているのに、好きな人に求められていることが、こんなにも嬉しいだなんて。
繋がったまま、体勢が入れ替わった。ドサリとシーツの上に転がされ、今度は上から容赦なく突かれる。
ずぷッ、ボチュッ、響く淫らな交合音。
「あっ、んあっ、アイ、ちゃ……俺、もうイった! イってるって……!」
訴えても、アインスの腰は止まらない。イキっぱなしのツヴァイの雄からは、中を突かれる度にぴゅっぴゅと白い蜜が漏れていた。内壁もキュンキュンと締め付けて、甘えるようにアインスに吸い付く。
涙目で真っ赤な顔をして善がる恋人の姿に、アインスはすっかり理性を飛ばしていた。
(嫌いになる? そんな訳がないだろう)
普段済ました彼が、自身の手でこんなにも乱れて、感じてくれている。なんといじらしく愛おしいことか。
「ずっと、お前と、こうしたかった!」
ようやく、深くまで触れることが叶った。その悦びと同時に、こんな可愛い姿を他の男にも見せたのかと思うと、嫉妬で一層抽挿に力が入った。
「あ、ヤっ、またイ、ク……!」
イっているのに、まだイクのか。一際大きな快楽の波が押し寄せてくるのを感じ、ツヴァイは戦慄した。目の奥に星が瞬いている。安っぽい紫のライトに照らされた趣味の悪いホテルのベッドが、その瞬間、無数の星空に囲まれた夜の海のように思えた。
「――ッ!? ~~っ!!」
直後、大波が全てを攫っていく。びくびくと痙攣し、収縮するツヴァイの動きに、アインスも共に渦に飲み込まれていった。
「ぐっ……!」
息を詰め、思わず瞑目すると、刹那頭の中が真っ白になった。考える間もなく、アインスは恋人の中に熱を吐き出していた。
「ぅあ、ァ……熱……いっ」
奥に注ぎ込まれる感覚に、ツヴァイがぶるりと身震いする。いつもなら恐ろしくて忌々しいだけだけだったその感触が、愛しい人の出したものだと思うと全く違った。温かくて、じんと痺れるような……泣き出したくなる程に、愛おしい感覚。
(ああ、そうか……)
本来、この行為は、こんなにも満たされるものだったのか。
初めて感じる全身を包む幸福感に、ツヴァイは自然と涙を零した。
「ツヴァイ……」
愛おしげに名を呼んで、アインスがツヴァイの手首を撫ぜる。そこにはもう痕は無いが、数時間前には荒縄で縛られていた箇所だ。
痛ましげに目を細めると、彼は白い手首に優しく口付けを落とした。
「もう、お前を誰にも渡さない……」
低く囁かれた言葉に、ツヴァイはそっと微笑んだ。
「うん……もう、離さないで」
幼い頃の自分が微笑った気がした。
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