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検察庁法改正案の抗議に思う事

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最近、SNSでも話題になっている検察庁法改正案への抗議。

そもそもこの法案の内容は何なのか?
何が問題なのか。
それを調べてみました。


【「検察庁法改正案」とは】
検察官の定年を63歳から65歳に引き上げるほか、
63歳の段階で役職定年制が適用されるというもの。
加えて、内閣あるいは法務大臣が必要と判断した場合は、
定年延長ができるとされている。
内閣が許可すれば68歳までの延長ができるとも言われており、
最悪5年間延長させる事が可能になるとの事。

更に調べてみたところ、去年と今年で改正案変わってるみたいです。


《2019年の改正案》
■検察官の定年を65歳に引き上げる
■次長検事及び検事長は、63歳に達した翌日に検事になる
 (その後65歳で定年退官)

2019年の改正案は上記の内容だけで、シンプルなものだった。
しかし、今年の改正案は内容が増えている。

《2020年の改正案》
■検察官の定年を65歳に引き上げる
■次長検事と検事長は、63歳以降は平の検事になる
■次長検事と検事長は、内閣が定めた事情がある場合、
 1年以内の期間、引き続き次長検事又は検事長として仕事ができる
 さらに、1年後も引き続き内閣が定めた事情がある場合、
 引き続き定年まで次長検事又は検事長として仕事ができる
■これらのことは内閣又は法務大臣がそれぞれ決定する。
※上記以外にも追加されてる内容があるようです。



単純に、定年を63歳➡︎65歳に引き上げるだけなら、「ふーん」で終わるけど、
『内閣あるいは法務大臣が必要と判断した場合は定年延長ができる』って事で、
そこに引っかかってる人が多いのかなと思ってます。
ちなみに僕も引っかかってるのは、そこです。

なぜ、そこに引っかかるのかというと、
政権が気に入った検事を残せてしまうのではないか?
それは、内閣が検察人事に介入する事になるのではないか?
それって、三権分立の崩壊に繋がるんじゃないのか?
だから、抗議してるっていう人も多いのかなと思います。


何かしら意図があって、内容変えたんだろうけど、
コロ●の騒ぎの最中に、しれっと変えて、
しれっと法案通そうとしてるのか。
もう、大騒ぎになってるけれど。


ちなみに、日本弁護士連合会と東京弁護士会も、この法案に対して、
HP上で反対声明を出してます。


今、Twitterなどで抗議してる人達は、この内容を分かって抗議してる人もいれば、
単純に、今この法案を通すタイミングじゃないだろって思って抗議してる人がいます。
ただでさえ、コロ●の対策が後手に回ってる中で、
今これに、時間を割く必要ありますか?これはあとでよくないか?と思って、
抗議してる人達も多いかと思います。


こういう法案を抗議するのって、やっぱり感情論じゃダメだと思うんです。
内容を理解して、何が問題なのかを知っておく必要がある。
そのためには、まず基礎知識が必要だと思います。
なので、基礎知識を調べました。


【検察官とは?(検察庁のHPより)】
検事と副検事のこと。
検事は、最高検察庁・高等検察庁及び地方検察庁などに配置され,
捜査・公判及び裁判の執行の指揮監督などの仕事を行っています。
副検事は,区検察庁に配置され,捜査・公判及び裁判の執行の指揮監督などの
仕事を行っています。

検察官は、法律に違反した犯罪や事件を調べて、
その犯人を裁判にかける仕事をしている。
事件が起きると、まず警察が犯人を捜して逮捕したり、
証拠を集めたりといった捜査をする。
そして、検察官が疑われている人が本当に犯人かどうか確かめて、
罰を与えるための裁判にかけるかどうかを決める。

裁判にかけることを起訴と言い 、起訴がなければ裁判も始まらない。
検察官は起訴をするために、警察と協力して自分でも捜査を行い、
その事件の真実が何であるかを明らかにする。
日本では、検察官だけが犯人を起訴 できるため、
悪い人に罰を与えるために、検察官が存在している。


【検察庁とは?(検察庁のHPより)】
検察庁は検察官の行う事務を統括するところで,
最高検察庁・高等検察庁・地方検察庁・区検察庁があるほか,
高等検察庁・地方検察庁に必要に応じて支部が置かれています。

検察庁では検察官・検察事務官などが執務しており,
検察官は,刑事事件について捜査及び起訴・不起訴の処分を行い,
裁判所に法の正当な適用を請求し,裁判の執行を指揮監督するなどの
権限を持っているほか,公益の代表者として民法など
各種の法律により数多くの権限が与えられています。

検察は,国家社会の治安維持に任ずることを目的とし,
検察権の行使に当たって,常に不偏不党・厳正公平を旨とし,
また,事件処理の過程において人権を尊重すべきことを基本としています。


検察庁は行政機関となってはいますが、
検察庁のHPには、行政と司法との両性質を持つ機関であるため,
その組織と機構も両者の特徴を併有しているとも記載されてます。



こういう役割を担ってる人達の人事に、政府が関わってしまうと、
事件をもみ消されたり、裁判自体が取り下げられたり、
もしくは、情報操作されてしまう可能性があるわけです。
すでに、そういう事が行われているかもしれないけど。

そうならないようにするために、日本には三権分立というものがあります。



【三権分立とは?】
国家権力を「立法権」、「行政権」、「司法権」の3つに分け、
国家の暴走を抑制し、民主主義を実現するもの。

①立法権は国会。
 ・国の法律を決める。
 ・国の予算を決める。
 ・外国と結んだ条約を承認する。
 など

 日本国憲法第41条
 「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である」


②行政権は内閣。
 ・国会が制定した法律の執行(できた規則を実際に適用させていくこと)
 ・外国との外交
 ・公務員の統率(自衛隊を含む)
 ・国民生活の安定向上を実現するために各種の施策を実行する

  日本国憲法第65条
  「行政権は、内閣に属する。」


③司法権は最高裁判所及び下級裁判所。

 最高裁判所とそのほかの裁判所において、
 法律違反を裁く司法作用を担う国家権能。

 「司法権の独立」を確保するためには、いかなる権力、いかなる人物、
 いかなる集団からも恣意的な干渉を受けないことが重要であり、
 近代立憲主義における重要な原則の一つといわれています。

 司法権の独立とは裁判官が裁判の際に、
 政府などのあらゆる外的要素に左右されずに、
 その良心のみに従い職権を行使(判決を下すこと)する決まりのこと。
 もし政府の干渉や圧力で裁判官の判決が左右されてしまったとすれば、
 抑制均衡のシステムは働いていないと言えます。

 日本国憲法第76条
 1,すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより
   設置する下級裁判所に属する。
 2,特別裁判所は、これを設置することができない。
   行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
 3,すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、
   この憲法及び法律にのみ拘束される。
  


三権分立とは、この様に独自の機関に権力を保持させ、
強大な国家が権力の濫用により暴走することを防ぐ仕組み。
こうして一箇所に権力が集まらない様にすることでバランスを取っている。
各権の行使をそれぞれ別の機関(国会・内閣・最高裁)が担い、
お互いを監視しあうシステムになっている。


【衆議院のHPより】
日本国憲法は、国会、内閣、裁判所の三つの独立した機関が相互に抑制し合い、
バランスを保つことにより、権力の濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障する
「三権分立」の原則を定めています。



これらを見た時に、検察官の人事に、なぜ政府が関わってはいけないのか。
その理由が分かると思います。



【僕個人の意見として】
僕個人の意見として、こういった何かしらの法案の抗議がある時、
僕が懸念している事があります。
それは何かというと、抗議する人が多いわりには、
国政選挙の投票に行かない有権者が多い事です。
今までの国政選挙も、こういった抗議が選挙の投票結果に反映してない。
正直、抗議したところで、投票という行動に移さなかったら、
全く何の意味もないわけです。


だって、昔から自民党が中心の政権って、法案を強行突破してたから。
これは、今始まったことじゃなく、昔からそういう事やってる政党。
それは、多くの国民は分かってるはずなんです。
集団的自衛権の時もそうだったし。
それなのに、なぜ有権者は自民党に勝たせ続けるのか?

国民の声を聞かずに、官僚に有益な政治運営ばかりするから、
それで国民は自民党じゃダメだと思って、新進党や民主党に期待した。

だけど、新進党や民主党は何もできなかった。
自民党よりも酷かった。
民主党なんか無駄を省くために事業仕分けなんかやってたけど、
必要なものまで省いてしまって、
それが結果的に東日本大震災の復興遅れに繋がったり、
今回のコロ●の対応も、民主党政権時代にできた法案がもとになってるから、
中途半端な事しかできない。

国民は、自民はダメだと思い、新進党に期待。
新進党が期待外れで、自民の方がマシだと思って自民に投票。
やっぱり自民はダメだと思い、民主党に投票。
民主党は論外だと、自民の方がマシだと思って自民に投票。
やっぱり自民はダメで、野党もダメ。
やがて、有権者は諦めて、投票に行かなくなった。


投票率が低くなって、固定票(組織票)を持ってる候補者が当選しやすくなった。
だから、自民党と公明党の連立与党の政権が続いてる。

有権者が政治不信になって諦めて、投票に行かなくなる事は、
自民党と公明党にとっては、都合が良いんですよ。
固定票(組織票)で当選できるから。
自分達の立場を守り続けることができるから。
支持政党を持たない無党派層に投票行かれるのが一番困るわけです。

多くの有権者が投票に行かないから、こういう法案が簡単に通りやすくなるんです。
これは、国民の責任なんですよ。
そういう状況を作ってしまったのは、国民なんだから。
有権者を諦めさせた野党の責任は大きいけどね。
こういう法案を止める事ができない野党の力の無さ。
野党は本当に情けないです。

自民党は悪い意味で何も変わってないからね。
自民党は昔から何も変わってないのに、なぜ自民党に勝たせるの?
自民のやり方が嫌なら、有権者は投票行けよって話。

SNSとか国会前のデモとかじゃ、政治は変えられないんです。
変えられるのは、選挙の投票なんです。
いい加減、有権者はそこをやれよって思う。

僕は、ずっと公明党に投票してたけど、
途中から公明党はダメだと思って、別の党に入れるようになった。
そこもダメで、前回の国政選挙はれいわに投票したけど、
今回のコロ●の山本太郎氏の話を聞いてると、
れいわもダメだなって正直思ってる。

10万円給付とか、差し押さえを解除するとかで、
今回公明党頑張ってるから、公明党が庶民の政党に戻ってきたのであれば、
また公明党に戻るかもしれない。
まだ分からないです。そこまで信用できてないので。

この法案の賛成にまわっちゃうと、庶民のための政治じゃなく、
官僚のための政治からは変われないのかとも思っちゃいますね。


吉村大阪府知事が注目されてますが、維新がいいかどうかは、
まだ何とも言えないかなぁ。
維新は僕の中で、常にグレーゾーンにいるんですよね。
今、維新が一番、中道かもしれないけど。


僕は基本的に、固定票(組織票)が日本の政治をダメにしてると思ってるので、
有権者がその時の選挙によって投票先を変えるのって、
正しいと思ってるんです。
選挙によって投票先を変える方が、政治家に危機感を持たせることができるんです。
国民のために政治運営しないと投票してもらえない。
有権者は政治家に、そう思わせないといけないんです。

本来、政治の選挙ってそうあるべきなんです。
国民が政治運営をジャッジするのが、政治の選挙だと思うんです。
もし、組織的に投票するとしても、そのジャッジをしないといけない。
そのジャッジをしたうえで、どこに投票するか判断すべきです。

毎回、同じ政党、同じ候補者に投票するのは、政治家を甘やかしてしまう。
だから僕は、固定票(組織票)が政治をダメにしてるという考え。


だから、今回の法案を抗議してる皆さん。
また、コロ●の政府の対応に不満を持ってる皆さん。
選挙の投票で行動をしましょう!
それをやらないと、ずっと現状維持です。

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