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キングコングの西野氏の働き方改革に対するコメントで思ったこと。

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新R25の記事で、キングコングの西野氏が働き方改革について、
こんな事を言われてました。

ーーーーー

「働き方改革」が行き詰まってるのって、
「下」発信の改革が起こってないからだと思うんですよね。
お偉いさんだって、残業がなかったり、副業OKだったり、
社員の要望が叶うほうがいいなんてことはわかってるんですよ。
ただ、経営サイドには「そうしたくてもできない理由」があるわけで。

そこを理解して「会社側のメリット」まで考慮したアイデアを提案できる
「下」の存在が不可欠なんです。でも今は、そういう人が少なすぎる。
会社側の「そうしたくてもできない」を解消できるアイデアなら、
経営サイドだって即採用するんですよ。

「まわりを勝たせて自分も勝つ」みたいな、
「自分の一人勝ち」以外の勝ち方を発想できる人が「下」に増えると、
働き方改革は進みやすくなると思います。
ただ希望を伝えるだけじゃ、改革は進まないんです。

ーーーーーー



⬆︎の発言ですが、僕も確かに下の人間の改革が必要だと思います。
しかし、日本の企業がなかなか改革できない問題って、
もっと根深い部分にあります。


日本の企業の場合、⬇︎のような人間が出世しやすい社会でした。

▪️とにかく人の上に立ちたい人。人より優位な立場にいたい人。
▪️下に働かせて、自分が楽をしたいと思ってる人。
▪️下の人間は上の言う事を聞いておけばいい。嫌なら自分が偉くなればいい。


人を喜ばせようとか、人の役に立ちたいとか、人を笑顔にしたいとか、
そういう目的で出世欲を持つわけじゃなく、自分の欲を満たすために、
社会的地位が欲しくて、出世したいと思う人が多かったわけです。
しかも、そういう人間が出世しやすかったんです。
まだ、そういう人間が、それなりの地位にいたりもするので、
下の意見は、なかなか反映されにくいし、放置されやすい。


なおかつ日本人は、長いものに巻かれろタイプの国民性でもあるから、
上に逆らえない人間が多い。
下が意見を言っても、上の圧力で諦めさせられる事も多い。
また、日本の社会では、⬇︎の言葉が日常的に使われます。


▪️仕事とはそういうもんだ。
▪️社会とはそういうもんだ。


こういう言葉で、下の人間を諦めさせてきた。
言っても変わらない、言っても動いてもらえない。
真剣に取り合ってもらえない。
会社が変革できない最大の要因は、その風潮が日本社会全体に
根付いちゃってるからなんです。
大人達がそういう言葉で、若い人たちを諦めさせてきた。


西野氏のコメントでは、下の人間が成長できてないからと受け取れますが、
下の人間を育てるのは、上の人間の役割であり、会社の役割なんです。


何で僕が、そう思うのか?
僕がそういう体験をしてきたからです。


僕も、今の会社で、20代の頃から働いてました。
様々な事を問題提起して、改革すべきと訴え続けてきました。
だけど、なかなか動いてもらえませんでした。
放置される事が多かったです。

だけど、上司がいろんなアドバイスをしてくれました。
こういう伝え方をした方が、話を聞いてもらいやすい。
こういうルートで動いた方が、会社に動いてもらいやすい。

上司がそういうアドバイスをしてくれて、学ばせてくれたから、
それを実践できるようになったから、自分が問題提起して提案した事が、
具体化される事が多くなっていきました。


だから、下の伝え方が悪いとか、下に問題があるんじゃなくて、
責任職についている人達が、それを下に教えて育てているかなんです。
だから僕は、上の人間の問題だと思うわけです。
自分の実体験で。


また、自分の会社は役職に応じた研修があります。
役職についた時、また出世をした時に、その役職に応じて、
本社研修が行われるんです。

その立場とは、職場の中でどういう立場にあたるのか。
その立場は、職場の中でどういう仕事をしなければいけないのか。
スタッフに対して、どういう接し方をしないといけないのか。
そういう事を学ぶ場でもあるわけです。

自分の働く会社の場合、管理職としての育成システムが構築されてるんです。
だから、西野氏の⬇︎の意見に対して思うわけです。

『「会社側のメリット」まで考慮したアイデアを提案できる
「下」の存在が不可欠なんです。でも今は、そういう人が少なすぎる。』


そういう人間を育成するのが、会社の役割であり、
責任職についている人間の役割なんですよと。
それは、下の人間の個人の問題でも、個人の責任でもない。
会社として、そういう人材を育てていく責務があるわけです。

そういう人材育成に力を入れずに、
立場が偉い人が良い想いできればいいという人間が多かったから、
今になっても、なかなか改革ができないんだと思います。

政治の世界もそうですよ。
いまだに自民党が政権を維持してるのも、そういう事ですから。


下の人間の伝え方にも問題がある。
下の人間の伝え方が質が低いのも問題だ。
だから、上の人間に聞いてもらえないんだ。


そんな意見もありますが、僕はそれは間違ってると思います。
僕が今の会社で管理職について研修を受講した時に、
こんな事を学びました。


もし、スタッフの意見が自分の事しか考えていないような意見で、
自分が楽をしたいような意見だったとしても、その意見を否定せずに、
ちゃんと聞いてあげる事、そして相手が納得できるように
ちゃんと教えてあげる事。
また、会社やみんなが助かるような意見だった場合、
どうやったら実現できるのか一緒に考えてあげる事。

それが管理者として必要なスキルだと教わってきました。


会社として多くの従業員を抱えている場合、
西野氏のような考え方よりも、その会社で働く全ての従業員みんなが
成長できる、みんなが仕事ができる環境を構築していく事を考えないといけない。

個人でやるのと、大きな会社の中で多くの従業員やいろんな部署と関わりながら、
仕事をやるのとでは、正直全然違うと思うんです。

一番よく働いてくれるのは、役職のない従業員達ですから。
その従業員達のおかげで、会社は成り立ってるわけです。
その従業員達の仕事のおかげで、お客様がサービスを利用してくれてるわけです。

だから、下の人間のどんな意見も大事なんです。
下の人間の質が悪いと思うなら、質が良くなるように育成するのが、
責任職の役割です。
会社の中での責任職って、そういう立場なんです。


僕は初めて管理職につくとき、松下幸之助さんのリーダー論を読みました。
リーダー論を読んで、自分はどういう働きをするかを学びました。
僕は、松下幸之助さんの言葉が刺さります!
⬇︎

ーーーーーー

▪️商売とは、感動与えることである。

▪️無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ。

▪️すべての人を自分より偉いと思って仕事をすれば、
    必ずうまくいくし、とてつもなく大きな仕事ができるものだ。

▪️自分はタバコくわえて遊んでいて、社員に「働け」と言うたかて、
   そら働きよらんですよ。

▪️部下の良さ、偉さがわかるか。自分の部下が100人いるなら、
     自分の偉さは本当は101番目なんだと思える人が真のリーダーだ。

▪️売る前のお世辞より、売ったあとの奉仕。これこそ永久の客を作る。

▪️部下に大いに働いてもらうコツのひとつは、部下が働こうとするのを 
      邪魔しないようにする ということだ。

▪️むずかしいことはできても、平凡なことはできないというのは、
      本当の仕事をする姿ではない。

▪️一流の人材ばかり集めると会社はおかしくなる。
     世の中、賢い人が揃っておれば万事上手くいくというものではありません。
     賢い人は一人か二人いればたくさんです。

▪️苦しかったらやめればいい、無理をしてはならない。
     無理をしないといけないのはレベルが低い証拠。
     真剣に生きる人ほど無理はしない。
     無理をしないというのは消極的な意味ではない。
     願いはするが無理はしない。努力はしても天命に従う。
    これが疲れないコツである。

▪️虫のいいことはなるべく考えないほうがいい。

▪️半分は先輩から教えてもらう。半分は部下から教えてもらう。

▪️大事なことは理屈のやりとりではない。


時代は変わっても、仕事で大切にすべき事は変わらないのかもしれない。

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