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借金してでも、人生を楽しむ方がいいと思う理由。

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正論ばかり語りたがる人がいる。
綺麗事で、生きていけると思ってる人がいる。
真面目な生き方ばかりを、押し付けたがる人がいる。

仕事するなら、正社員じゃなきゃいけない。
ある程度の年齢になったら、責任職に就かないといけない。
借金をしてはいけない。
お金が足りないなら、ダブルワークすればいい。
お金が足りないなら、好きなことは我慢すべき。


僕は、そういう意見を言ってくる人を、避けながら生きてる。
そんな人間と人付き合いするくらいなら、1人でいた方がいい。
そういう人間と付き合う事で、ストレスが増えるから。


そういう事ばかり言ってくる人は、相手の事を知ろうとしない。
どういう事情があって、どういう過程があって、そういう生き方をしてるのか。
それを知ろうともせずに、ただ単に、自分の価値観を、たった1つだけの生き方を、相手に押し付けているだけ。
そういう人間といると、凄く疲れる。


僕が、年上や大人を嫌うのは、そういう事を言う人が多いからです。


子供の頃から大人になった今でも、僕は、お金に苦しむ人生を生きてきた。

親の会社が倒産して、家族が自己破産した時。
僕自身が、知人や友人に騙されてたり、デート商法に引っかかって、250万円の借金を抱えた時。
急性胃腸炎になって、仕事に行けなくなった時。
仕事がなかなか決まらなかった時。


もう、お金で苦しみたくない。
もう、借金を背負いたくない。


だけど、現実はそんな綺麗事で生きていけるほど、人生は単純じゃない。
特に一人暮らしは、全てのことにおいて、自分でお金を払わないといけない。
あらゆるものに税金がかかり、年金を払う義務もある。


家で生活するだけでも、家賃や更新料がかかり、住民税がかかる。
電気・ガス・水道を使うだけでも、使用料を払わないといけない。
携帯電話やタブレットだってそう。
仕事行くにしても、電車で会社に行くのにも、交通費がかかる。
ご飯を食べるのにも、お金がかかる。
ただ生きるだけで、お金がかかる。
生活するために必要なものも、全て自分で購入をしないといけない。


ある程度の年齢になると、突発でお金が必要になったりもする。
冠婚葬祭で、一度に何万円もお金が飛んでいく場合もある。


実家を離れて、一人暮らしする事で、独り立ちできるのは確か。
ただ、それが本当に正しい選択なのか、それが本当にいい事なのかは、分からない。
一人暮らしして、苦しくなって死にたくなるかもしれない。
実家にいる方が、話し相手もいて、死にたいという気持ちが生まれないのかもしれない。
それは家庭の事情によるし、人による。


それなのに、世間は一人暮らしすることが正しいことだと思い込んでる。
本当は正解とかないのに、勝手に正解だと決めつけてる。

一人暮らししてても、親の仕送りで生活してたら、それは自立してる事になるのか?
実家で暮らしていても、生活費を家に入れてる人は、自立してないのか?


表面的なことだけでは、本当に自立してるかどうかは分からない。
それなのに、表面的なことだけで決め付けてる場合が多い。


好きなことを仕事にした方がいいとか、好きな事を仕事にしない方がいいとかも、そういうのも正解はないし、人によるものなのに、わざわざどちらかを正解にしてしまったり。


一人一人の考えで選択すればいいし、一人一人の考えで生きていけばいいだけなのに、みんながそうじゃなきゃいけないような正解を、世の中は作ろうとしすぎてる。
そして、人々は正解というものを求めすぎてる。

人の人生や生き方には、正解なんかない!
だから、自分と違うものも許容しながら、否定せずに生きていけばいいんです。
いちいち否定したり、ケチつけるのはおかしい。

人の人生なんだから、人の好きなように生きればいいんです。
他人がとやかく言う必要はない。



人間は、年齢を重ねるごとに、体が衰えていく。
人間の心にも体にも限界があり、永遠にどんなことでも耐えられるわけでもない。
体力的な疲れから、体調を崩す事もある。
精神的な疲れから、体調を崩す場合もある。
ストレスによって、病気になる場合もある。
大人になるほど強くならなきゃいけないのに、大人になるほど弱っていく。

ダブルワークする事で、疲れで体調崩して、両方の仕事に行けなくなる人だっている。
真面目なことを増やすと、人間は更に弱くなる。


自分が気をつけていても、事故に巻き込まれることもある。
人の病気が伝染する場合もある。
自然環境の中で、病気になる場合もある。
病気になったらなったで、通院や薬代にお金がかかる。
思うように仕事行けないくらいの病気になると、更に厄介です。

仕事行けないから、収入が少ない。
だけど、毎月支払いはある。
病院にも行かなきゃいけない。


お金がないと何もできない。
お金がないと生きていけない。
人がお金をくれるわけでもない。
誰かが生活を養ってくれるわけでもない。


そういう状況を経験した人間にとって、正論や綺麗事だけでは生きていけない事を、人生の中で学ぶ。


人は口先でエラそうなことを言い、もっともらしい言葉で説教をするけど、具体的にその人の為に何かをしてくれるわけでもなく、お金をくれるわけでもなく、生活を支えてくれるわけでもなく、ただ単に口を出すだけ。
別に助けてくれるわけでもない。


そんな事を言ってくる人間と付き合っても、ただ疲れるだけ。
ただ単に、精神的な疲れの追い討ちをかけてくるだけ。


時には、お金のために、良くない事もやらなきゃいけない時もある。
時には、生きていくために、借金をする場合もある。

お金がないと何もできないからこそ、生きるためにそういう事が必要な場合もある。
人生で多くの苦労をしてきた人は、それを知ってる。


真面目に美しく生きようと思っても、それを崩される世の中・社会であり、それを崩してくるのが人間であり、真面目に美しく生きる方が、明らかに疲れるし、体力も気力も奪われる。


僕が、借金してでも、人生を楽しんだ方がいいと思う理由は、自分自身の健康状態を維持するためには、借金することも必要だと思うから。


ただ、欲に溺れて借金を負うのは良くないと思う。
ちゃんと自分の支払い能力を考えたうえで、これくらいの月々の支払いだったら、普通に払えるなって思える程度の借金なら、僕はそれで人生を楽しんでもいいと思う。


借金をしてなくても、人を騙しながらお金を稼いで、好き放題生きてる人もいる。
人を不幸に陥れながら、幸せな人生を生きてる人もいる。
僕はそういう人間よりは、借金して遊んでるけども、月々その分は真面目に支払いをして、ストレス発散しながら、ちゃんと働き続けてる人の方が、人間としてまともだと思う。



好きな事を我慢して、やりたいことを我慢して、死にたくなるくらいだったら、借金してでも生きていたいと思える人生を生きた方がいい。
だから僕は、借金をしてる人=悪のイメージを抱くのは間違ってると思う。


借金をしているという表面的なことで決めつけるのではなく、どういう人間なのかをちゃんと見ないと!



どんなにまじめに生きても、どんなにまじめに働いても、会社で貰える給料はたかが知れてる。
給料が上がったとしても、劇的に生活環境が変わるほど、給料が増えるわけでもない。


世間は、出世をすることが良い事だと思っている。
だけど、それは人による。
個人の性格や個人の強さや弱さによって、責任職に就いた方がいい人と、責任職に就かない方がいい人がいる。


責任職に就いたがために、仕事で鬱になったり、体調を崩す人もいる。
僕も現に、チームリーダーで働いてた時に、急性胃腸炎になって仕事行けなくなったり、スーパーバイザーで働いてた時に、胃潰瘍になって仕事を休みがちになった。

仕事行けなくなったり、仕事を休みがちになる事で、収入が不安定になって、経済状況が苦しくなって、生きていくことがつらいと思うこともあった。


僕は、出世がいい事だとは限らないと思った。
どんなに給料が良くても、働き続けられないと意味がない。
どんなに偉い立場であっても、自分自身に合わない仕事だと、不健康になる。


そう考えた時、世間一般を基準にしてはいけないと思った。
他人の意見を鵜呑みにしてはいけないと思った。
他人の言うとおりに行動したところで、他人は言いっ放しで、何も責任は取らない。
どんな正論も、どんな綺麗事も、自分自身にとって必ずしも正解だとは限らない。


自分の性格や自分の弱さを、自分自身で知っておかないといけない。
自分の生き方、自分の価値観、自分の考え方に対して、他人が何かを言ってきても、自分の人生を生きるのは自分なのだから、自分が納得できる答えを導き出さないといけない。


大事なことは、自分自身が健康で居続けられる環境を維持すること。
大事なことは、自分自身が健康なまま働き続けられる環境を維持すること。
大事なことは、自分のペース・リズムを大事にすること。
大事なことは、自分自身がストレスを溜めないこと。
大事なことは、自分自身がストレスを発散すること。
そのためには、好きなことや趣味・娯楽にも、時間やお金を費やすこと。


正しいか間違ってるかは重要じゃない。
生きていたいと思える人生を生きること。
死にたくならない日常を生きること。
そういう人生を生きるために、使えるものは使う。

僕は、それくらい割り切って生きた方がいいと思う。


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