上 下
37 / 121

『僕の心はどうでもいい』

しおりを挟む

人がどんなに幸せになろうと
僕には人並みの幸せが訪れない事を
分かっているつもり
毎日働くだけ働いて お金を稼ぐだけ稼いで
休日はオナニーしてヒトカラしてゲームして
一人で過ごすだけ

もう一人で生きることに慣れたんだ
1人の過ごし方も身に付けたんだ
誰とも仲良くしない 誰とも遊ばない
僕は誰とも関わりたくないんだ

年が明ける前に寝てしまうよ
正月もないし 初詣も行かないよ
成人式も行ってないよ
誕生日だって何もなく1人で過ごすよ
ハロウィンもクリスマスもないよ

一人で過ごすことが当たり前の日常を
もう何年も続けてるんだ
歳を重ねるたび 残された未来が少なくなって
僕は思うんだ
もう これが自分の精一杯の人生なのかなって

不幸がなければそれでいい
嫌なことがなければそれでいい
苦しい事がなければそれでいい
良い事なんかなくてもいい
幸せなんか得られなくてもいい
何もないのが一番いい

そんなことを考えると 僕は時々思うんだ
生きる必要あるのかなって
ただ生きるだけの人生に
何の価値があるのかなって

僕は生きたくて生きてるわけじゃない
ただ命があるから生きてるだけ
長生き願望も全くないよ
今日で人生が終わってもいいくらい
特に自分の人生に求めるものもない

僕は必要とされてるわけじゃなく
僕は求められてるわけじゃなく
ただ都合よく利用されてるだけなんだ
だから時々 人生に疲れるんだ
だから時々 生きる事を辞めたくなるんだ

人は心配してそうな言葉を言いながら
人は優しい言葉を言いながら
本心で言ってはないんだよ
人はそんなに美しくないって
僕は誰よりも知ってる

だから僕は 人と距離を置く
だから僕は 人と仲良くならない
だから僕は 人と関わらない
人が僕をそうなるように導いてることに
誰も気付いてないなんて馬鹿げてる

気付いてないってことは
人の心なんてどうでもいいってこと
自分の心だけが正しくて
僕の心はどうでもいいってこと

人間なんてそんなもん

しおりを挟む

処理中です...