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なんで居んの??

そんな疑問を抱くのも仕方がない。

二限が終わり、昼休み。
「さっきは何処いってたんだよ?レイヴァン様が探してたぜー?」とか言いつつ「今日こそ一緒に飯食おうぜ!!」とガッシリと肩を組んできやがったカイルに引きずられるようにして出た廊下。

さっき会ったばかりのレイヴァンくんがそこに居ました。
なんならいつもの仲良しメンバーさんたちも。

「お食事を誘いにきました」

……約束はすぐにでも有言実行タイプらしい。

不安そうに上目づかいで「駄目、ですか?」とか言われると非常に断わりにくいです。

そんなこんなであの日のメンバーで食事をすることに。
レイヴァンはどうやら一人で誘いにくるつもりだったらしく「勝手についてきたんです」とムスッとしつつ王子らを見てた。

混んじゃうんで話はあとに置いといて、とりあえず食堂へ移動。

「ラファエル何にする?怪我してたんだし取ってきてやるよ」

「有難う。でも大丈夫だよ。もう何ともない」

申し出を断るも他のメンバーにも座っててと勧められてしまう。
席も確保したいし、という言葉にそれならリーゼロッテ様が……と続けと、
「実はわたくし、一度自分で並んでみたかったんです!!」と熱く語られてしまった。

良かれと思って今まで彼女の代わりに運んでた男性陣が居た堪れなそうな顔をしていた。

「あ、とっても有難いとは思ってますのよ?でもこんな機会学園でしかありませんし。なにより今後女性同士でランチをする時だってあるでしょう」

結果、リーゼロッテ様はウキウキしながら列に向かい、同じく初体験らしい王子もそれに同行。
席取りには俺とレイヴァンが残った。

「おまたせー」

両手にもったトレーの重さはそれなりだろうに、ものともせずにカイルが戻ってきた。

俺のメニューは今日のおすすめ。
別に特別それが食べたかったというわけではなく、突然聞かれても優柔に即決は難しかったからだ。
迷った時はとりあえずおすすめ。

そしてそんな俺の前にコトリと皿が置かれた。
チーズケーキとチョコレートケーキ、それからフルーツが鮮やかに盛り付けられている。
おすすめには小さなデザートがついてるし、大きさからしても明らかにセットのデザートではない。

「これ、オレからです!オレもむちゃくちゃ迷惑かけたんで!!」

首を傾げる俺に答えたのはアレンで、体育会系っぽく「すいませんっした!!止めて下さって有難うございます!!」と頭を下げる姿が潔い。
まぁ、お前を羽交はがめにしたのカイルだけどな。

…………後輩たちに奢らせる俺ってどうなの?

半分冗談みたいなノリだったんで、支払いのカードを渡すレイヴァンにも断ったけど押し切られたんだよね。しかもこのうえアレンまで……。

事情知らない周囲に後輩に奢らせる横暴な先輩って思われてませんように……。

そんなことを願いつつ、お腹パンパンになりながら食事を終えた。

そんでもって「礼なら俺たちもするべきか?」とかマジでいいですから、王子たち!!
むしろ勘弁して?お願いだから。

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