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第1章
第35話 感覚
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あまりの疲労に、朝起きられるのか心配だったが、6時の鐘の音とともにスッキリと目が覚めた。まぁ、昨夜は9時の鐘を聞く前に寝てしまったので、9時間以上も寝ていたのだ。目が覚めるのも当然か…。
時刻を知らせる教会の鐘は、朝6時から夜9時まで3時間毎に鳴らされる。夜間はさすがに鳴らさないらしい。3時間毎だけじゃ少し不便というか、ついつい懐中時計で時間を確認してしまうが、だいぶ朝型の生活には馴染んだな。つい10日くらい前には朝6時頃に寝ることだってあったのに…。
それから裏の井戸で顔を洗って皆と合流し、いつも通り朝食をいただきに食堂へ行く。朝はお客もかなり少ないので、他の客から離れた席に座って食べながら、昨夜できなかった相談をした。
まず、それぞれステータスを申告していく。すると、皆それぞれレベル1~2アップしており、具体的にはコータがレベル12、ミーコがレベル11、俺とサーヤがレベル10になっていた。まだまだしばらくかかると思っていたが、早々にとりあえずの目標であった「全員がレベル10以上」は達成できてしまったようだ。
訓練場での特訓の数日と昨日の成果を比べれば、やはり実戦での経験値の高さがわかる。それに、アヤメさんも言っていたように、「経験値とは別に得られる経験」がやはり大きい。モンスターと相対した時の心構えだとか、連係のポイントとか、モンスターの動き、自分達の力など、数え上げたらキリがない。それに、戦闘中以外でも注意すべき点や食用になる草や実、解体の仕方など本当に勉強になった。
「とりあえず最低ラインの目標レベルはクリアしたが、これからどうする?」
3人に問いかけたが、サーヤとコータは口を開かず、気遣わしげな表情でミーコの様子を窺う。春樹の捜索が目的なわけだから、ミーコの気持ちをなるべく優先したいという考えだろうか。視線を集めているミーコは、俯いて唇を引き結び、手に持ったキーホルダーを真剣な目で見つめている。
皮製でイニシャルが入ったそのキーホルダーは、去年のクリスマスに春樹がミーコに贈ったもので、色違いの同じものを、春樹も鍵に付けていたはずだ。外出時はいつも、財布や鍵はポケットに入れていたはずなので、今も同じキーホルダーを持っている可能性は高い。アリアに来てから、ミーコは時々こうしてキーホルダーをじっと見つめている時があるのだ。
しばしの沈黙の後、ミーコは何かを決意したように話し出した。
「モンスターもいるし、魔族の話聞いちゃったから、1日でも早くハル兄を見つけたい! けど……うん、まだ安心して旅はできない、かな。もう少し力付けなきゃダメだと思う」
「……そうっすね! 自分ももう少しレベル上げてからがいいと思うっす。先輩ならきっと大丈夫っすよ、ね?」
「私も、捜すのは早い方がいいとは思いますけど、もう少しケインさんに色々教えてもらいたいですね。力もそうだけど、もっとアリアのことを知っておいた方がいいと思いますし」
きっぱり言い切ったミーコに続いて、コータもサーヤも真剣な面持ちで答える。昨日の魔国の噂を今まで特に話題には出さなかったが、皆それぞれに気にしていたんだろう。しかし、それでも皆今はまだ実力を付ける時だと判断しているようだ。昨日の戦闘で、ある程度の自信はついたものの、同時にまだまだ安心は出来ない事もよく分かったからな。
「そうだな。ちゃんと力や知識を身に付けておいた方が、効率良く捜せるかもしれないしな。
よし! じゃあ引き続きケインさんに実戦訓練をお願いするか」
「「はい!」」「うっす!」
皆食事も終わっていたので、返事を聞いてすぐさま立ち上がろうとすると、サーヤがおずおずと声をかけてくる。
「あ、あの、ケインさんのところへ行く前に、アヤメさんに用事があるんですが…、いいですか?」
「アヤメさんに? そりゃいいけど、どうかしたのか?」
アヤメさんへの用件を先に済ますのは別に全然構わないんだが……、何かサーヤは言いにくそうにしているな。
「えーと、あの、私、魔力の流れを感じられるようになったんです。それで、適性を調べたくて…」
ああ、なるほど。できない仲間だった俺に言いにくかったのか。サーヤはMPも多いし、後衛なんだから魔法が使えるのはいいことじゃないか。多少悔しくはあるが、別に嫌な気分になったりはしないさ。
「そうか。何の適性があるのか楽しみだな。早く行こう」
「はいっ!」
その後、朝食の片付けが終わって手が空いたアヤメさんを捉まえて、サーヤの適性を調べた。魔道具の炎は白。回復が主体の光魔法の適性だった。これは正直ありがたい。
白い炎は、本当に白かった。と言ったら変かもしれないが、俺の予想ではもっと透明っぽいぼんやりした感じなのかと思っていたのだ。しかし、実際に見た白い炎は煙とか雲をロウソクの炎の形に切り取ったかのように、白くユラユラと揺れていた。そんな不思議な光景に、俺だけでなく皆も興味津々でしばらく炎を見つめていた。
ーーーーーーーーーー
その後、昨日持ち込んだ肉の代金をアヤメさんから受け取り、その中から改めて5泊分の宿代と昨日のサンドイッチ代を支払った。今日を含めてあと4日はみっちり実戦訓練を重ね、同時に当面の旅費を稼ぎ、最後の1日で旅の準備を整える予定だ。
本当は、期限を切るよりもレベルいくつ以上などの具体的な目標を決めた方がいいとは思う。しかし、昨日、国境付近で魔族やモンスターが暴れているとの噂を聞いてしまったことで、程度の差はあれど、やはり皆春樹を心配する気持ちは強くなっているようだ。ミーコに関しては、「今すぐ捜しに行きたい」と言わないのが意外なくらい迷っていたしな。
そういう状況なので、レベルばかりに気を取られて訓練するのはよろしくない。すでに最低限のレベルには達しているわけだし。それならば、むしろ期限を決めて、それまでに旅ができる力(戦闘に関することだけでなく、知識や心構えも含めて)を身に付ける、という目標の方が遥かに有意義だということで期限を決めた。
今日はケインさんから昨日の素材の買い取り代金を受け取るため、ケインさんの家に朝9時頃行く予定だ。改めてあと4日の実戦訓練をお願いしてから、できればケインさんと相談しながら装備の購入をしたいと考えている。引き受けてくれるといいんだが……。
前にドラムさんの店で扱っている武器について聞いてみたが、中古の武器などは3千リアくらいからあるらしい。昨日の稼ぎだけで全員分の武器防具を揃えられるとは思わないが、それでもだいぶマシにはなるだろう。
ケインさんの家に向かう道すがら、気になっていたことをサーヤに質問してみた。
「魔力の流れを感じられるようになったのは昨日なんだろう? 何かキッカケとかあったのか?」
「キッカケというか、昨日寝る前にベッドに横になった時、日課になってる練習を一応したんです。もう眠くて半分ウトウトしてたんですけど、何度かやってたら急にフッと体が軽くなったような感じがしたんです」
「ウトウトしながら……?」
「はい。最初は気のせいかなと思ったんですけど、何度か続けてやってみたらできるようになりました」
「なるほど。そういえば、俺は考え過ぎなんだろうってケインさんが言ってたな…。あー、クソッ! 昨夜は睡魔に負けてやらなかったけど、やればよかったな…。それで、魔力の流れってどんな感じなんだ?」
「えーと、タピオカですかね?」
「……たぴおか?」
「はい。なんか丸いゼリーみたいなのがずーっと繋がって、ストローを通っていくような感じですね」
「……コータが言ってたのとは随分違うな」
「コータさんはなんて言ってたんですか?」
「血管みたいな管の中を、ミミズがドリルみたいに回転しながら進んでく感じだってさ」
「それは…ちょっと嫌ですね。タピオカでよかった」
……それにしても違い過ぎじゃないか?
この際もう、ミーコにも聞いてみるか。
「ミーコ! ミーコは身体の中の魔力の流れって、どんな風に感じるんだ?」
俺たちの少し前を、コータと並んで歩いているミーコに尋ねる。
「ん~? 魔力の流れ? そーだなー、あ、あれ! 名前なんだっけ? 白くてドロ~っとネバ~っとしてて、鼻水みたいななんとかイモってやつ! あれが流れてく感じ?」
「とろろか?「そう、それ!」……って、食べ物を鼻水みたいとか言うなよ。っつーか、だったらもう最初から鼻水でいいだろ。」
「えー、鼻水にだってイロイロあるでしょー!? ドロドロのとかー、水みたいなのとかー、ネバーっとしてんのとか……」
「女子高生がそんな鼻水について語るなよ」
「ユウ兄が話ふったんじゃん! だいたい女子高生ったって、アリアじゃ「みんな感じ方はけっこうバラバラなんですね」」
ミーコがまだ何か言っているが、サーヤはぶった切って気にせず普通に話しかけてくるので、俺もこっちに乗ることにする。
「だな。感じ方の差なのか適性の差なのか……」
「あまり気にしない方がいいかもしれないですね。私も身体に意識を向けてただけで、特に何も考えずにやってたら、何となくできた感じですし」
「何も考えずに、か。なるほど。ん~、まぁそれも含めて、とりあえず試すだけ試してみるさ」
時刻を知らせる教会の鐘は、朝6時から夜9時まで3時間毎に鳴らされる。夜間はさすがに鳴らさないらしい。3時間毎だけじゃ少し不便というか、ついつい懐中時計で時間を確認してしまうが、だいぶ朝型の生活には馴染んだな。つい10日くらい前には朝6時頃に寝ることだってあったのに…。
それから裏の井戸で顔を洗って皆と合流し、いつも通り朝食をいただきに食堂へ行く。朝はお客もかなり少ないので、他の客から離れた席に座って食べながら、昨夜できなかった相談をした。
まず、それぞれステータスを申告していく。すると、皆それぞれレベル1~2アップしており、具体的にはコータがレベル12、ミーコがレベル11、俺とサーヤがレベル10になっていた。まだまだしばらくかかると思っていたが、早々にとりあえずの目標であった「全員がレベル10以上」は達成できてしまったようだ。
訓練場での特訓の数日と昨日の成果を比べれば、やはり実戦での経験値の高さがわかる。それに、アヤメさんも言っていたように、「経験値とは別に得られる経験」がやはり大きい。モンスターと相対した時の心構えだとか、連係のポイントとか、モンスターの動き、自分達の力など、数え上げたらキリがない。それに、戦闘中以外でも注意すべき点や食用になる草や実、解体の仕方など本当に勉強になった。
「とりあえず最低ラインの目標レベルはクリアしたが、これからどうする?」
3人に問いかけたが、サーヤとコータは口を開かず、気遣わしげな表情でミーコの様子を窺う。春樹の捜索が目的なわけだから、ミーコの気持ちをなるべく優先したいという考えだろうか。視線を集めているミーコは、俯いて唇を引き結び、手に持ったキーホルダーを真剣な目で見つめている。
皮製でイニシャルが入ったそのキーホルダーは、去年のクリスマスに春樹がミーコに贈ったもので、色違いの同じものを、春樹も鍵に付けていたはずだ。外出時はいつも、財布や鍵はポケットに入れていたはずなので、今も同じキーホルダーを持っている可能性は高い。アリアに来てから、ミーコは時々こうしてキーホルダーをじっと見つめている時があるのだ。
しばしの沈黙の後、ミーコは何かを決意したように話し出した。
「モンスターもいるし、魔族の話聞いちゃったから、1日でも早くハル兄を見つけたい! けど……うん、まだ安心して旅はできない、かな。もう少し力付けなきゃダメだと思う」
「……そうっすね! 自分ももう少しレベル上げてからがいいと思うっす。先輩ならきっと大丈夫っすよ、ね?」
「私も、捜すのは早い方がいいとは思いますけど、もう少しケインさんに色々教えてもらいたいですね。力もそうだけど、もっとアリアのことを知っておいた方がいいと思いますし」
きっぱり言い切ったミーコに続いて、コータもサーヤも真剣な面持ちで答える。昨日の魔国の噂を今まで特に話題には出さなかったが、皆それぞれに気にしていたんだろう。しかし、それでも皆今はまだ実力を付ける時だと判断しているようだ。昨日の戦闘で、ある程度の自信はついたものの、同時にまだまだ安心は出来ない事もよく分かったからな。
「そうだな。ちゃんと力や知識を身に付けておいた方が、効率良く捜せるかもしれないしな。
よし! じゃあ引き続きケインさんに実戦訓練をお願いするか」
「「はい!」」「うっす!」
皆食事も終わっていたので、返事を聞いてすぐさま立ち上がろうとすると、サーヤがおずおずと声をかけてくる。
「あ、あの、ケインさんのところへ行く前に、アヤメさんに用事があるんですが…、いいですか?」
「アヤメさんに? そりゃいいけど、どうかしたのか?」
アヤメさんへの用件を先に済ますのは別に全然構わないんだが……、何かサーヤは言いにくそうにしているな。
「えーと、あの、私、魔力の流れを感じられるようになったんです。それで、適性を調べたくて…」
ああ、なるほど。できない仲間だった俺に言いにくかったのか。サーヤはMPも多いし、後衛なんだから魔法が使えるのはいいことじゃないか。多少悔しくはあるが、別に嫌な気分になったりはしないさ。
「そうか。何の適性があるのか楽しみだな。早く行こう」
「はいっ!」
その後、朝食の片付けが終わって手が空いたアヤメさんを捉まえて、サーヤの適性を調べた。魔道具の炎は白。回復が主体の光魔法の適性だった。これは正直ありがたい。
白い炎は、本当に白かった。と言ったら変かもしれないが、俺の予想ではもっと透明っぽいぼんやりした感じなのかと思っていたのだ。しかし、実際に見た白い炎は煙とか雲をロウソクの炎の形に切り取ったかのように、白くユラユラと揺れていた。そんな不思議な光景に、俺だけでなく皆も興味津々でしばらく炎を見つめていた。
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その後、昨日持ち込んだ肉の代金をアヤメさんから受け取り、その中から改めて5泊分の宿代と昨日のサンドイッチ代を支払った。今日を含めてあと4日はみっちり実戦訓練を重ね、同時に当面の旅費を稼ぎ、最後の1日で旅の準備を整える予定だ。
本当は、期限を切るよりもレベルいくつ以上などの具体的な目標を決めた方がいいとは思う。しかし、昨日、国境付近で魔族やモンスターが暴れているとの噂を聞いてしまったことで、程度の差はあれど、やはり皆春樹を心配する気持ちは強くなっているようだ。ミーコに関しては、「今すぐ捜しに行きたい」と言わないのが意外なくらい迷っていたしな。
そういう状況なので、レベルばかりに気を取られて訓練するのはよろしくない。すでに最低限のレベルには達しているわけだし。それならば、むしろ期限を決めて、それまでに旅ができる力(戦闘に関することだけでなく、知識や心構えも含めて)を身に付ける、という目標の方が遥かに有意義だということで期限を決めた。
今日はケインさんから昨日の素材の買い取り代金を受け取るため、ケインさんの家に朝9時頃行く予定だ。改めてあと4日の実戦訓練をお願いしてから、できればケインさんと相談しながら装備の購入をしたいと考えている。引き受けてくれるといいんだが……。
前にドラムさんの店で扱っている武器について聞いてみたが、中古の武器などは3千リアくらいからあるらしい。昨日の稼ぎだけで全員分の武器防具を揃えられるとは思わないが、それでもだいぶマシにはなるだろう。
ケインさんの家に向かう道すがら、気になっていたことをサーヤに質問してみた。
「魔力の流れを感じられるようになったのは昨日なんだろう? 何かキッカケとかあったのか?」
「キッカケというか、昨日寝る前にベッドに横になった時、日課になってる練習を一応したんです。もう眠くて半分ウトウトしてたんですけど、何度かやってたら急にフッと体が軽くなったような感じがしたんです」
「ウトウトしながら……?」
「はい。最初は気のせいかなと思ったんですけど、何度か続けてやってみたらできるようになりました」
「なるほど。そういえば、俺は考え過ぎなんだろうってケインさんが言ってたな…。あー、クソッ! 昨夜は睡魔に負けてやらなかったけど、やればよかったな…。それで、魔力の流れってどんな感じなんだ?」
「えーと、タピオカですかね?」
「……たぴおか?」
「はい。なんか丸いゼリーみたいなのがずーっと繋がって、ストローを通っていくような感じですね」
「……コータが言ってたのとは随分違うな」
「コータさんはなんて言ってたんですか?」
「血管みたいな管の中を、ミミズがドリルみたいに回転しながら進んでく感じだってさ」
「それは…ちょっと嫌ですね。タピオカでよかった」
……それにしても違い過ぎじゃないか?
この際もう、ミーコにも聞いてみるか。
「ミーコ! ミーコは身体の中の魔力の流れって、どんな風に感じるんだ?」
俺たちの少し前を、コータと並んで歩いているミーコに尋ねる。
「ん~? 魔力の流れ? そーだなー、あ、あれ! 名前なんだっけ? 白くてドロ~っとネバ~っとしてて、鼻水みたいななんとかイモってやつ! あれが流れてく感じ?」
「とろろか?「そう、それ!」……って、食べ物を鼻水みたいとか言うなよ。っつーか、だったらもう最初から鼻水でいいだろ。」
「えー、鼻水にだってイロイロあるでしょー!? ドロドロのとかー、水みたいなのとかー、ネバーっとしてんのとか……」
「女子高生がそんな鼻水について語るなよ」
「ユウ兄が話ふったんじゃん! だいたい女子高生ったって、アリアじゃ「みんな感じ方はけっこうバラバラなんですね」」
ミーコがまだ何か言っているが、サーヤはぶった切って気にせず普通に話しかけてくるので、俺もこっちに乗ることにする。
「だな。感じ方の差なのか適性の差なのか……」
「あまり気にしない方がいいかもしれないですね。私も身体に意識を向けてただけで、特に何も考えずにやってたら、何となくできた感じですし」
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