上 下
121 / 170
【7】

【後】酒は万病の薬

しおりを挟む
 ガジンはすぐに空になったカップを特別な酒で満たした。昼間から飲むそれはいつもより味を深く感じさせ、酔いのまわりも早くなる。ふんわりと身体が温まってきた頃、ガジンがふと口を開いた。

「結局…男はね、女がいないと駄目なんですよ」
「なんだよ急に。もう酔っ払っちまったのか?まぁ、女がいないと駄目っつーのは王家一族をあげて賛同するけどな」
「確かにファールン王家と女性の間には切っても切れない縁と深い深い溝がありましょうなぁ。……でも、今の殿下なら、刹那的なお付き合いとそうでないお相手…一緒に過ごす時間の質の差はおわかりになるのでは?」

 少し意地悪そうに片眉を上げると、フォルカーは面白く無さそうに視線を外した。

「口では偉そうなことを言っていても……もろくてね。腕っぷしばかり強くても、結局ここが、ね」

 ガジンはトントンと指先で胸元を叩いた。

「女は感情的だと言われ男から軽視されることもある。私は…女のそれは男にはない強さだと思う時があるんですよ。子を思う母親なんて良い例だ。自らの胎内で十月十日、人としての形を作り命がけで産み落とす。……ご存知ですか?戦場で数千数万と死んでいく男の数より、出産で死ぬ女の方が多いんです。死産、流産を加えれば、妊娠・出産という行為がどれだけ命がけのことなのか…おわかりになるでしょう」
「……それでも、それ以外に増やす方法は無いだろ。男が代わってやることもできん」
「ええ、勿論。特に労働従事者達は生きていくのにどうしても人手必要になる。それも事実です。しかし子が無事生まれたとしても二歳まで育つのは二割。更に残りから三割は成人前に死んでしまう。……母親という生き物は我が子に何かれば周りが見えなくなるほど取り乱し、荒波にも燃え盛る火の中にも飛び込んでしまうものです。そう…身体だけじゃない、心まで壊してしまうことだって珍しくない。自分自身を壊してしまうほど強い強い力の持ち主なのですよ」
「――……。自分が壊れちまったらどうしようもねぇ。残されたモンだっていい迷惑だ」

 そう言って眉根を寄せるフォルカーにガジンは笑った。

「貴方のお母上も…母性の強い女性だった。貴方だけでなく、エルゼ殿やクラウス殿、城へ遊びに来る子供達を愛しておられた」
「――……」
「ポルトもきっと…そんな女性へとなるんでしょうなぁ。あの子は世話好きな子だから……」
「母上と投獄犯を一緒にすんじゃねーよ」
「シュテファーニア様もお若い頃はよくお父上に牢に入れられていたと聞きますが……」

 母国では城で暴れると刃物だけでなく椅子や机まで振りますことも少なくなかったシュテファーニア母親は、城に飾ってある調度品をよく巻き添えにしていた。当然のように怒った父王の命令により投獄という名のお仕置きをされていたそうだ。
 幾度となく放り込まれた彼女は、最終的に牢の見取り図まで描けるようになり、それを見た王妃が見たこともない通路が足されていることに気がつく。後に囚人達がコツコツと何代にも渡ってこっそり掘り進めた脱獄通路であることがわかり、ちょっとした騒ぎになった……と以前母の侍女をしていたモンソンから聞いたことがある。
 その血が半分自分にも流れていることを思い返し、フォルカーは微妙に複雑な気分になった。

「まぁ……、あの阿呆が女らしいと言えばそうか。頑張って男っぽくしようとはしていたけど、根っからの女だったな」
「ほぉ?何か心あたりでも?」

 筋張った手がくっと酒を呷る。最後の一滴が流れていくのを感じながら、見上げた天井の木目をぼんやりと見た。

「心当たりか……。あるぞ。山程な……。甘いモンとか小麦粉で作ったものとか好きだった。パンとかパイとか。蜂蜜ミルクなんてどれだけ俺がくれてやったか……。新しい服を買ってやった時は、最初不思議そうな顔をしてたけど、ずーっと眺めてた。あれは相当気に入ったんだろう。……あぁ、体型を気にしてたりすることも多かった。俺が他の女と遊んでるとすぐ怒ってた。ヤキモチ焼くし…そういうところは面倒で……」
「ポルトがヤキモチを?」
「そーそー。ったく、俺のこと大嫌いとか言う位ならほっとけっつーの」
「……そうですか、ポルトが……」

 ガジンが目を細める。

「なんだ?」
「……いえ、何にでも遠慮がちな子だったので」
「おい、顔がおじーちゃんになってるぞ」
「実際、孫位の歳でしたからな。はっはっは」

 年々色素を失っていく青い目がカップに残ったワインを眺める。しわの入った手でゆっくりと左右に傾けると水面が静かに揺れた。

「お前から見て…ポルトの行動はどう見えた?」
「どう…と仰いますと?」
「役職連中からスパイだのなんなのと言われててな。俺は騙されているんだとさ。……今までのあいつの行動、俺達を油断させるための…演技だと思うか?」
「まさか」
「即答かよ」

 苛立ちはしないが、もう少し考えてから答えて欲しかった。少なくとも自分は、この疑問に延々と縛られ続けていて、忘却という方法でしか解決はできないと思っているのだから。
 しかし老人は悩める若者を前に然程のゆらぎも見せない。 

「ポルトは二年ほど殿下と一緒におられるのでしょう?無理を続けていればどこか身体にあらわれるものです。瞳孔、汗、呼吸、筋肉……、個人差はありますがね。殿下はポルトのこれまでの言動が全て嘘だったと、そう思っていらっしゃるんですな?」
「実際本人がそう言ってたからな」
「でも納得されていらっしゃらない。だから今もそうやって思い悩んでいると……。ほぅほぅ、なるほど」
「な…っ、ち・違うぞ!?女なんて掃いて捨てるほどいるんだ。なんであんな男女に……!もうどうでも良い奴じゃねぇか」
「何故です?」
「あん?」

 ガジンはカップに残っていた酒を空けて、ふぅと軽く息をつく。

「何故彼女に固執するのか…もう一度よくお考えなさい。そして整理するんです。感情的になってはいけません。あくまで理性的に」
「――理性的に…ね。感情的な力は自分を壊しちまうからか?」
「思考が単調になるうえに、思考が早すぎて見落としてしまうものが多くなる。向く方向を変えるにしても相当の力が必要になりますしな」

 別に感情的になっているつもりはないが。フォルカーはむすっとした顔を見せた。

「もう彼女は貴方の目の前から姿を消したんです。本当に気にしていないのならば、何故目の下にそんなクマをつくっておられるので?」
「………。お嬢さん達が離してくれないからじゃない?」
「そんな逢瀬を毎夜繰り返されるのは何故ですか?……よくお考えなさい。何も持たず、着の身着のまま、日中外にいるだけでも凍えそうになる季節にあの子は出ていった。今頃きっと貴方を傷つけたことを悔やんでいるかもしれません。もしこれまでのことを恨んでいるのなら、それで良しとすれば良いのでは?」
「――……。どうかな?狐の皮でも剥いで新しい上っぱりの一枚や二枚、作ってしのいでるかもしれねぇぜ?ま、それでも文無し家無しには変わりねぇけど」

 昼は獲物を求めて雪原を彷徨い、夜は岩陰で凍えているだろう。ザマァだ。

(俺様を裏切るからそういうことになるんだ。カールトンと二人で仲良く震え……あれ?)

 突如脳内に不思議なビジョンが現れる。
 粉雪がちらつく寒い寒い夜。年頃の若い男女が二人、石壁に身を寄せ合っている。目の間で燃えている焚のはき火だけで、勿論十分な暖など取れない。しかし、そこにいる二人の表情には些細な不憫さも無かった。

『ポルト、震えているな。もっとこっちへこい』

 何故かキラキラ男子に脳内変換されたカールトンがポルトの肩をぐっと抱き、引き寄せた。雪で濡れた髪を頬に一筋つけたポルトが小さく声を上げ、よく鍛えられた厚い胸元へよろめく。程良い熱を持ちゆっくり上下するそこへ頬を寄せると優しい鼓動が聞こえた。

『兄様…温かい……』

 何故かキラキラ女子に脳内変換されたポルトが頬をほんのりと染める。

殿下邪魔者はもういないです。これからはゆっくりと…二人の時間が過ごせる。……やっと…やっとですね』
『あの男は今頃一人で震えているだろうさ。その場しのぎの女性を抱いて、その日その日を生きているのだろう』
『お気の毒な魂……』
『ここには高い城壁も大きな暖炉も無い。それでも俺達には…そう、こうやって雪が舞っているくらいが丁度良い』

 二人のまわりを謎の薔薇がブワッと取り囲む。キラキラとした発光体が浮きまくり、さながらそこだけ天国のようだ。

『兄様……』
『ポルト……』

 二人はじっと見つめ合い…そして――……

「ぬあぁぁああぁぁぁああああ!!!それはぁああぁゆるさぁあああんっっっっっっ!!!!」

 持っていたカップを全力で暖炉にぶつけた。立ち上がった勢いついでに、長椅子に並べてあったクッションに思い切り拳を叩きつける。中に入っていた羽毛と藁が被害を訴えるようにハラハラと舞い上がった。そんな王子の突然の乱心っぷりにガジンは椅子から転げ落ち、軽く腰を打つ。

「いたたた……。で…殿下っ?いかがされましたっ?」
「どーにもこーにも!!」
「っ???」

 ガジンの姿を見て自分を諌める。

(まてまてまて!!なんつー妄想をしてんだ、俺は……!!落ち着け……。落ち着け、俺……!)

 わかりやすく息を吸って、吐いて……呼吸と脈を整える。できるだけ迅速に。

「殿下?」
「今理性的になるから!ちょっと待て!」
「は・はい……」

 何処かの馬鹿な男のように、追いかけてその足元にすがって泣きつけばいいのか?お断りだ。全ては今更。どうしようもないし、どうこうするつもりもない。結局は時間が解決するしか無いことだ。
 テーブルの上にある酒瓶を掴みぐいっと傾ける。口の端から流れた筋を手の甲でぐいっと拭った。

「殿下……」
「なんだよっ」
「どうしてそれ程お怒りに?」
「別に怒ってなんかねぇよっ。ちょっとイラつきはしてるが、すぐに収まるっ」
「何故感情が高ぶってしまうのか、その根には何があるのか……深くご自身を見つめるのです。治療と同じです、原因がわかれば収め方もわかるというもの」

 ガジンの言葉にくっと奥歯を噛み、もう一度酒を呷って空っぽにしてやった。
 何故固執するのかだと?それは怒りが収まらないからだ。
 何故怒りが収まらないのかだと?これでもかというほど目をかけてやった。それなのに裏切られたからだ。
 この状況に「なーんだぁ、そっかぁ」なんて阿呆面下げてニコニコしていろとでも言うのか?
 
 信じていたんだ。心から。あいつだけは側にいて欲しいと、そう願うほどに。
 半身を失くしたかのような空虚感がずっとまとわりついて取れない。
 何人の女性と盃を交わしても、身体を重ねても、刹那的な満足感しか得られない。
 飢えにも似たそれ・・は、こびり付いた醜い染みのようにいつまでも消えない。

 小さく感情を爆発させるように「くそ……っ」と舌打ちをする。

 文句があるならもっと早く言ってくれれば良かったのだ。
 あんなに近くにいたのに。ずっと隣にいたのに。
 激しく言い合える程の仲だった。いくらだって出来ただろう。
 何故しなかった?何故あんな形で別れなくてはいけなかった?
 どうせ同じ結末を辿る運命だったとしても、もっと違う方法だってあったはずだ。
 
 運命を分岐した牢での瞬間……剣を交えた時のことを思い出す。
 裏切りの言葉を散々ぶつけられ、渦巻く激情を押さえきれずに剣先を彼女の心臓へ向けた。
 彼女にも見えていたはずだ。でも避けようとも防ごうともしなかった。
 押し寄せる濁流に身を任せるように……瞳を閉じた。

(馬鹿野郎……!何故そんな結末を選んだ……!何故俺にそんなことをさせようとした……!?)

 あの光景を思い出すと身体が熱くなる。
 あれが演技だと?
 その問に全身が『否』と訴える。
 間違いなく彼女は命がけだった。命を賭けてまで――

「殿下?どうされました?」

 フォルカーは突然黙り込む。

(――……一体何をするつもりだった?) 
 
 徒に命を捨てるようなことをする奴だとは思えない。
 視覚、聴覚、全ての感覚を遮断させるように下を向くと頭を両手で覆う。

(――考えろ。思い出せ)

 理性的に。瞬間の言葉に捕らわれるな。二年近く一緒にいた。見続けてきたその全てが嘘だなんて思えない。記憶を掘り起こせ。彼女の心の欠片を探し出せ。

「――……っ……っ……!」

 一見気弱にも見える少女は、時に身分も体格も格上の相手にも牙をむく。荒々しい言葉を使い、身分も年齢も厭わず叱咤する。以前チェストの中でメイドと隠れていた時も、ガジンの助手に医術書を渡した時も、ロイター卿に食い下がった時も。そして……最後のあの時も。
 幾度となく反芻し、分析し、気がついた。その叫びは一度も自己に向けられたことはない。
 「不満があったなら、何故言ってくれなかった?」、そんな目線で考えてはわからないのだ。
 ふっと道に小さな灯火が輝いたかのように視界が開ける。

(あいつ……誰の為に吠えた?)

 刹那の激情に手綱を握られていた時ですら、ブレない信念のようなものが確かにあの娘にはあった。
 今までを思えば、他人を傷つける為に動くことなどしない。命をかけたのなら尚更だ。

 一体誰を、何を『守ろう』としていたのか。
 そこにきっと全ての答えがある。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

【実話】高1の夏休み、海の家のアルバイトはイケメンパラダイスでした☆

Rua*°
恋愛
高校1年の夏休みに、友達の彼氏の紹介で、海の家でアルバイトをすることになった筆者の実話体験談を、当時の日記を見返しながら事細かに綴っています。 高校生活では、『特別進学コースの選抜クラス』で、毎日勉強の日々で、クラスにイケメンもひとりもいない状態。ハイスペックイケメン好きの私は、これではモチベーションを保てなかった。 つまらなすぎる毎日から脱却を図り、部活動ではバスケ部マネージャーになってみたが、意地悪な先輩と反りが合わず、夏休み前に退部することに。 夏休みこそは、楽しく、イケメンに囲まれた、充実した高校生ライフを送ろう!そう誓った筆者は、海の家でバイトをする事に。 そこには女子は私1人。逆ハーレム状態。高校のミスターコンテスト優勝者のイケメンくんや、サーフ雑誌に載ってるイケメンくん、中学時代の憧れの男子と過ごしたひと夏の思い出を綴ります…。 バスケ部時代のお話はコチラ⬇ ◇【実話】高1バスケ部マネ時代、個性的イケメンキャプテンにストーキングされたり集団で囲まれたり色々あったけどやっぱり退部を選択しました◇

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

政略結婚だと思っていたのに、将軍閣下は歌姫兼業王女を溺愛してきます

蓮恭
恋愛
――エリザベート王女の声は呪いの声。『白の王妃』が亡くなったのも、呪いの声を持つ王女を産んだから。あの嗄れた声を聞いたら最後、死んでしまう。ーー  母親である白の王妃ことコルネリアが亡くなった際、そんな風に言われて口を聞く事を禁じられたアルント王国の王女、エリザベートは口が聞けない人形姫と呼ばれている。  しかしエリザベートの声はただの掠れた声(ハスキーボイス)というだけで、呪いの声などでは無かった。  普段から城の別棟に軟禁状態のエリザベートは、時折城を抜け出して幼馴染であり乳兄妹のワルターが座長を務める旅芸人の一座で歌を歌い、銀髪の歌姫として人気を博していた。  そんな中、隣国の英雄でアルント王国の危機をも救ってくれた将軍アルフレートとエリザベートとの政略結婚の話が持ち上がる。  エリザベートを想う幼馴染乳兄妹のワルターをはじめ、妙に距離が近い謎多き美丈夫ガーラン、そして政略結婚の相手で無骨な武人アルフレート将軍など様々なタイプのイケメンが登場。  意地悪な継母王妃にその娘王女達も大概意地悪ですが、何故かエリザベートに悪意を持つ悪役令嬢軍人(?)のレネ様にも注目です。 ◆小説家になろうにも掲載中です

【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!

楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。 (リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……) 遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──! (かわいい、好きです、愛してます) (誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?) 二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない! ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。 (まさか。もしかして、心の声が聞こえている?) リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる? 二人の恋の結末はどうなっちゃうの?! 心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。 ✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。 ✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

背高王女と偏頭痛皇子〜人質の王女ですが、男に間違えられて働かされてます〜

二階堂吉乃
恋愛
辺境の小国から人質の王女が帝国へと送られる。マリオン・クレイプ、25歳。高身長で結婚相手が見つからず、あまりにもドレスが似合わないため常に男物を着ていた。だが帝国に着いて早々、世話役のモロゾフ伯爵が倒れてしまう。代理のモック男爵は帝国語ができないマリオンを王子だと勘違いして、皇宮の外れの小屋に置いていく。マリオンは生きるために仕方なく働き始める。やがてヴィクター皇子の目に止まったマリオンは皇太子宮のドアマンになる。皇子の頭痛を癒したことからマリオンは寵臣となるが、様々な苦難が降りかかる。基本泣いてばかりの弱々ヒロインがやっとのことで大好きなヴィクター殿下と結ばれる甘いお話。全27話。

勘当されたい悪役は自由に生きる

雨野
恋愛
 難病に罹り、15歳で人生を終えた私。  だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?  でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!  ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?  1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。  ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!  主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!  愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。  予告なく痛々しい、残酷な描写あり。  サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。  小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。  こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。  本編完結。番外編を順次公開していきます。  最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~

tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。 番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。 ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。 そして安定のヤンデレさん☆ ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。 別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。

処理中です...